表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/16

第4話~Hello King(お約束ウェイ)~

初めて感想頂きました!ありがとうございます!

1日1話投稿してますがこのペースいつまで続くかな……。

いよいよ王都か。思っていた以上にことがすんなり進んで良かったケド。これからどうすんだろうか……?

そんなことを考えながら窓の外に目を向けた俺は、目に飛び込んできた光景に息をのんだ。


建物の色は白に統一され、屋根は一様に明るい朱色。地面にはある程度大きさのそろった石が敷き詰められている。今通っているのはおそらくメインストリートであり、道幅はかなり広い。各商店が道にせり出し、移動式の軽食販売の屋台等が並んび、多くの人々が往来しているにもかかわらず、馬車が互いに余裕を持ってすれ違うことができる。


「どうした?」


俺がしきりに外を見ているのを不思議に思ったのか、カイザが声をかけてきた。


「いや、思ってたよりもすごい活気み満ち溢れているいうか。建物も統一されててすごく綺麗に見えるし。何か圧倒されちゃって」


「ここは商業区画だからな。王都の中でも特に賑わってる場所さ。平民居住区画とか神殿区画はもっと静かだぞ?寂れてるってわけじゃないが、なんせ民家と神殿しかないからな。商業区画(ここ)よりは静かさ」


なるほど。そういうふうに分かれてるのか。確かに住宅街なんて静かにしかならんよな。うるさい神殿とかありがたみがゼロだし。


「区画はそれで全部なの?」


「いや、もっと進んでいけばわかるが、円の内側の方は貴族区画。中心部は王城区画だ」


ここで少し、この王都アリネシアの構造について説明する。この街は上空から見ると巨大な円形になっており、中心部には城が鎮座していて、その周辺に政治関係の役所とかが集中している。これらを総じて「王城区画」という。

次にその王城区画を囲むように「貴族区画」がある。この区画には貴族の邸宅が立ち並んでいる。またその中に貴族専用の神殿区画や商業区画があり、通常の商業区画に比べて高級な店舗が並んでいる。(ちなみに平民は利用できない)

そしてその貴族区画を囲むようにあるのが「商業区画」「神殿区画」「平民居住区画」の3つから成る「一般民衆区画」である。最も規模が大きく、最も多くの人が生活している場所でもある。王都の正門から入るとそのままここの商業区画に入るので1番人の出入りが激しい。


ここまで説明を聞いて、真っ先にイメージしたのはシン〇レラ城を中心に広がる東京ディ〇ニーランドだ。ワールド〇ザール=商業区画と思えば分かりやすい。


そうこうしてる間に貴族区画に入った。一般商業区画と貴族商業区画は繋がっているが、こっちは向こうに比べて静かだ。いかにも高そうな飲食店や宝石店の横目にさらに進むと、ついに王城区画に入った。


役所らしきものがいくつかあり、そこそこの量の人が行き来している。そしてなんといっても正面でこれでもかという程の存在感を発している城。白い壁と青い屋根のせいで形こそ多少違うものの、そのたたずまいはネズミの国の城を彷彿とさせる。


「カイト殿。少しよろしいですか?」


ユミエル姫が話しかけてきた。何だろうか?


「間もなく城に着きます。カイト殿は私の客人としてお迎えいたしますので、城に着き次第担当の者の案内で客間に通されます。私は父様と母様に帰宅の報告をした後、そちらに向かいますのでそれまでお待ちください」


「おっけぃ!了解した」


つまるところ何もすることがない。


やがて馬車はロータリーの様になっている場所で止まり、扉が開かれる。カイザ、ミアさん、俺、ユミエル姫の順に馬車を降りると「じいや」って感じの執事みたいな人が出てきた。


「おかえりなさいませ。ユミエル様。両陛下がお待ちにございます」


「分かりました。すぐに行きます。客人の話しはきいていますね?」


「はい。あちらに案内のメイドを待機させています。そちらの方でよろしいですかな?」


じいや(暫定)はそう言いながらこっちに視線をよこした。


「そうです。大切な客人ですから、くれぐれも粗相のないようにお願いしますね」


「畏まりました」


「あ、えっと……よろしくお願いします」


なんだかよく分からんがとりあえずよろしくする俺。

じいや(暫定)とユミエル姫は王様に会いに行くみたいだ。2人と入れ替わるようにして俺に近づいて来たのは1人の小柄なメイドさん。

小柄ってゆーか子供?たぶん12~13歳くらい。


「は、初めまして!わ、私はリリア・クルスともうしましゅ!きょ、今日一日お客様を担当させていただきまふので、その……よ!よろしくお願いしますでひゅ!」


うわ~……この娘めっちゃテンパってるよ。しかも噛みまくってるし。


「そんなに畏まらなくていいよ。俺は海人だ。よろしくな」


とりあえず肩の力を抜いてもらおうとおもってそう言ったのだが、


「い、いいえ!そんなっ!ユミエル様のお客様にそんなっ!」


まったく無意味でした。彼女は未だにワタワタしているので、こっちから行動を促すことにする。


「あ~それじゃあ、リリアさん?とりあえず案内とかしてくれるとありがたいんだが?」


「 ! あ、はいっ!そそそ、それではこちらへどうぞ」


右手と右足が同時に出てる彼女のあとについて行くと、俺の家(ごく普通の一軒家)の敷地より少しデカイ部屋に通された。

深紅の絨毯が敷き詰められた部屋の中央には、ガラスの天板に大理石の足を持つ長方形のテーブル。そのテーブルを挟んで向かい合うように2人掛けのソファーが一対。壁には大きな風景画や鑑賞用のお皿なんかが飾られていた。大きな窓からは中庭と思われる花壇が見え、落ち着いたいい雰囲気の部屋だ。


「た、ただいまお茶をお持ちしますので、少々お待ちくださいませ」


自分のペースを取り戻しつつある様子のリリアさんは、まだぎこちなさは残るものの普通に歩いて部屋を出て行った。


---☆---☆---☆---☆---


出された紅茶を飲みつつソファーに身を沈めてまったりすること30分。扉が開いてユミエル姫とカイザとミアさんの3人が入ってきた。


「カイト殿、お待たせいたしました」


(めっちゃくつろいでるな。こんなにくつろいでる奴初めて見たぞ)


(私もです。やはり神の使いだけあって、緊張などとは無縁なんでしょうか?)


約2名コソコソ何か言ってるが無視。「リラックス、マジ重要」とは親父の言。


「一緒に来てください。王様(とうさま)王妃様(かあさま)がすぐに会いたいと申しておりまして」


王との謁見ってわけだ。さすがに緊張するな。つか俺礼儀作法とかさっぱりだぞ……?大丈夫かな。

そのことをユミエル姫に言うと


「問題ありません。2人共あまりそう言うのにはこだわらないんです。貴族の方々の中には礼儀作法を重視する方もいらっしゃいますが」


聞くところによると、伝統を重んじるアリネシア王国には古くから細かい礼儀作法が多数存在するのだが、そこは時の流れというやつで、昔に比べて徐々になくなっているそうだ。また、礼儀作法を習うことのない平民を、それを知らないことを理由に差別する貴族が多く、今の王様はそんな風習を無くしたいと思っていて、自身はあまりこだわっていないのだそうだ。だが、それを良く思わない貴族もまだまだ多く、差別意識をなくすのは難しいようだ。


てっきり謁見の間的なとこに連れて行かれると思っていた俺だが、今日は正式なものではないそうで、別の部屋に連れて行かれた。

その部屋はさっきの客間2つ分くらいの広さの長方形で、入って正面に王様らしき人が座っている。白ひげを生やしていて、頭には冠。堂々としているが温厚そうな表情は彼の人柄と風格をうかがわせる。


王様らしき人のすぐ隣には王妃様と思われる人物。ユミエル姫が薄く青みがかった銀髪にエメラルドグリーンの瞳なのに対して、彼女の髪はユミエル姫よりさらに薄い白銀色の髪。瞳の色はクリムゾンレッド。瞳の色こそ決定的に違うものの、彼女の持つ雰囲気とその容姿は二人が親子であることを十分に実感させるものだった。


二人の正面に立つと王様が興味深そうに身を乗り出してこっちを見てきた。


「お主が守護精霊の言っておった神の使いか……。ふむ、こうしてみると目の色以外は普通の青年だがな」


「初めまして。鈴木 海人と申します。お会い出来て光栄です」


挨拶はすべてのコミュニケーションの始まりという話しを聞いたことがあったので、とりあえず当たり障りのないあいさつをする。


「うむ。我はエドワード・イクス・ド・アリネシア。この国で王をやっておる」


(わたくし)はフランチェスカ・エル・ラ・アリネシア。ユミエルの母です」


王族の名前が長いのはお約束なんだな。てゆーか王妃様がめっちゃこっちガン見してるんだが。表情的に怒ってるわけじゃなさそうなんだが……なんかコワイ……。


「して、お主はユミエルの力になるべく神より使わされたのだな?」


「はい。その通りです」


「ふむ……。どうだ?」


王様は視線を王妃様に向けて意見を求めた。それからさらに1分くらい俺を観察していた王妃様は(この間ずっと目があっていて、なんとなく逸らすのはマズイ気がしてじーーーーっと見つめあうみたいになっていた)「ふぅ。」と息を吐くと柔らかな表情で


「よいと思いますよ。」


と言った。なにを基準に判断したのか、あと何がいいのかいまいち分からない。そう思って首を傾げていると、王様がおもむろに話し始めた。


「この国では王族1人につき近衛1部隊が専属でつくのがならわしでな。第1部隊は我に、第2部隊はフラン(フランチェスカさんの愛称と思われる)に、第3部隊は第1子のユミエルに、第4部隊は第2子のシンシアに、第5部隊は第3子のシェスカに、それぞれつくことになっとる。各々が遠出する時はそれぞれの部隊が護衛を担うのだ」


ん?でもカイザは総隊長って言ってたし、ミアさんは第2部隊隊長って言ってなかったか?


「カイザもミアさんも第3部隊じゃないですよね?」


今度は王妃様が答える。


「ええ、その通りです。カイザは第1部隊隊長兼総隊長。ミアは第2部隊隊長です。ついでに言うならあなたが見た近衛兵達は、第1か第2の所属の者であって、第3部隊の者は1人もいません」


混成部隊だったってことか?なんでそんな面倒なことを……。


「ユミエル姫を担当するのは第3部隊なんですよね?何でまたそんなわざわざ混成部隊に?」


すると王様が、若干困った表情をユミエル姫に向けながら言った。


「いないのだよ」


「いない?」


「そう。近衛騎士団第3部隊の兵士は1人もいないのだ」


何か重い感じの話しが飛び出そうな予感。


「すみません。なんでそんなことになってるのかさっぱり何ですが」


「本人に聞いてみ」


王様は「トホホ……」とかいって溜息をついている。声にだしてトホホって言う奴初めて見たぜ。


なんで?という視線をユミエル姫に向けると、フンッとそっぽを向きながら


「近衛は1部隊20人と決まっています。外出するのにいちいち20人もの人にぞろぞろ付いてこられては敵いません!」


………………!?

鬱陶しがってるだけかよっ!!もっとこう……なんつーか、貴族連中からの圧力的なものにさらされてんのかな?とか思ったじゃねーか!!俺の心配を返せ!!


「この娘はカイザから剣術の指導を受けていますし、ミアから魔法の指導もうけているので強いんですよ。それこそ護衛なんていらない程度には。とはいえ、つけないわけにもいかないし、でもあまりにも拒否するものですから、結局私とエド(王様の愛称かな?)の部隊から臨時に出しているのが現状なのです」


困り顔でそう言う王妃様。ユミエル姫=おしとやか、なイメージだった俺的にはビックリだぜ。つか実は意外と頑固な性格なのか?


「そこでだ。お主にはユミエル専属の近衛兵になってもらいたいのだ。お主の強さはカイザから聞いている。実力に問題はないだろう。ユミエルもお主1人だけならばといっている。どうだ、引き受けてはくれないか?」


どうもこうも、じーさんの依頼をこなすのにこんなうってつけの役職はないので、こっちとしては願ったり叶ったりである。当然断る理由なんてない。


「分かりました。謹んで、引き受けさせていただきます」


片膝をついて礼なんかしてみる俺。我ながらノリノリである。


「おぉ!そうか!受けてくれるか!これで1つ悩み事が減ったな。では……」


王様は立ち上がって俺の前に来ると仰々しく言った。


「汝、スズキ・カイト。汝はアリネシア王国の名において、ユミエル・イル・フォン・アリネシアを、その身に代えても守り通すことを誓うか?」


作法がワッカリマセーン。誓えばいいんだよな?きっと……。


「誓います(?)」


「よろしい。我、エドワード・イクス・ド・アリネシアの名において、汝を我が娘、ミエル・イル・フォン・アリネシアの近衛兵、近衛騎士団第3部隊隊長に任ずる。謹んで拝命せよ」


はいめい……?受けろってことでおk?


「ははっ!」(←完全にノリ)


「うむ。これでお主はユミエルの唯一の近衛だ。娘を頼むぞ」


儀式的なものを何とかノリで乗り切った俺。はてさて、これからどーなるのやら……。

てか今更だけど、名前と苗字逆だよな?


最後まで読んでいただきありがとうございました。

投稿ペースの割に話の進み具合が遅すぎですね。すみません。

もう少しテンポよくしたいです。てかするように頑張ります。


誤字・脱字の指摘や感想などありましたらお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ