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          1 難題

 若き男爵領の領主マリエールには難題が満載だ。大災害と魔獣の問題、被災者の救済の問題だ。アンドロイドと複製の魔法を駆使して復興支援に取り組む。

             1  難題


 マリエールは若き男爵領の領主。しかしこの領には問題が山積みだ。立て続けに起こった災害、猛威を振るう魔獣達、そのために被災した領民の救済。前領主もそのほとんどの家族も部下も災害のために命を失った。奇跡的に助かった領主の三女のマリエールが家督を継いだ。正解にはマリエールも死んでいる。マリエールは転生者だ。しかしこの難局の中マリエールの素性を明らかにしてもいい事はないであろう。先ず復興だ。

 瓦礫の山のような領都でマリエールは、新しく部下になったアンドロイドに、

「何から始めればいいのかしら。何もかもなくなってしまったわ。」

正直マリエールは途方にくれている。今迄あった安穏とした生活が突然崩れてしまった。前世で知る陸前高田の被害よりも深刻な被害を受けたようにみえる。しかも外部からの支援もない事を今世のマリエールは知っている。アンドロイドは、

「マリエール様が出せる最大限のアンドロイドを出す事から始めて下さい。そしてこの瓦礫の山を収納して、有用物を集め複製して人々に先ず衣食住を保障するところから始めましょう。」

マリエールは1万体のアンドロイドを出した。彼らは瓦礫の山を片付け出し食料など有用物を複製した。仮設住宅を建て生き残った領民の保護に当たった。その中で判ったのは被災地は領全域に及んでいる事だ。アンドロイドは、

「マリエール様、迷っている場合ではありません。領民は今夜寝るところも食べる物も着る物もありません。幸い複製によりある程度の物は揃いましたが足りない物もあります。お金はある程度あります。アンドロイドに買い出しに行かせましょう。」

マリエールの今いるところも仮設住宅だ。雨露は凌げるものの住まいと言うには淋しい限りだ。しかし、その仮設住宅さえない人々が大勢いる。もう一つ、森や草原を失った魔獣が暴徒化して人々を襲うのだ。守り一つない領民が魔獣の餌食になる。マリエールは怒りに燃え魔獣殲滅の司令を出す。

 1夜明けマリエールの周りは少し落ち着いたようにみえる。マリエールはアンドロイドに、

「少しは領は復興していますか。人々は安心して生活できていますか。」

マリエールは少し心配げに尋ねた。アンドロイドは、

「仮設住宅の設置はある程度進んでいます。食料は心配ないです。衣類は贅沢を言わなければ足りています。一番の問題は魔獣の被害でしょう。人々の生活区域と魔獣の居住区域が混在してしまったのです。魔獣も食べる物がなくなり人間を襲っているのです。森や草原が戻れば魔獣も人を襲わなくなると思います。マリエール様の天地創造の魔法をアンドロイドに貸し与えて頂ければ森や草原を復活でき魔獣達を返す事ができるはずです。アンドロイドに貸し与える方法は---------------です。目的が達成できればお返しします。お認め頂けますでしょうか。」

勿論認めアンドロイド達に天地創造の魔法を付与した。アンドロイド達は確認すると森や草原を復活させた。

 一夜明けて衣食住の問題はかなり改善された。残るは魔獣の問題だ。森や草原がなくなり魔獣の食料がない。

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