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経緯と結界と謎

わりと困ったちゃんなあの人。

 どこかから声がしたかと思ったら、道士のような衣装を纏った妙齢の女性が現れた。やっぱりか、と呟く咲夜。


「まったく、こんなことしなくてもよかったのに。余計なお世話よ紫は」

 姿を現した彼女に霊夢は文句を垂れる。今回の厄介ごとを画策した張本人なのだから無理もない。


 彼女は八雲紫。この幻想郷の古参。強い力を持つ妖怪のなかでも桁外れの実力を持った賢者だ。もちろんこの場にいる者全員と知己の間柄である。


「まあまあ。本当は藍が妖夢と霊夢と魔理沙をまとめて相手取るはずだったのよ。妖夢に押されてたみたいだけどね」


 紫の目配せとともに簀巻きにされていた妖怪が煙に包まれた。煙が晴れると中から現れたのは、またも道士服を纏った狐耳に九尾の女性。紫の式である八雲藍だ。


 紫といい藍といい正体も人間の女性にしか見えない。幻想郷の力の強い妖怪にはよくみられる特徴だ。


「紫様、私を舐めてもらっては困りますよ! 藍さんが相手でも遅れをとりはしません!」

 妖夢が誇らしげに自己主張。幽々子はそれをにこにこと眺めている。


 胸を張る妖夢をスルーし、藍を小突く紫。

「それにしても藍、extraなあなたらしくないわね。実戦経験豊富な妖夢を侮ったんじゃない?」


 本来ならばこんな短時間で妖夢が勝てる相手ではないのも確かだ。それを聞いてしょげかえる藍。


「私は真剣にやったんです。でもなんだか調子が悪くて……」

 藍は強い力を持つ妖獣なのだが、紫の式神なので基本的に彼女の指示通りにしか動くことができない。外の世界で分かりやすく例えるならばパソコンのようなものだ。


「うーん。式にバグがあるのね。帰ってからよく見てみましょう。じゃ、みなさん私たちは失礼しますわ」

 藍をつまみあげて姿を消す紫。紫の能力なのだがこれについてはここでは流しておく。


 紫と藍が消えたあたりにひらひらと手を振る幽々子。


「じゃあ私もこのへんで。かーえろっと」

 とんだ取り越し苦労だったと帰り支度をする霊夢。幽霊が詰まった袋を置いて飛び去った。


「……どうも腑に落ちないけどこれ以上お屋敷を離れられないわね。今後とも紅魔館をご贔屓に」

 咲夜も長居は無用と霊夢についていった。



 あっという間に妖夢と幽々子だけになる白玉楼。

「あ、あ……」

 自分の活躍がまわりから称賛されると思っていた妖夢は言葉もでない。


「まあまあ、運がよかったとはいえあの藍とそこまでやりあったならすごいじゃないの」

 幽々子がいじける妖夢をフォロー。


「頑張ったからお腹すいたでしょう。今朝握っておいたおにぎりがあるから……あっ」

 うっかりといった具合に口に手をあてる幽々子。


「『あっ』てなんですか!? 食べちゃったんですか!」

「違うのよ妖夢。これは一つの決断だったの。あえて食べたの。それより私もお腹空いたわ。お昼はまだ?」


「そんな……ぐすん」


 白玉楼の庭師兼剣術指南役兼その他諸々。妖夢の戦いはむしろここからなのかもしれない。


次回からが始まりかもしれません。言い訳か!

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