姉で遊びたい妹の図
朝。
布団の心地良さと謎の圧迫感を感じながら葉菜がうっすらと瞳を開いた。
左手で顔にかかる赤色の髪をパッと払い除ける。
………………赤い髪?
「ちょっとリア!やっぱり落ちてきてるじゃん!」
視線を髪に沿わせると、その終点ではかわいい寝顔のリアが静かに寝息をたてている。
試しに肩を揺さぶりながら名前を呼んでみるも、起きる気配は微塵も感じられない。
「この寝起きの悪さ…………さては紗愛の遠い親戚だったりするか?」
なんて探偵らしい1人芝居を脳内でくりひろげたあと、モゾモゾと布団から這い出てひとまずリビングへ向かうことに。
散策の時間まではまだ時間はあるし、とりあえずは寝かしておいてあげよう。
30分後、ブルーノは既に仕事へ行っていていなかったが、エレナとターシャと、少しばかりの緊張を感じながらの朝食をすませた葉菜は部屋へと戻ってきた。
ベッドとテーブルの隙間に横向きで挟まり、尚も眠り続けるリア。
普通に起こしてしまうのもつまらない。
さてどうやって起こしてやろうか……………。
腕組みをしながら部屋をぐるりと見渡す。
ペンで顔に落書きをしてやろうか?
―――――――――いや、イタズラでは起きないか。
携帯を使って耳元で音楽を流す?
―――――――――これは安直過ぎるかな………。
下の階から水を持ってきてかける?
―――――――――これだとエレナに迷惑か。
首を傾げながら3分ほど迷った末に導き出した答えは……………。
『あれ、ハナ姉ちゃんどうし……………ふぇっ!?』
『あ、ターシャちゃん。ちょっと手伝ってくれる?』
自分の部屋へ戻ろうとしていたターシャと階段の踊り場ではちあう。
横をすり抜けて行こうしたターシャの口から驚嘆の声が漏れ出た。
それもそうだろう、葉菜の手にはリアの部屋にあるはずの敷布団が、そしてその上には愛する姉が横たわっているのだから。
ピシッと驚きに固まるターシャに、葉菜は説明をする。
かくかくしかじかと……………。
『な、なるほど………………』
『どう?楽しそうでしょ?』
そう尋ねてみると、おずおずとではあるが、ターシャの首は確かに縦に振れた。
大好きな姉「と」……………ではなく、姉「で」遊んでみたいのだろうか。
悟られないよう静かにうずうずしているターシャにも布団の一端を引っ張ってもらい、眠れるリアを刺激しないように階段を下っていく。
“起きたら変なところにいるドッキリ”
葉菜、ターシャペアで決行!
みなさまこんばんは!イロハです!
あるいはおはようございますこんにちは!
およそ聞き馴染みのないような宣言まで
発表されるような世の中になってきて
しまっていますが、みなさま健康の方は
大丈夫でしょうか?
イロハは今も元気に小説を書いております。
体は元気そのものではあるのですが、
小説のストックが徐々に減ってきていて
そっちの方で困っております(汗)
丸1日小説Dayでも作って、
ひたすらにストックを貯める日でも
設けますかね…………。
それでは今回はここで終わりますー。
また次回!ありがとうございました!
※Twitterもあります!
https://twitter.com/iroha_TETUHANA
【次回投稿予定日は 4月15日 22時 です】