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鉄の世界に咲く花は  作者: イロハ
二捻生
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家族なんだから

普段であれば22時投稿なのですが、

諸事情により23時投稿となってしまいました。

大変申し訳ございません。

『君が葉菜ちゃんだったのか。さっきは変な空気にしてすまなかったね』


『そ、そんなお気にならさず…………』


夕食を食べる父親の対面に座る葉菜は、肩幅を狭めて視線は少し下向き。

先の一件もあって、恥ずかしさや緊張から中々顔を見ることができない。

ちなみにお風呂は既に沸いているのだが、リアはゲームが忙しいと、ターシャはそのゲームを見ていたいとの事で浴室には誰もいない。


『僕はブルーノっていうんだ。よろしく』


整えられた顎髭を右手で撫でながら朗らかな笑顔を浮かべる。

チラッと視界内に捉えたその顔はとても柔和で、まるで怒ることを知らずに育ったような表情だ。

そのおかげか葉菜の心はようやく落ち着きを取り戻し、徐々に視線が上向きになってきた。


『ああ、そういえば…………』


ううんっ!と咳払いをするブルーノ。

何事かと眺めていると、


「僕は日本語が話せるんだ。以前まで日本領に住んでいたからね」


「あ、リアから聞いていました!お上手ですね!」


「なんだ、聞いていたのかい。驚かせてやろうと思っていたのに」


薄い苦笑いを浮かべるブルーノ。

明るい茶髪や厳ついネックレスに似合わず、おちゃめさも兼ね備えているようだ。

みるみると溶けている緊張感を味わいながら、背もたれに体重を預けていく。


「葉菜ちゃんは、日本語か英語、どっちで話して欲しい?」


「あ、それはブルーノさんにお任せします」


「そうかい?それなら気分で話そうかな」


最初こそ微妙な出会いではあったが、このように(なご)やかな掛け合いで互いの印象は良いものへと変わったことだろう。

葉菜はエレナとブルーノに促され、一番風呂をいただくことにした。


=======================



「ふぅ………………んっ………」


チャポン、と小気味よい水音を立て、浴槽に入る。

アメリカ領の人で毎日お風呂に浸かる人は多くないって聞いていたけど、今日がたまたまその日だったのだろうか?

それとも日本で暮らしているうちに毎日浸かることが日課になっているのだろうか?

あるいは日本人の私に気を使って湯を張ってくれたのだろうか?


何にせよ、留学初日は無事………どころかとてもよい感触で終えることが出来ただろう。

リアは仲良くできそうだし、ターシャちゃんは意味分からないくらいかわいいし、エレナもブルーノも優しそうで朗らかで……………どうやら最高の家へ来てしまったようだ。


首から上だけを湯から出し、腕も脚もだらしなく伸ばしながら新しく出来た第2の家族を想う。


「おーし!裸の付き合いしようぜ!」


「ちょっとリア!?何はいってきぼごがばばぼが!」


スパァン!とスライド式のドアが開き、タオルを巻いたリアが風呂場へと入ってきた。

その勢いに驚いた葉菜は体重を支えていた腰を滑らし、頭の先まで湯に沈んだ。


「おーーい!? 葉菜、大丈夫かっ!?」


「お、溺れて死ぬかと………_」


沈んでパニックになった葉菜をリアが引き上げる。

ブルブルと頭を振り、湯を弾き飛ばしながら息をゆっくりと整えていく。


「ところでなんだけどさぁ…………」


「ん?」


シャワーで体を流しながら間抜けな声で返事をするリア。

何を聞かれるのか、微塵も予想していないご様子で。

この場面で聞かれることなんて1つしか無いでしょうにっ!


「何で入ってきてんのっ!?」


「うおうびっくりした。そんなおっきい声出すなよ。風呂場だから響くだろ。それに、一緒に暮らす訳だから、家族みたいなもんだしなー」


そう言って、洗い場の座椅子から立ち上がって葉菜の顔にズイッと己の顔を近づける。


「そんな焦らなくてもいいじゃんか………葉菜、恥ずかしがってんのか?」


顔を赤くして、視線を右往左往させる葉菜を見てしてやったりと口元を歪めるリア。

満足したのか、再び座椅子に戻ってシャンプーを手に取ろうとしたところで――――――――


「よし、私が照れていないっていうことを証明してやろう!」


ザバッと立ち上がって洗い場へと躍り出る葉菜に驚くリア。


「どうした葉菜…………。裸で仁王立ちなんて…………」


「私が頭を洗いましょう!シャンプーを寄越しなさい」


渋るような表情を見せるリアだが、ゆらゆらと湯気と共に立ち上るオーラに圧されてシャンプーを渡した。

シュコシュコと適量のシャンプーを手のひらに出し、両手で揉んで泡立たせる。


「くらえっ!」


「うわっ!」


容赦なくリアの頭をわしゃわしゃと洗い始める。

綺麗な赤髪はみるみる白に染まり、最後にはてっぺんにこんもりと泡山が築かれた。


「ねえリア、私たち、もう家族なんだよね?」


「え、うん……………」


「じゃあさ、いっしょに入るのにタオル巻いてるなんておかしくない?」


「えっ、いやちょっとやめろーーー!!!」


力任せにグイッと力を引っ張ると、その向こう側から美しい肢体が顕になった。

髪色に負けないほどに真っ赤に熟れた顔は恥ずかしさに歪み、体を精一杯隠そうと両腕で自らを抱いている。


その仕草から溢れる艶然さに自我(リミッター)に亀裂が入ってしまった葉菜は頭だけでは飽き足らず、体までも抵抗されながら洗ってあげたのだった。

みなさまこんばんは、イロハです!

あるいはおはようございますこんにちは!


ここ最近頻度が確実に上がっている

百合回になりました。

元はここまで濃い話にするつもりは

無かったのですが、書いている途中に

楽しくなってこうなりました。

後悔も反省もしていません(笑)

これでも問題は無いのでね。


前書きにも書きましたが、投稿が

遅れてしまいすみません。

気をつけます。


それでは今回はここで終わりたいと思います。

ありがとうございました!

また次回よろしくお願いします。


※Twitterもあります!

https://twitter.com/iroha_TETUHANA


【次回投稿予定日は 4月8日 22時 です】

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