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鉄の世界に咲く花は  作者: イロハ
惨劇の予兆
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きゅうり男

1階に降り、オレはリビングの扉を開ける。


「おはようグリュック。リュトはまだ寝てたかしら?」


「おはよう。まだあいつは寝てたぞ。起こしてきた方がいいか?」


リビングを通り抜け、顔を洗うために洗面所へ向かいながらキッチンにいるクイラに問いを投げかける。


「いいえ、寝かせておいてあげて。今日から夏休みだから」


「ああ、なんかそんなこと言ってたな………うわ!」


両手に溜めた水を顔にかける。

が、少々力を入れすぎたか、勢い余ってパジャマにまでかかってしまった。


タオルで拭こうかと思ったが、どうせすぐ着替えるかと思いそのまま放置することにした。



その後、オレはクイラと共に朝食を食べ終えるも、リュトは未だ2階から降りてこず。


「寝かせてあげてとはいっても、流石にそろそろね………グリュック、起こしてきてもらえる?」


クイラにそう言われ、オレはコップの中の牛乳を飲み干してから2階へと向かった。



「リュトー朝だぞー起きろよー」


気の抜けた声を発しながら寝室の扉を開ける。

そこでは全く起きる気配のない少女がベッドで丸くなっていた。


「はあ………ったく」


リュトの横に立ち、その体を優しく揺らす。

すると、リュトは薄目を開けて俺の事を視認する。


『んああ………おにいちゃんおはよ…………』


意識を半分夢の世界に置き去りにしているリュトがオレに抱きついてくる。

力の入りきっていないリュトは全体重をオレに預けてくるため、慌てて全身で体を受け止める。


危ない、危うく落とすところだった………。


「はいはい、おはよう。とりあえず自分で起きて。ベッドから降りて。立って。歩いて。下いくぞ」


リュトを抱きかかえてベッドから降ろし、自分の力で立たせたあと、2人で1階へと向かった。


=======================



クイラ先生の言語講座は土日はお休み。

月曜日の今日は久しぶりの授業だ。

今日からはこの講座にリュトも加わる。


とは言っても、自国の言葉をオレといっしょに勉強するわけではなく、夏休みの宿題を早く済ませなさいというクイラ先生からの指示に渋々従うといった形だ。


オレの勉強は文字の段階を終え、現在は日常的に使われる単語の勉強中。

例えばイス、机といった感じだ。


覚える単語はクイラ先生チョイス。

どうやら今日は食べ物関係の言葉のようだ。

言葉を書き連ねながら声に出し、必死に覚える。


永遠にキャベツキャベツキャベツキャベツ…………。

にんじんにんじんにんじんにんじん…………。

と同じ言葉を繰り返しているせいでゲシュタルト崩壊を起こしそうになっていた。


リュトはどうやらなかなか集中しきれていない様子で、ノートに絵を描き始めたりオレの方にちょっかいを出したりしている。

まあ隣できゅうりを連呼している変なやつがいれば仕方の無いような気もするが。


勉強から脱線する度、クイラ先生からお叱りを受けていた。

こんばんは!イロハです!

あるいはおはようございますこんにちは!


はい、ところで作者はただいま傷心中です………。

というのも、お気に入りの漫画がおととい

発売された16巻で最終巻となったのです………。


大変おめでたいことではあるのですが

やはり寂しさというものは隠せませんね………。


さて、今回はそんな作者の胸の内を一方的に

書いたところで終わります。

それではまた次回、よろしくお願いします!


【次回投稿予定日は 11月21日 です】

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