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鉄の世界に咲く花は  作者: イロハ
惨劇の予兆
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食事

無意識のうちにオレは唾をゴクリと飲み込む。

今、目の前につい先日まではレアアイテムだった腐っていない食材がたくさん置いてある。

ましてや調理済みのものなんて本当にいつぶりだろうか。


「なあ………これ本当に食べていいのか?」


身を乗り出し、机を挟んで反対側に座るグラフに尋ねる。


『何を言ってるのかわからんが……まあいっぱい食えよ!』


通じない言葉に対し通じない言葉を朗らかに笑いながら返す。


『おにいちゃーん?たべないのー?あっ!わたしがサラダとってあげる!』


リュトがトーストをもぐもぐしながらオレの皿とフォークを手に取りひょいひょいと盛り付けてくれた。

知らない間にお兄ちゃん呼びされてるし。


『はいどーぞっ!』


二パッと笑顔を見せながら手渡してくれる皿を受け取る。

手の中のサラダを凝視してはいるが、なかなかフォークに手が伸びない。


………や、リュトさんその疑問の眼差しちょっと痛いです……。


オレはリュトの視線から逃れるためにと自分に言い聞かせてフォークを手に取り、サラダにぶっ刺した。

そしてそのまま口の中へ突っ込んだ。


『あー!おにいちゃんいただきますいってなーい!もーダメでしょー!』


フォークを口に突っ込んだままリュトの方を向いた。

 え、やっぱり食べちゃダメだったのか?


「グリュック、食べる前にはちゃんといただきますを言わないとダメでしょ?」


――――――そんなマナーもあったっけかな。

一度フォークを置いて手を合わせ、


「い、いただき、ます」


と遅れながらもマナーを遵守し、再度サラダを口に運んだ。


皿が空になった所で次はトーストを手に取り、少しだけビビりながら食べた。


久しぶりすぎるまともな食事。

久しぶりすぎる誰かとの食事。


大皿のサラダをもう一度取り、トーストに大きくかぶりつき、牛乳をめいいっぱい飲んだ。


オレはひたすらに夢中で食べた。



涙とほっぺたが落ちたことに気が付かないほどに。



=======================


「言葉の勉強をしましょう!」


「……………………………おうっ」


食事の片付けを終えたクイラが唐突にそんなことを言ってきた。


「いつまでも私が通訳し続ける訳にはいかないでしょ?学校とか、私がその場にいない場合もあるでしょうし……」


「それはまあ………え?学校!?」


「もちろん!15歳までは学校に通わないといけないのよ。リュトだって当然行っているわ」


言語が違えど人名など一部の固有名詞は変わらない。

洗面所での歯磨きを終えたリュトが自分の名前を聞きつけダイニングにいるオレとクイラのもとへトテトテと駆けてきた。


『リュトがどうかしたのっ?』


『なんでもないよー。リュトは立派な小学生だよねーって』


クイラとハイタッチをしてリュトは再び洗面所へ。

ブクブクペッとうがいをする。

まだうがい終わってなかったんかい。


「とにかく!お勉強はしっかりしないといけません!今日からいきなりは大変だから明日からしっかりやりましょう!」


「………はい」


今は7月16日。

夏休みが終わってからは近くの学校へ編入出来るように!というのがオレとクイラの目標になった。


こんばんは!イロハです!

あるいはおはようございますこんにちは!


投稿、1日遅れてすみませんでした!


あー、困った何を書くか全然思いつかない……。

たまにはこんな感じの後書きもいいですかね(苦笑)


ゆったりまったりな後書き、以上です(笑)

それではー、またじかぁ〜い。


【次回投稿予定日は 10月12日 です】

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