誕生日プレゼント探しの旅 #2
「んー……これにしようかなー」
葉菜が手に取ったのは薄ピンク色の長財布。
財布の右下には銀色の花弁があしらわれている。
「これ、自分、用に買おう、かな」
葉菜の隣に立つ夕が気にいった財布を見つけたらしく、両手で持ち上げて眺める。
「夕のそれ、葉菜のやつと色違いじゃないか?」
幸が何かに気がついた様子で夕と葉菜の間に首を突っ込み、左右に視線を動かす。
確かに形や装飾が細かいところまで同じだった。
「だったらさ!みんなでお揃いにしようよ!」
3人の背後で買ったばかりのぬいぐるみを愛でていた私がそう提案する。
「お揃いいいね!凜のプレゼントがこのピンクのやつで、私はどれにしようかなー」
「私これにしよ!」
そうして、私は紺色、葉菜は自分用に淡いクリーム色の財布、凜へのプレゼントとして薄ピンク色、幸は橙色、夕は白の財布を選んだ。
それぞれの財布を持って、私たちはレジに並んだ。
続いて夕からのプレゼント探し。
来た場所は服屋。
探す対象は長ズボン。
様々な色やデザインや柄のズボンを詮索していく。
そして辿り着いた結論は、
「どうしよう、サイズ、が分からない」
……………ああ、そうか。
そりゃそうかとみなが頷き、
「それじゃあどうするんだ?」
幸が夕に尋ねると、少々考えて
「髪飾り、とか見に、行きたい、かな」
と、次の目的を決めた。
「夕、買うやつ、決まった?」
「紗愛。うん、決まった、よ」
夕からのプレゼントもこうして無事決定。
夕の手には白黒の蝶が彫り込まれたピンと、
「あと、これ」
「おお!いいなーそれ!」
幸がそれを見て声をあげる。
幸が思わず興奮するそれとは―――
「これ、猫耳カチューシャ?」
「夕、センス抜群!これは楽しみですねぇ幸さん」
「そうですなぁー紗愛さん」
2人顔を見合わせてニヤニヤと既に悪巧みをする。
それを見た夕がなんだか申し訳なさそうな表情をし、しれっと棚にカチューシャを戻そうとしているのを発見して全力で引き止めた。
「……あとは幸だけど、何にするの?」
傍観していた葉菜が幸に尋ねる。
我にかえった幸が得意げに話し始める。
「歩いてて何にしようかなーって考えてたんだけどさ、パーティに必要なもの、忘れてるなと思って」
「パーティ、に、必要な、もの?」
「そう!よし、行こうぜ!」
幸が先頭に立ち、私たちを先導して目的地へ向かう。
「これは必要不可欠では!ということで私はこれ!」
着いた場所は食品コーナー。
の外のベンチ。
幸に「ここに居て!」と言われて約15分。
幸が戻るのを3人並んで待っている。
「紗愛、幸が帰ってきたよ」
「おかえりー……うぇっ」
思わず変な声が出てしまった。
それも致し方ないと私は述べたい。
あまりにも幸が持つ荷物が多かったからだ。
「パーティにはこれが必要なのでは!ということで!」
幸の両手に下げられているのは巨大なビニール袋。
その中身はとてつもない量のお菓子。
両脇には1.5リットルのジュース。が、3本。
確かに女の子が集まるパーティにおいて欠けてはならないものの代表格であるお菓子とジュース。
「凜への」プレゼントとは少し違うが、パーティを盛り上げるためのプレゼントとしては間違っていない。
みなで幸のお菓子を分けて持ち、ショッピングモールの外へ出た。
「みんな、まだ時間、ある、かな?」
外へ出た頃で夕が3人に問う。
「私はあるけど……どうしたの?」
夕は間違いなく今日一の笑顔でこう答えた。
「……ペットショップ、行き、たい……!」
こんばんは!イロハです!
あるいはおはようございます、こんにちは!
思っていたより早く終わりました。
まさか2話で終わるとは思っていませんでした(笑)
次回からは当日に入ります、ぜひぜひお楽しみに!
学生の皆様はそろそろ夏休みでしょうか?
課題宿題を着々と終わらせて楽しんでください!
それではこの当たりで!さらばっ!
【次回投稿予定日は 8月2日 です】




