第301話 コリアリの実がとんでもない値になった
「いやぁすまなかったね! つい興味が先行して君たちのことを忘れて実験に没頭する所だったよ」
リリィさんに連れられて戻って来たケアテミスさんはそう言いながら頭を下げた。
俺たちは愛想笑いを浮かべつつテーブルの上に置いた採取品の査定を頼んだ。
「それじゃ見させて貰うね」
ケアテミスさんはそう言うと真剣な眼差しでテーブルの上に置かれた採取品を一つずつ確認していった。
それから十数分ほどケアテミスさんは「コレがあの毒草で、コッチのはあのポーションの材料か。それでコレは付与素材に出来るやつか」とアレコレ言いながらも端から確認作業をして最後の物まで確認を終えた。
「よし、確認が終わったよ。流石は鑑定持ちだね、どれも珍しい物ばかりだよ。コレら例の木の実と合わせて全部買取させて貰うよ。それで金額なんだけどコッチの薬草が魔力量が桁違いのユイカンゼ草が五本で二十五万シア、クドイカウシュ草は七本で七千シア、レビシ花は十本で五百シア、プーリスの花は十六本で八百シア、ヒマイカイハの実は四個で二千シア、ユチカキセウコの実は三個で九千シアそしてこのコリアリの実は五百万シアで買い取らせてくれ」
ケアテミスさんの提示した金額は鑑定解析で調べた買取価格とコリアリの実以外は相違無かった。
ただコリアリの実の買取価格だけが鑑定解析の相場よりも倍近い高値を付けられて驚いているとケアテミスさんが「低かったか?」と心配そうな顔でコッチを見て来たので本当の事を言うと、「低いわけでは無かったか、なら構わない。受け取ってくれ」と言い俺のギルドカードにさっさと入金してしまった。
そして入金を終えた瞬間にケアテミスさんは「早速神酒を作るぞー!」と叫んで変異種のコリアリの実を手に部屋を飛び出して行った。
一応冒険者ギルドに出す依頼完了の書類をリリィさんから貰い俺たちは冒険者ギルドに寄って完了報告を済ませた後、王城に帰った。
王城に着くと出迎えに来てくれたメルリアさんから「如何でしたか?」と訊ねられ、俺たちは「上手くいきました」と返した。
「それは良かったです。ではまた経費申請書の提出をお願いしますね」
どうやら今回のエンチャントも経費にして良いらしく俺たちは部屋に戻って直ぐにケアテミスさんから手渡された書類に必要事項を書いてケアテミスさんのチェックを受けて問題無しのお墨付きを貰い、その書類はケアテミスさんが経理部に届けてくれた。




