【第二十七章】 適材適所
リズの卓越した技能によって最初の扉を通過した僕達はまたしばらく一本道の通路を進んでいった。
これといって分かれ道も無く、罠が待っているでもなく、右に左にと緩やかなカーブを描きながら、それでも着実に前進していく。
危険が待ち受けていないことは望外の展開だと言えるが、それとは裏腹に一行には元気がない。
というのも普段は放っておいても賑やかにやっている二人の口数が少ないことが原因だ。
僕も然り、ハイクさんやクロンヴァールさんもこんな状況でペラペラと雑談に興じられる様な性格ではいないし、アルバートさんにしたって必要な確認は口にするものの場を盛り上げようと話を振るタイプでもない。
何故にシーンとしているのかというと、リズやユメールさんが疲労や体の不調によって静かになっているわけではなく、殺風景で薄暗く代わり映えのない一本道に飽きてきたらしく露骨にテンションが下がっているせいだ。
事実リズは『まだ着かね~のかよ~』とか何とか愚痴っては僕に構ってアピールでくっついてくるばかりだし、ユメールさんも『いい加減歩くだけはうんざりです、お姉様と汗を流したいです』とげんなりした様子である。
僕としては何も無いことの幸せさを噛み締めて欲しいものだが、辛抱が苦手そうで不満を隠す気のない性格をしているこのコンビには中々ご理解いただけないようだ。
そんな二人を宥めたり諫めたりしながら歩を進めること更に十五分程。
ようやく僕達は開けた場所へと辿り着いた。
先程よりも随分と広く、それでいて先程と似たような空間だ。
発光石天界版の数も心なしか増していて十分な明かりがあり正面、それすなわち向かう先は五つの分かれ道になっている。
先刻との違いは三つではなく五つの道があること。
そして今度は真ん中の道を除く全ての通路が始めから鉄格子で閉じている状態であるという点だ。
唯一中央の道だけは鉄格子が上の方まで上がっていて通り抜けられるようになっているが、そうではない道を含む全ての通路の入り口には押したり引いたりして使う物だと思われるレバーが地面に備え付けられていて、まあどう考えても簡単に進めそうにはないなという雰囲気をありありと醸し出していた。
塞がれている道と塞がれていない道。
そしてその鉄格子を開くための物と思しき五つのレバー。
察するにあれを使って正しい道を導き出せということなのだろう。
「まーたこのパターンかよ。馬鹿にしてんのか馬鹿の一つ覚えなのかは知らね~けど、どうせ見掛け倒しのハリボテだろ。考えるだけ損ってやつだぜ御姫」
まずは全員で五つの道とその周辺を見渡し、不意打ちの罠や仕掛けに備える。
唯一の例外であるリズだけが無防備全開でふらふらと鉄格子の方へ近付いて行き、心底うんざりした様子で奥の方を覗き込んだ。
先程とは違ってそもそも先に進める状態なのは五つの道のうち一つだけで他は塞がれている状態であることに奇妙さを覚えながらも、もう自儘な問題児はスルーする方針になってしまったらしいハイクさんが中央の通路とその付近を見渡している。
「つーかこのレバーは何だ? 触ったらそこら中が崩れてきたりしねえだろうな」
「いや、そういう物ではないはず……です」
リズとは対照的に不用意に周囲の物に触れない様にしながらこちらを振り返るハイクさんの疑問に、思わずというか反射的に否定の言葉を漏らしてしまった。
何故そう思ったのかは……自分でもよく分からないというか、やっぱり勘としか言えないし、自分でもどうして口を挟んでしまったのかは説明が難しい。
本当にそれはないはず、と無意識に思っていただけだ。
「コウヘイ、何か根拠があるのか?」
「根拠……は、ちょっと分からないんですけど」
「また直感というやつか?」
「いや、そういうわけではないんです……自分でもはっきりしなくて、何となくそう思ったというだけで」
「根拠はない、なんとなく、先程から随分とらしくないことを言うものだ。だがまあそれで一度は危機を避けた、この場はお前に一任するとしよう」
「情報を整理する必要があると思うので少しだけ時間をください。先程と同じく正しい方法を選べば正しい道が開かれる……という仕様ならいいんですけど、また随分と凝った仕掛けになっていそうですね」
こういう『頭を使って答えを導き出してね』みたいなのは水晶の試練を思い出すなぁ。
といってもあの時は一度目よりも二度目の方が扉の数が減っていたのに、今回は普通に増えているのが問題なのだけど。
よもやまた天井や地面に正解がありましたーなんてズルが横行したりはするまいな。
「事実がどうであれ乗り越える以外に解決法はない。人手が必要なら好きに使え、私が許可する。お前に勝っているとも思えんが、知恵が必要なら私に命じても構わないぞ」
「それは恐れ多いのでひとまず自分で考えてみます」
王を顎で使うという暴挙に出る程お馬鹿ではない。
考えればどうにかなる可能性が高い、という状況であるとするならば今はまだその切り札は使わずにいたいのが本音でもある。
この人達はアイミスさんやジャックと違って僕の理屈に沿わないお願いを聞いてくれる様な関係性ではない。
となるとそう何度も越権行為を働くわけにはいかず、だからこそどうしても無茶や無理を通したいタイミングまでは温存しておきたいのだ。
そんなわけで僕はひとまず情報を集め、整理してみようと改めて唯一開いている状態の中央の通路へと向かった。
いつの間にかこうった敵襲以外の問題への対応要員みたいな認識でも生まれているのか、アルバートさんとリズが自然に追ってきている。
「リズ、奥を照らしてみてくれる?」
「任せな」
ひとまず先程の要領でいってみようとお願いしてみると、二つ返事で了承してくれるリズはすぐに鉄格子の隙間から炎の矢を放った。
例によって数秒間燃え上がった炎は通路の中を照らし、奥の様子をはっきりとこちらに示してくれる。
「扉が、見えますね」
「だけど、このままあの扉から先に進めるとも思えない……ってのは考え過ぎだろうか」
「扉が見えたから、アホ丸出しでそこに向かって行ってトラップに引っ掛かる程度だと思われてるってのか? どんだけナメ腐ってんだてんだって話だぜそりゃ。ウチが確かめてやろうか?」
「危険がないはずもない、けど……不正解のパターンを潰していかないことには正解は導き出せない、か」
「あのレバーもどう考えても無関係とはいかないだろうしね。どうするんだいコウヘイ君、エリザベスちゃんが言う通り僕達が確認しに行くかい?」
「うーん……そうするにしても、その前にレバーを触ってみてもいいですか?」
「勿論構わないとも。姫様が言った通りこの場は君に一任されている、僕達は君の指示で動く」
「だな。知っての通り、ウチはダーリンの指示なら返答は無条件でイエスだ。何でも言ってくれや」
「分かりました。僕も任された以上は死に物狂いで考えますので決して無茶はしないようにお願いします」
僕の言葉に皆が頷き合い、宣言通りにまずは中央の通路前にあるレバーに手を掛けてみる。
怖くさも不安もあるが、ある意味ではかつてと同じく全員の命を預かる様なものなのだ。
一人だけビビっているわけにはいかない。
「ふう……行きますよ」
自分でも誰に対してか分からない確認を口にし、その腕を手前に引いた。
すぐさまガラガラと大きな音が響き渡り、開いていた目の前の通路を下降してきた鉄格子が塞いでしまう。
「なあおい、閉じちまったぞ? やっぱ開けたり閉めたりするためのもんなのか?」
「それ以外には特に変化は無さそうではあるけど……コウヘイ君の見解は?」
「う~ん、額面通り開閉するだけのための物……とは思えないんですけど」
そんな単純なわけがない、とどうしても思ってしまうが……勿論確証を得られる情報にはならず。
とにかく今は情報を集めなければと今度は引いたレバーを今度は目一杯押し込んでみる。
やはり鉄格子は同じ音を響かせ、そのまま上部にまで登っていった。
引けば閉まり、押せば開く。
結果的に得ることが出来た情報は頭を使うまでもない二つの事実、或いは現実。加えて同じ方法で調べた結果分かった奥の方に扉があるという謎の状況であるということだけだ。
「マジでこれだけの仕掛けなのかぁ? だったら既に罠でも何でもね~だろ、アホらしい」
「そう結論を急ぐものではないよエリザベスちゃん。どうであれコウヘイ君の言う通り順に調べていけば分かることだ。取り敢えず目の前にある扉を調べる、ということでいいかな?」
「そうですね、いずれにしても通路や扉があるなら調べないわけにはいきませんし」
「相変わらずお堅い奴だなロン毛隊長はよ。ダーリン、アタシが行って調べっからな。いいだろ?」
「うん、くれぐれも気を付けてね」
「心配すんな、今のウチは無敵だからよ」
ひらひらと右手を振りつつ、リズは杖に光を灯し中央の通路をのしのしと進んでいく。
今回は探すまでもなく十数メートル先に扉が見えている状態ではあるが、やはり薄暗い内部ではすぐに後ろ姿は見えなくなり一筋の光と足音だけが目と耳から情報を伝えてきていた。
やがてガン! と乱暴な音が聞こえてきたかと思うと、そう間を置くことなく引き返してくる足音が続けて聞こえてくる。
「トラップはねえけど、扉は鍵が掛かってっから開きそうにねぇや。周辺ごと吹き飛ばすっきゃねえ」
戻って来るなりリズは面倒臭そうに首を振る。
当然そうであろうことは予想していたとはいえ、となればまた扉を開く方法を考えるところから始めなければならない。
鉄格子やレバーといった明確に『謎を解いてください』という要素があるだけ状況はマシなのだろうが、五つの通路と五つの鉄格子、そして五つのレバーとなれば法則やヒントを見つけ出すのも簡単ではなさそうだ。
「取り敢えず順に中を覗いていってみようよ。中に何かあるかもしれないし」
「ま、そうするっきゃねぇわな」
「だね」
二つの同意を受け、次は揃って一番左側の通路の前へと移動する。
その道は現在鉄格子で塞がれており中を覗くことは出来ても通り抜けることは出来ない。
それゆえにまずは左端、その隣、中央を飛ばして右から二番目、右端と順にリズの魔法で中を照らし何があるのか、何が無いのかを確認していった。
結果として分かったのはどの通路にも罠も先に進むための扉や道もなく、ただ行き止まりになっているだけの穴であるということだった。
「こっちも何も無し、か」
四つ目の、すなわち右端の鉄格子から離れるとアルバートさんは難しい顔を僕へと向けた。
それもそのはず、開かれていた道に扉があり、塞がれている道には何も無し。
ならば塞がれていること事態には一体こちらにとってどんな不都合があるのかという話になるし、これでは四つの道が何のために存在するのかという疑念が真っ先に浮かぶだろう。
だが、それは裏を返せば一つの事実を物語っていると言えた。
「でも、何もない道をわざわざ塞いでいることが逆に無関係じゃないってことを証明しているみたいなものですよね。つまり、次に調べるべきは……」
「このレバーというわけだね」
「はい、なのでこれも順に触ってみます。必ずしも先程の様に鉄格子が開閉するだけとは限らないので周辺の警戒はお任せしても?」
「任せとけって」
「返答は同じだよ、好きなようにやってくれ」
二人の了承を得て、僕はまず足下にあるレバーに手を掛ける。
最初の物が鉄格子を開閉する用途であったからといって他の物がそうであるとは限らない。
引いたり押したりした瞬間に何かが振ってきたり飛んできたりといった可能性も大いにあるのだ。
それを考えるだけで自分自身の一挙手一投足にすら緊張が伴う。
唾を飲む音すらはっきりと体を通じて耳に届く静けさの中、僕は意を決して左腕を引いた。
予想に反して、という程ではないが、特に周囲に異変が生じることもなくただ目の前の鉄格子が音を立てて開いただけだった。
「やっぱり単なる開閉用と見るかい?」
「そうだといいんですけど……」
口ではそう言いつつも、胸中にある不安は微塵も拭われてはいない。
のだが、ここまでの結果だけを見ればアイミスさんがそう思うのも無理からぬことだ。
「……え?」
続けてレバーを押し込むと、やはり今し方開いた鉄格子が降りてきて再び通路を塞いだ。
それ自体はある意味で予想の範疇であったが、想定の範囲内の出来事が一つ。
どういわけか、中央の通路までもが一緒に閉ざされていた。
「おいおい、あっちが閉ったぞ?」
その音、その光景にリズも大袈裟にリアクションを取っている。
というか、驚きと戸惑いという意味では全員がそうなっていることだろう。
何なら『誰か勝手に触った?』みたいな雰囲気でそれぞれが顔を見合わせる始末である。
「やっぱり……ただ開く閉じるだけじゃなくて何か法則や仕掛けがあるとみていいのかもしれない」
「それを見抜き何らかの謎を解け、というのがこの場所の意味ってわけだ」
「恐らく、ですけどね」
「なら一通り確認してくのが先決ってことでいいかい?」
「ええ、だけどもう一度これを動かしてみます。それで何か分かることがあるかもしれないので」
法則を見抜くためにはサンプルは一度では足りない。
そう決め、今一度レバーを引いた。
最初と同じく結果は目の前、すなわち右端の鉄格子が開いていくだけだ。
続けてレバーを押し込んでみる。
すると二つの通路が閉じられた最初の結果とは違い、今開いた鉄格子が閉じるだけで他の通路を塞ぐ鉄格子に変化はない。
やはり規則性や法則性があることは間違いなさそうだ。
「ではもう一度順番にいじってみます」
一応二人に確認を取り、特に反対意見も出なかったため近い方から順にレバーを触ることに。
今現在の全ての鉄格子が閉じている状態から残りの全てを二回ないし三回ずつ。勿論引いたパターンと押し込んだパターンの両方を調べていった。
まずは右から二番目。
引いてみると右端と左端の鉄格子が開いた。
次に押してみると開いた二つの鉄格子がそのまま閉じた。
同じ結果は必要無いので今度は敢えてもう一度押してみると、以外にもどの鉄格子も微動だにせず、何も変化無しという答えを示した。
そして最後にこちらも二度続けて引くパターンを試してみると、一度目は最初と同じく両端の鉄格子が開き、二度目は逆に開いたばかりの鉄格子が閉っていくという結果に終わった。
そのまま続けて真ん中を通り過ぎ左から二番目、更には左端のレバーも同じく一度ずつと二度ずつ、それぞれの動向を観察することに。
そうしていってはっきりと結果が判明しなかった場合は三度試してでも全てのレバーがどういう動きに繋がるか、その法則を解き明かすことに時間を費やした。
時間にして二、三十分が過ぎただろうか。
多少時間は要してしまったものの結果として全てのパターン、その法則を解き明かすことが出来た。
一番右のレバーは引けばそのまま一番右の鉄格子のみが開き、押せばその瞬間開いている全ての鉄格子が閉じる。
そして右から二番目は引けば両端の二つの扉に作用し開いていれば閉じて、閉じていれば開くといった具合に逆の動きを取り、押せば単純に目の前の鉄格子のみが開くという結果を示した。
続いて左から二番目。
この辺りからは明確にパズルの要素が増していき、引くと二番目と四番目の鉄格子が閉じ、押せば逆に一、三、五番目の鉄格子が閉じることが分かった。
最後に左端だが、こちらは引けば真ん中三つの鉄格子が開き、押すと二番目と四番目が開く。
ひとまずそこまでは分かった。
残る問題は、それを解明した上でどうするかだけだが、ここまであれこれとやってみれば予想するのは難しくない。
「なるほど、コウヘイ君の見解では全ての鉄格子を開いた状態にすることが『答え』ということだね?」
自分なりに辿り着いた答えについて話してみると、アルバートさんはどこか得心がいったように小さく頷いた。
「はい、これだけあちこち閉じたり開いたりを繰り返して、かつ今のところ何も変化が無いというのはそういうことなんじゃないかなぁと。全部が閉じるってパターンは最初に見ていますしね」
「だけどコウヘイ君、その場合そうするためにどうすべきかをまた一から考える必要が出てくるんじゃないのかい? これだけ全てが違う法則を備えているとなると一筋縄ではいかないだろう? コウヘイ君ならいずれ答えに辿り着くとは思ってはいるけどさ」
「ああいえ、それは全てのレバーの意味が判明した時点でもう計算出来ていますので大丈夫ですよ」
「それは凄いな……てっきりもう一度順に動かして確認した上で計算し直すものだとばかり思っていたよ。流石はコウヘイ君、と素直に言う他ないね」
「だから言ったろ? ウチの旦那に任せときゃ万事問題ねえんだよ」
何故かドヤ顔でアルバートさんの肩をポンポンと叩くリズはさておき、そんな風に言われるとどうにもむず痒いものがある。
昨今のクイズやパズルがブームになっている日本で生きている身としては割と誰でも辿り着くであろう難易度なだけに、この人達にとってはそうでなくとも自画自賛なんてとてもじゃないけど出来るものではない。
「それは相当お互い様ですし、こういう場面でしか役に立てそうにないですから」
「これでも賛辞を送っているつもりなんだけど、逆に失礼になってしまったかな?」
「いえ、そんなことは。ただ求められているのはこういう部分なのかなと思ってはいるので率先していかなければと」
「そう謙遜するもんじゃねえ、ダーリンに任せときゃ間違いはねえのさ。ウチはな~んも考えてなかったぜ?」
「リズはもう少し真面目に取り組もうね?」
そんな会話を挟んですぐに僕の推測を検証してみる流れとなる。
僕が指示を出し、リズとアルバートさんがレバーを動かす役目だ。
最初に右端のレバーを押し、全ての鉄格子が閉じた状態を作り出す。
次に左端のレバーを押し、二番目と四番目の鉄格子を開かせる。
そして右から二番目のレバーを引き、両端の鉄格子が開き、最後に中央のレバーを引けば五つ全ての道が開けた状態の出来上がりだ。
もっと時間を掛ければ他にもいくらでも達成出来る組み合わせはあるだろうが、多分これが最速な気がする。見落としがあるかもしれないけど、そこはメモも使わずにやっているので仕方がないと割り切ろう。
さてどうなるか。
そんなことを考える暇も、結果を待つ時間も必要無く、大きなガチャンという音が辺り一帯に響く。
すぐに中央の通路の前にいたリズが反応した。
「お、奥で扉が開いたぞ。どうやらダーリンの結論で問題なかったらしいぜ」
「ふぅ……よかった」
指揮者よろしく中央付近の少し離れた位置で全員の動きを見守っていた僕も密かに安堵の息を漏らしつつ、口を挟むことなく見守っていたクロンヴァールさんへと視線を向ける。
ご苦労、よくやった。
とのお言葉を頂き、全員へ進行の指示を口にしたところで改めて中央の通路を入ると、確かに閉ざされていた扉は独りでに開き奥へと進む道をこれでもかというぐらいに見せつけている。
念のためハイクさんが一人で扉を潜り安全確認をしたのちに全員が奥側へと足を踏み入れると、少し歩いた先にあった階段を下り次なる難関が待ち受ける洞窟最深部へと進んでいった。