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ハーレムしながら異世界動画配信!  作者: 小説書こう


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9/10

【緊急生配信】エルフの里が変態の巣窟になってるんだがw

新ヒロインであるエルフの聖女・セレシアを仲間に加えたハヤト一行。彼女の故郷である隠れ里が、謎の「変態オーク軍団」に占領されたと聞き、急遽カメラを回して現地へと向かいます。

そこに広がっていたのは、ハヤトの想像を遥かに超えた前衛的すぎるファッションショー(?)の光景でした。1日3回しか使えない貴重な『カット』のスキルと、現実世界で鍛え上げた現場筋肉を武器に、ハヤトはエルフの里を救うための緊急生配信を開始します!

「はいどーも皆さんこんにちはーw 廃墟廃人ハヤトです! えー、現在俺たちは、新ヒロインのセレシアちゃんを先頭に、エルフの隠れ里の手前まで来てまーす!」


鬱蒼とした巨木の並ぶ『世界樹の街道』を突き進み、俺たちはセレシアの案内で里の入り口へとたどり着いていた。スマホを掲げると、同接続数はすでに過去最高の18万人を突破。画面のタイムラインは戦闘イベントへの期待感で完全にバグったような速度で流れている。


『おいおい、本当にエルフの里に行くのかよw』

『変態オークって単語のパワーが強すぎる』

『ハヤト、今日の「カット」の回数は大丈夫か?』


「あ、それな! みんな安心してくれ。今日の『カット』の残り回数はバッチリ【3回】フルチャージされてるからな!w」


昨日、制限が判明して以来、俺は自分のステータス画面をめちゃくちゃチェックするようになった。1日3回という貴重なリソース。無駄打ちは絶対にできない。


「ハヤト、本当にあいつらを追い払えるんだね……? 里のみんなが、あの変な奴らにドレスアップさせられてると思うと、あたし……夜も眠れなくて……」


セレシアが胸元を押さえ、潤んだエメラルドグリーンの瞳で俺を見つめてくる。


「任せとけって。俺のこの鍛え上げた引っ越し&解体ボディと、編集スキルがあればどんな変態モンスターだろうがスクラップだわw」

「ちょっとハヤト、あたしを無視してそのエルフの嬢ちゃんとばっかり喋るんじゃないよ!」


リィンがツンツンとした態度で俺の腕を強引に引っ張ってくる。完全にジェラシー全開だ。


「ハヤト社長。痴話喧嘩による現場の遅延は、人件費の無駄遣いに繋がります。……それより、見えてきましたよ。我が社の次なる『大型案件』が」


エレナが死んだ目のまま、冷徹に前方を指差した。

巨木の根元に広がる、かつては美しかったであろうエルフの集落。

そこにいたのは、俺たちの想像を遥かに超えた光景だった。


「ブモォオオオン! 違う! そのシルクハットの角度は15度右だと言っているだろうがな!」

「ブヒィィ! すみません、オーク・マネージャー殿! このエルフのドレスの裾が長すぎて!」


そこにいたのは、体長2メートルを超える丸々と太った緑色のオークたち――なのだが、全員がなぜか仕立ての良い黒いタキシードを着込み、頭には立派なシルクハットを被っていた。

しかも、捕まったエルフの男たちが、無理やりフリフリの超豪華なヨーロッパ風ドレスを着せられて、オークたちの前でポーズを取らされている。


「うわぁ……。マジで変態オーク軍団じゃん……w」


『草ァァァァァァァァァ!!!』

『タキシード着たオークとか新種すぎるだろwww』

『エルフの男にドレス着せるなやwwww』

『センスが前衛的すぎて配信映えの塊で草』


「何者だブモッ!?」


俺たちが呆然と立ち尽くしていると、一番大きなシルクハットを被った、見るからにボスクラスのオーク――【オーク・プロデューサー】が、片目にモノクル(単眼鏡)をはめた顔でこちらを睨みつけてきた。


「む、貴様は……逃げ出した聖女セレシア! ちょうど良い、我が『オーク・コレクション』のメインモデルが戻ってきたなブモ! そこの貧相な人間のオスと、露出度の高いメスの泥棒猫は、我が美の祭典の邪魔だ! 排除しろブモッ!」

「泥棒猫ってあたしのことかい!? ぶち殺すよ!」


リィンが即座に短剣を抜いてブチ切れた。


「ブモォオオオッ!!」


ボスの号令とともに、タキシードを着た5匹のオーク兵たちが、獰猛な牙を剥き出しにしながら突進してくる。巨体に似合わぬスピードだ。


「リィン、セレシアを守れ! エレナ、撮影の固定を頼む!」

「了解しました、社長」


エレナが三脚付きの魔道具スマホを完璧な位置にセットする。俺は作業用手袋をキュッと嵌め直し、突進してくるオークたちを正面から見据えた。


「よっしゃ、まずは1カメ、テンポが悪いからまとめて――『カット』だぁぁぁ!!!w」


パチン!!! と空気が弾けるような音が響く。

世界の一コマが不自然にジャンプした。

突進の最高速度に達していたはずのオーク3匹の姿が、一瞬にして俺の目の前から消滅する。次の瞬間、彼らは集落の頑丈な巨木の幹に、文字通り『ワープしたように』正面衝突し、「ぶひゃあ!?」という悲鳴を上げて白目を剥きながらドサドサと倒れ込んだ。


『出たあああああ物理カットwww』

『突進した時間ごと消されたwww』

『本日1回目のカット、相変わらず容赦ない』

『木の幹にめり込んでて草』


「残りは2匹! 現場仕事の基本、声掛けと安全確認を怠るなよ!」


俺は落ちていた太い丸太の破片(約40キロ)を軽々と両手で持ち上げ、解体現場のハンマーの要領で大きく振りかぶった。


「オラァッ!!」

「ブギャッ!?」


1匹のオークの側頭部に、俺の渾身の丸太スイングがクリーンヒットする。引っ越し業で鍛えた背筋力による一撃は、オークの巨体をも一発で消し飛ばし、そのまま地面を転がっていった。


「ハ、ハヤト……! なんて凄まじい破壊力なんだ……!」


後ろで見ていたセレシアが、頬を染めてうっとりと俺を見つめている。


「ふん、あたしだって負けないよ!」とリィンが、残ったもう1匹のオークの影に滑り込み、目にも留まらぬ速さでそのタキシードのズボンのベルトを短剣で一刀両断した。

「ブモッ!?」


ズボンがズリ落ち、ピンク色のハート柄のパンツが丸見えになったオーク兵は、恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にして、その場にうずくまってシクシクと泣き始めてしまった。


『リィンの精神攻撃エグくて草』

『ハート柄パンツwww』

『変態オーク、私生活まで変態だった』


「ええい、使えん奴らだブモッ! 美を解さぬ野蛮人どもめ、私が直接ドレスアップ(物理)してやるブモ!」


ボスのオーク・プロデューサーが、怒りに鼻の穴を膨らませながら、腰から輝く巨大な【裁縫バサミ(大剣並みのサイズ)】を引き抜いた。

「おいおい、あのハサミ、マジで危ねえってw」

俺は残りのカット回数を確認する。あと2回。

チート能力と、俺の現場筋肉。この2つを組み合わせれば、異世界の変態ファッションショーを終わらせるなんて、朝飯前だ。


「みんな、画面から目を離すなよ! 異世界初の『変態解体ショー』、クライマックスだ!w」


俺はニヤリと笑い、スマホのカメラに向かってウインクを決めると、巨大なハサミを構えたボスオークに向かって、真っ直ぐに走り出した。

をお読みいただきありがとうございました!

今回はシルクハットにタキシードという、あまりにも強烈な個性を放つ「オーク・プロデューサー」率いる軍団との激突でした。ハヤトの『カット』の残弾管理や、相変わらずの肉体労働パワーが大炸裂する爽快な回となりましたね。

エルフの男たちにドレスを着せるというオークたちの謎の美意識には、コメント欄も過去最高の盛り上がりを見せました。リィンの嫉妬混じりのサポートや、セレシアのうっとりとした視線、そして安定のエレナの定点カメラワークと、チームの連携もどんどん良くなっています。

次回、巨大な裁縫バサミを振り回すボスオークとの決着、そして里を救ったハヤトたちにエルフ側からどんな「高級な報酬」が待っているのか、ぜひお楽しみに!

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