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ハーレムしながら異世界動画配信!  作者: 小説書こう


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7/10

エルフ

リィンちゃんきっと可愛いんだろうな

はいどーも皆さんこんにちはーw 廃墟廃人ハヤトです! いやー、前回のダンジョン配信、マジで死ぬかと思ったわw。でもお前らのおかげで、俺たちの財布は今、爆発寸前でーす!」


街に戻った俺たちは、真っ先に冒険者ギルドの換金カウンターへと向かっていた。自撮り棒に固定したスマホを掲げると、コメント欄は昼間だというのにものすごい勢いで流れていく。


『解体職人ハヤトおつwww』

『変態国王の10万スパチャ金貨はどうした?』

『リィンちゃん、ハヤトの横をガッチリキープしてて草』


「ちょっとハヤト、あんまり離れて歩かないどくれよ。街の奴らが、あんたを物珍しそうに見てるだろ……っ」


リィンが俺のパーカーの袖を遠慮がちに引っ張ってくる。ダンジョンでの一件以来、彼女の態度があからさまに柔らかい。というか、距離がめちゃくちゃ近い。


「ハヤト社長、リィンさんの好感度上昇にともなう業務効率の向上は認められますが、公私の混同は厳禁です」


後ろからエレナが、相変わらず目が死んでいる社畜スマイルで釘を刺す。


「わかってるってw ほら、まずはこれの換金な」


カウンターに、ゴーレムから剥ぎ取った魔力核の破片や、リィンがちゃっかり回収していたレア鉱石、そしてダンジョンの奥で見つけた古びた財宝をドサッと置いた。

受付のお姉さんが「え……これ、生身で討伐されたんですか?」と引きつった笑みを浮かべながら算盤を弾く。提示された金額は、なんと金貨50枚。変態国王のスパチャに比べれば少なく見えるが、この世界の一般的な生活費からすれば、数ヶ月は贅沢に暮らせる大金だ。


「よっしゃ! 臨時ボーナス入ったぞ! お前ら、今日はガチで豪遊するからな!w」



夜、俺たちは街で一番格式高いと言われる高級酒場『碧翠の月亭』の個室にいた。

テーブルの上には、最高級アースボアの特製ステーキ、黄金鳥のロースト、見たこともない色鮮やかな異世界の果実酒がこれでもかと並んでいる。


「うお、この肉、口の中で溶けるんだけど! マジで美味いw」

「ふふん、あたしのナビゲートのおかげだね。ハヤト、ほら、このお肉も美味しいから食べなよ」


リィンが自分の皿から、一番柔らかそうな部位を俺のフォークへと移してくる。完全に世話焼き女房の距離感だ。


『リィンちゃんのアピールが止まらないwww』

『これもう付き合ってんだろw』

『エレナさんが黙々と一番高いデザートを5個注文してて草』

「ハヤト社長、これは正当な労務報酬です」


エレナは高級な冷製スイーツをスプーンで上品に口に運びながら、至福の表情(ただし目は死んでいる)を浮かべていた。


「いいよいいよ、今日は全部経費だ!w 画面の向こうのみんなも、画面越しに乾杯な!」


俺が果実酒のグラスをカメラに向けると、コメント欄には『カンパーイ!』『ハヤトだけずるいぞw』という文字が嵐のように流れる。まさに配信者冥利に尽きる瞬間だった。



翌朝、俺たちは宿をチェックアウトし、街の大きな正門前に立っていた。

軍資金は十分。変態国王の追手が来る前に、この街をおさらばして次の広大なエリアへと移動するためだ。


「さてと、次の目的地は『エルフの隠れ里』へと続く、世界樹の街道ルートでーす。なんかファンタジーっぽくて配信映えしそうだしなw」


『エルフキタああああ!』

『ついに長耳の美少女が出るのか!?』

『ハヤト、これ以上ハーレム増やしたら国王が嫉妬でキレるぞ』

「いやいや、エルフなんてそう簡単に会えるわけ――」


俺がヘラヘラと笑いながら、街道へと続く森の入り口を映した、その時だった。

画面のタイムラインに、特定のリスナーたちからの鋭い指摘が一斉に書き込まれた。


『待て、今の画面の右端、草むらの奥』

『なんか緑色の髪の毛見えなかった?』

『うわ、マジだ。なんか倒れてね?』

『野生のエルフが飛び出してきたぞwww』


「え? マジで?」


俺はスマホの画面を確認し、コメントの指示通りにカメラのレンズを右側の深い茂みへと向けた。

リィンが素早く短剣に手をかけ、エレナがランタン(昼間だけど)を武器のように構える。

草むらをかき分けて進むとそこに、一人の少女が倒れていた。

透き通るような白磁の肌に、新緑を思わせる美しい艶やかな緑の髪。そして、細く尖った綺麗な【長い耳】。

間違いない、本物のエルフだ。服装はいかにも高貴な儀礼服のようだが、今は泥に汚れ、あちこちが破れてしまっている。


「うわ、本当にエルフだ……! おい、大丈夫か?」


俺が駆け寄って肩を揺さぶると、彼女は微かに長い睫毛を震わせ、ゆっくりと、その深いエメラルドグリーンの瞳を開いた。


「あ……貴方、は……」


鈴を転がすような、儚くも美しい声。

しかし、彼女は俺の顔を見るなり、その美貌を恐怖に歪ませてガタガタと震え出した。


「いや……来ないで……っ! 私を……あの『変態のオーク』どもの生贄に捧げるつもりでしょう……っ!?」

「は? オーク? てか変態? w」


思わぬ単語の飛び出しに、俺の口から思わずいつもの「w」が漏れる。

その瞬間、俺のスマホの画面に、またしても派手なシステムテキストがポップアップした。


【新ヒロイン候補 発見!】

セレシア(エルフの聖女 / 逃亡中)

スキル:『高位精霊魔法』『植物会話』『不運体質』

状況:集落を襲った「変態趣味のオーク軍団」から命からがら逃げてきたが、お腹が空きすぎて行き倒れていた。


『変態オーク軍団www』

『この世界の王といいモンスターといい、性癖歪みすぎだろ』

『エルフの聖女様、服がボロボロで実況映えが凄いです』

『ハヤト、これは助ける一手だろ!』


「……ハヤト社長、これは新たなコンテンツの原石、および深刻な労働トラブルの予感です」


エレナが手際よくカバンから、昨日買い込んでおいた携帯用の干し肉を取り出して差し出した。


「お、おう……。ほら、変態オークじゃないから安心しろ。とりあえずこれ、食うか?」


俺が干し肉を差し出すと、エルフの聖女・セレシア様は、お腹を「きゅ~う……」と非常に可愛らしい音で鳴らし、顔を真っ赤にしながら干し肉を凝視したのだった。

新たなヒロイン(?)を迎え、俺の異世界放浪配信は、さらにカオスな方向へと突入していく。

エロフ

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