6 みらいてきな
ラインリールの衛星ドットポップの宇宙港は、外装のカラーリング違いの6つの衛星である。
〈赤〉
〈青〉
〈黄〉
〈緑〉
〈白〉
〈無〉
クエスト専用はカラーリングの無い衛星のシルバーだった。
宇宙港に着くと、出迎えたロボットに貨物コンテナを引き渡し、専用窓口のタッチパネルで手続きを終える。
今回はそのまま次のクエストを選んで、ゴミの回収と水の補給を発注するだけだ。
港内はセルフ方式のようで、ここまで全て専用端末の入力となっている。
別口で飲み物を注文すると、古式ゆかしいネコちゃん給仕ロボットが運んできた。
コーヒー、ジンジャエール、プロテインをそれぞれ受け取り、ドリンク片手に人の気配の無い館内で時間を潰す。
「このMELROSEライン空域の配送って、宇宙船も自動運転とアンドロイドが担ってるみたいだね」
「星間航路沿いに惑星があって、間の距離も長いと人が居なくても問題ないのかもな」
航行不可能空域を挟んでいるだけで、同じ文明が違う進化をしているような感覚になる。
「これ見ると1桁光年が結構ある向こうって、密集して住んでいたってことだよね」
「人口が単純に多いとか?」
「惑星か衛星かで居住規模違うんじゃないか?」
目に付いた宇宙港の壁に飾られたMELROSEライン図を見上げて取り留めもなく雑談に興じる。
人工天体トランジット
↕30
Maryメアリ
↕30
Earlアール
↕25
Linereelラインリール⇦
↕40
Ruby‐Rwbyルビールビィ
↕60
Oliviaオリビア
↕45
Seirnセイレン
↕70
Eskaエスカ
↓30
オールトの雲
「オールトの雲ってなんだっけ?」
「太陽系の外殻の小天体デブリ群のことじゃなかった?」
「・・・覚えがない」
「あと240光年・・・太陽系まで数字を見ると案外近かったんだな」
「星間航路の星間ワープが偉大な発明なんだよ。光が1年間に進む距離を何の障害もなく1時間で進めるんだから」
「光よりなんで早く進めるんだろう」
「宇宙炉は謎だからな」
雑談をしているうちに、手続きが終わり呼び出しが入った。
〈クエスト〉
ラインリール→ルビールビィ
積載コンテナ✕1
内容・生地
ヴィシュワ製作工房
ラインリールの特産は繊維。
どういうわけか同じものでもこの惑星で作ると、薄くて軽くて丈夫なものが作れるという。
なぜかは不明である。
宇宙の謎はたくさんある。
積み込みが終わると直に出港となる。
こうして、到着してから今まで人間と接触をしていないまま出港することになった。
『おかえりなさい』
「「「ただいま九曜」」」
艦橋に着くと留守番AIしていた九曜の声に、3人は返事を返して着席した。
「目的地ルビールビィ。出発」




