至高のアイグレシアと次なる章へのプロローグにゃ!
冷害のピークが過ぎ去った夜。
キラが統べる聖域の路地裏では、村や町から集まった無数の猫たちが、ハーブ川魚を囲んでゴロゴロと幸せそうに喉を鳴らしていた。そこにはかつての飢えや怯えの影など微塵もない。
最高のご飯、絶対の安全、そして自分を慕う何百もの仲間たち。
キラは特等席にいる黒猫りなをそっと抱き寄せるようにして、香箱座りを決めていた。りなはキラのフワフワな胸毛に顔を埋め、完全に安心しきって「みゃう……」と小さく寝息を立てている。
(環境を完全にコントロールし、守り抜いたな。前世で失ったあの切なさを、俺は今、このもふもふの体と知恵で、確かに塗り替えている)
集まったすべての猫たちの幸せな「ゴロゴロ」という振動が、大気を伝ってキラの生体回路と優しく共鳴する。
かつて底辺で張り詰めていた男の魂は、今、この異世界の片隅で、最高級の至福の幸せ感に包まれていた。
キラは、りなの小さな頭を肉球で優しく包み込みながら、この上なく優しい笑みを浮かべ、幸せいっぱいに目を細めるのだった。
世界最強の「猫耳ネットワーク」の基盤は、今ここに完全に構築された。
しかし、大気が運ぶ次の風の匂いは――さらなる未知なる強者との遭遇を告げていた。
(第三章:至高の食卓と、広がる食糧ネットワーク編 ・ 完)にゃ!




