61 1メートルの剣
冒険者5人が獣人1人に向かって行く
冒険者達は 4人が剣で 1人が槍で
獣人を攻撃しようとしたが
獣人は左へ飛んで攻撃の間合いから出る
そして 蹴りで 左にいた冒険者を吹き飛ばした
蹴りを放った獣人の隙をつき
冒険者が槍で突こうとしたが
かわされて
左手で槍を捕まれる
そして獣人は右手に持っている剣を
冒険者の胸に突き刺した
「貴様あああぁ~」
冒険者2人が剣で獣人を斬りつけようとしたが
獣人は剣を手放し 後ろにジャンプ
アイテムボックスから剣を新たに取り出した
そして すぐに冒険者2人に向かって走る
あの剣の長さは1メートルくらいありそうだな
やはり この獣人は強い 最低でもレベル100か
冒険者2人は剣を構えて獣人に攻撃しようとしたが
獣人はジャンプして2人を飛び越え
後ろにいた冒険者に向かって走って行く
後ろにいた冒険者は迎え撃つが
上段から斬りつけた剣は 右に飛んでかわされ
右から横腹を剣で刺され 倒れた
獣人はアイテムボックスから また剣を出し
後ろにいた もう1人に向かって走る
「魔那よ 我に力を」
俺は幻影の光で体を包み
「連石弾」
冒険者を援護だ
ハイリーは仲間がやられて…… 茫然自失
いちゃラブどころではなくなった
ハイリーをこれ以上悲しませる訳にはいかないのだ
よし
俺の石が獣人の背中に当たり 獣人は体勢を崩す
体勢を崩したチャンスを狙って冒険者が剣で横斬り
しかし 獣人は前に出て鎧で剣を受け
そして 冒険者に剣を突き刺した
残り2人の冒険者が獣人に剣を構え 接近するも
獣人は左に飛び 距離を取る
げぇ
他の獣人4人が向かってくる
危険
危険な感じがする 奴だ
この感じは あの時の獣人
ばにらとちょこを拐った時に追いかけてきた
物凄く強く感じた獣人
顔を見ても違いはよく分からないが
あの時と同じ 危険な感じがする
無理だ このままでは 犠牲が増えるだけだ
俺は叫ぶ
「あれは 化け物です 逃げましょう」
しかし
「うるせえ 仲間の仇は俺が取る うおおお~」
2人は向かって行ったが……
一瞬だった 実力が違い過ぎた
「いやあああぁーーーーぁ」
ハイリーは跪き泣き叫ぶ
このままでは
仕方ない
「砂嵐」
幻影で砂嵐を作り アイテムボックスから出した
大きなバケツに入れた砂を振り撒いた
あまり 意味がないけどね
一瞬でも目を閉じてくれたらいい
まあ 幻影だけって油断して 目に入れば
いいんだけどね
そして すぐにハイリーを抱き抱えて走って逃げる
獣人は追って来るが
俺はドスドス走る
よし 少しずつ距離が開いているな
ハイリーを抱えていても俺の方が速い
「すみませんが逃げます」
「ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい」
俺に言っているのか 置いてきた仲間に言っているのか 分からないが……
ハイリーは泣きながら
ごめんなさい ごめんなさいと何度も繰り返している
逃げる途中で冒険者を見つけると大きな声で
「逃げてください 獣人が来ます」
と叫んだ
もちろん 足止めをしてもらうためだ
俺の声を聞いた冒険者達は口を揃えて
俺が捕まえてやるよ と言っている
が……
2時間ほど走っていると
ようやく ちゃちゃ達に追いついた
ばにらもちょこもきつそうだ
「ばにら ちょこ 大丈夫か」
2人とも 笑顔でコクりと頷く
う~ん
これ以上 無理して走れなくなる方が危険かな
「ごめん 疲れたから 休んでいいか」
3人とも コクりと頷き止まってくれた
息を整えた後で 軽く食事を取り
3人にはB級ポーションを飲ませた
ハイリーは涙は止まっていたが……震えていた
俺が優しく抱きしめて
大丈夫だよ 俺が必ず街まで送るから
と言うと
ハイリーは俺を強く抱きしめて
「わあああああーーーーーーーーーーーーーぁ」
泣き出した
しばらくして 泣き止んだが
俺に抱きついたままだったので
「ハイリー また走って逃げるから
今の内に 少しでも飲んで 少しでも食べて」
ハイリーは頷き 少しだけ食事をしてくれた
食べ終わると自分で走ると言ったので
俺は ちょこをおぶって進むことにした
日が暮れたが
俺達は そのまま 3時間くらい走り続けた
今日は これくらいでいいだろう
しかし 油断は出来ない
獣人が寝ずに走り続けて追ってくる可能性もある
見張りとして ちゃちゃに頼んで子狐を出してもらった
みんなで食事をして すぐに眠ることに
ちゃちゃが抱きついてきたので
2人で星空を見るために
少し離れることにした
……




