62 ヘングレ
朝起きると……
やはり 子狐達は熟睡中だった
う~ん
大丈夫ですよね 師匠 信じてますよ
……
はぁ 子狐達も起こして 皆で食事を
3人は元気だが……
ハイリーは元気がない
鑑定の玉で全員の体力と魔力を測定したが
全員 体力も魔力も 100%
仲間が死んで 精神的に疲れているのか
仕方ないので しばらく 歩いて進むことにした
子狐達の散歩に丁度いいだろう
しかし すぐに ハイリーが座り込んでしまった
そして
「わあああああーーーーーーーぁ」
泣き出した
俺がハイリーに近寄った時
くそぉ
しつこい奴だ
後から 追ってくる獣人が見えた
獣人は1人だが……
このままでは 逃げきれないか
俺が足止めするしか……
「ちゃちゃ 4人で先に逃げて 皆を頼むよ」
ちゃちゃは コクりと頷き
ハイリーの手を引っ張って進みだした
「魔那よ 力を」
体を幻影の光で包み
前に岩を並べて出して壁を作る
「強石弾」
投石紐で石を放つ
が当たらない
獣人に全てかわされていく
1対1で 見晴らしのいい場所だと無理か
近付かれたので
「連石弾」
手で投げることにした
威力は落ちるが 命中率と攻撃回数が増えるからね
獣人に2発命中したが 3発目からはアイテムボックスから取り出した盾で防がれた
強そうだけど
この獣人からは あの嫌な感じがしないが……
獣族を鑑定しても何も表示されないので
レベルが分からない
油断大敵だよね
俺の投石を防げると油断させたところで
「炎炎炎」
幻影の炎を放つと避けずに向かって来たので
炎に紛れて岩を投げつける
よし
岩が命中し 獣人は体勢を崩し倒れた
すかさず 俺は杖を取り出し獣人に向かって走る
しかし獣人はすぐに起き上がり剣を構えた
「炎炎炎」
獣人は幻影の炎をかわし 俺に向かってくる
接近からの
巨大盾
俺は巨大盾を出し
巨大盾を飛び越えてジャンプ
獣人はいきなり目の前に巨大盾が現れたので止まることが出来ずにぶつかる
その瞬間を狙って 俺は上空から杖を振り下ろして
獣人をぶっ叩く
俺は獣人の後ろに着地し
横回転して杖を振り回し
獣人の横腹をぶっ叩く
見事に命中して 獣人は吹き飛んだ
俺はすぐに巨大盾を持ち上げて収納して
じゃあね
俺は 走って逃げ出した
殺すチャンスだったが……
獣族は殺したくなかった
そもそも 俺が誘拐犯なんだからね
だから なんとなくね
ちゃちゃ ばにら ちょこが危険な目に合えば
躊躇せずに殺るけどね
俺を狙っているうちは……
自分でも自分のモラルがよく分からない
自分が楽しければって思うけど……
越えてはいけない壁があるように思う
何でもありにすると この世界を楽しめなくなりそうな感じがするんだよね
後ろを見ても追っては見えない
それにしても……
2時間くらい全力で走っているが……
まだ ちゃちゃ達に追いつくことが出来ない
あり得ないよな 何かあったのか
止まって……戻って……
いや 信じて進むべきか
ちゃちゃがハイリーをおぶって進めば ありえるか
俺は止まらずに 全力で進む
しかし 5時間経っても 追いつくことが出来ない
ちゃちゃなら……
俺はちゃちゃを信じて走った
あれは
地面に手裏剣が1枚落ちていた
これは ちゃちゃの手裏剣
やはり ちゃちゃ達は この道を進んでいる
それにしても速すぎるが……
1時間くらい進む毎に
手裏剣を拾って進んでいるが追いつけない
日が暮れても追いつくことが……
なぜ
俺は更に走った
手裏剣が落ちているので 無事なようだが……
あっ
あれは
あの光は
前方に灯りが
あれは エン道具の灯り
ちゃちゃ達か
灯りに近づくと ちゃちゃが走ってきた
あっ よかった
ちゃちゃは俺に抱きついてきた
俺もちゃちゃを抱きしめ
キスをした
「ちゃちゃ 頑張ったね 皆 無事か」
ちゃちゃは にっこり微笑み 頷いた
俺はちゃちゃを強く抱きしめて
キスを
そして
その場で
……




