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神様! TRPGの世界にPL-私-を突っ込まないでください! ~ルルブ知識と夢回想イベントだけで1万の軍勢を10万に勝たせろなんて無謀じゃないですか!?~  作者: mizuchi_0307
異世界転移初日

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神様! 判定不要のリアルアイデア要求連発はきついです!!

「セシリア~? この子可愛いね。変わってるけど可愛いお洋服着てるし。これ、セシリアの趣味?」


「え? 趣味……うーん……」


セシリアさん、どうしました? 趣味かどうかぐらいはさらっと答えても大丈夫だと思いますよ? いや、言いづらいのはわかりますけど言わない方がヤバいと思うんですよ。


「それで、この子はいつから飼ってるの?」


「えっと。その、それは……」


いえ、ですからセシリアさん。その回答はどう考えても隠してるって自白してるようなものです。というかセシリアさんが体を張って私を守る意味ありませんよね? ……あ、いや、一応あるのか。私が殺されるような展開になったらスパイです、とか言われたら困るもんね。でもそれくらいしかないくない? やっぱりセシリアさん優しくない? となると……私がセシリアさん護ってあげるしかなくない? どう考えてもセシリアさん、こういう局面弱そうだし。


「森の巡回が終わってからすぐに戻ってこないから、みんなから心配されてたんだよ、セシリア。でもそれが、飼ってる人間の様子を見に来るため、だった、ってことで、いいんだよね?」


……でもなんか変。リディアのフレーバーテキストって、要するに無邪気なロリ処刑人でしょ? 今のこの台詞回しって何も考えてないようなタイプの無邪気さはなくて、きちんと考えて、つまり作ってるタイプのやつなんだよね。でもルルブには無邪気なロリ処刑人でしょ? アルバーン戦記TRPGのルルブって周りから見た評価と、実際の評価が正しく書いてあるパターンと一方から見ただけの評価を書いてあるパターンの2種類あるって乃華ちゃんが言ってた。基本ルルブのテキストは基本的には一方から見ただけのパターンが多くって、特に後から追加サプリが出たキャラクターはそれが顕著、だっけ。……となると、リディアのルルブのフレーバーテキストの無邪気なロリ処刑人は表向きの顔で、裏向きはもっと違うのがあるって事じゃない!? 流石私! これに気付けるなんてすごい!!


って、さらに危なくなっただけじゃないこれ!? 実は年齢相応の暗殺者と真っ向から言い合うってことでしょ!? ……ん? 年齢相応? 27歳。いや、よく考えれば今は22歳だ、この人。3つ年上ってことは、いうなれば私が1年生の時に3年生、ぐらいの差だから、先輩だね。うん。先輩に接する態度でいいのか! これならいける!(?)


「あの! リディアさん!」


「あれ、この子、喋れるんだ~? しかも私の事を知ってるんだ~? へぇ~?」


あの、目が怖いです。自分のこと知られてる、だけでその目はないです。私はとっても無害な一般人ですよ!


「そりゃもう、リディアさんのことは知ってますよ! 帝国で有名ですから!」


「ああ、そうなんだ! 『帝国』で、有名なんだ?」


よし、食いついてきたぞ! このテキスト思い出せなかったらこのワード踏めなかったぞ!


『ファルシア公国』

アルバーン王国とガルディア帝国の争いに疲れ、山の盆地に移り住んだ人間達が作った国。アルバーン王国とガルディア帝国に挟まれた山に立地しているため、両国からの侵攻を常に警戒し、第二都市ゼーレンと第三都市クリスタを作り上げた。

第二都市ゼーレンは帝国に、第三都市クリスタは王国に対して強い警戒心を持つ。特にゼーレンは幾度となく帝国軍からの侵攻を受けているため領民の対帝国への敵対心は非常に強い。


ふっふっふっ。追加サプリがなくても、基本ルルブで世界観はきちんと説明してあるからね! ここがゼーレンなら帝国にものすごーく敵対心があること、特に、防衛隊ともなれば即殺レベルで持っていてもおかしくないことぐらい、私にかかれば容易に想像できるのだ!


「そりゃもう。鮮血の処刑人なんて異名まであって! だから逃げてきたんですけどねー」


「そっか。鮮血の処刑人か~!」


シュッ! 


……あれ? あの。ナイフ、ですよね。それ。何で投げられることになるんですかね? あの。リディアさん、目が怖いです……


「その話、よく聞きたいなぁ? 私さ、帝国でそういう噂が出ないように立ちまわったはずなんだよね? 公国軍の何かが出た、ぐらいで収まるぐらいにさ、きちんと証拠も何もかも壊してきたはずなんだよね? どういうことかな?」


えええええ!? ルルブの名前の下に、異名って感じの欄があってぇ!! そこに鮮血の処刑人ってあったじゃないですか!? ハッ! そうか、ここは5年前だった! まだ広まってないってことか!? ま、不味い! 地雷を踏みぬいちゃった!!


「あ、あの! リディアさん!」


「ん~? なに、セシリア? 一緒に処分されたくなかったら黙ってて。」


「いえ、その! その子を処分されると私が困るのです! あと、逃げてきたは信用していいものと思われます!」


セシリアさん!? 気持ちは嬉しい! とても嬉しい! だけどね、気が立ってると思うからやめた方が


「ふーん? 根拠は?」


あれ? 割と話通じる? というかやっぱりこの人、無邪気な仮面じゃん!! 無邪気な振りした冷静な人じゃん! 一番敵に回しちゃだめなタイプじゃん!! いや、不味い不味い不味い! このタイプが隠さなくなってきたのってもうそれこそ消す算段してる時とかそういう時じゃん!!


「彼女は帝国が10万の兵でこのゼーレンに攻撃を仕掛けようとしている、と口走りました。そして、逃げないと、と慌てふためいたのです。」


セシリアさーーーーん!!! 何でそこでその情報ぶちまけるんですかーーーー!!!


「それ、面白いね。いいよ、セシリアの考察込みで続けて。」


ほら! ほら不味いじゃん! え? セシリアさん何か考えあるの? 嘘苦手でしょどう考えても!


「はいっ! 彼女が帝国の情報を何かしらの方法で知っているのは間違いないと思われます。10万の兵で、というのは我々では入手できなかった情報ですから。」


ん? おや? 確かに? セシリアさん視点では私はそう見えるかも?


「そして、逃げないと、という事はつまり。彼女自身も帝国から逃げていること他なりません!」


おおおおお!!! セシリアさんすごーい! 全然違うけどそうにしか見えない結論! 私からは出ない結論だよ! え? あれ、これもしかしてGMアシストってやつ? 神様たまにはやるじゃん! そうだよ、判定不要の縛りで今までやってきてるんだから! リアルアイデアを求め続けてきてるんだからアシストの1つぐらいはくれないとダメだよね!


「そうだね、筋は通ってる。」


リディアさんも納得してる! これなら


「じゃあ、『鮮血の処刑人』。この単語はセシリア、貴方はどう解釈するの?」


あ。そっちか……うん。そっちはセシリアさんじゃ……


「これもまた、帝国での活動で得た情報から、推察したのではないかと思われます!」


え? セシリアさん?


「へぇ?」


「私が彼女を捕縛してから、彼女はずっと何かを考えている仕草を見せておりました! そして時折、妙に鋭いことを指摘することがあります! このことから彼女は常に何かを考え推理し、行動しているものと思われ、その結論が『鮮血の処刑人』に繋がったのではないかと思われます!」


セシリアさーーーーん! 今まで、今まで本当私のことよく見てたんだねぇ! いや、当たり前か。だって身の上話当てちゃってるもんね。そりゃじっくり見るか……でも、それでもきちんと見続けてきた結果をこのシーンで言えるの凄い! そっか、このいざという時の度胸! これがセシリアさんの強みだったんだね!


「例えば?」


これは私が答えなきゃ! この流れならこの言い訳でぎりぎり成り立つはず! セシリアさんの努力は無駄にはしないよ!


「帝国内で暴れていた人物が『鮮血の処刑人』って呼ばれていて! さっき入ってきた時の雰囲気から! この人こそがそうだって思っちゃったの!」


どうだ! あ、こっち見た……あの、目が、怖いです。でも、考えてくれてる……?


「今、貴方には聞いてなかったんだけどな? まあいいや。一応、筋は通ってはいるねぇ……」


なんだろう。雰囲気が少し変わった気がする。殺意? かな? 何となく圧が弱くなった気がする。うわわあああ……本物ってこんなに圧感じるんだ……覚えとこ……


「セシリア、本当にこの子はおいておいても問題はないと思ってる?」


う。今度はそっちの話題か……まあ、セシリアさんに迷惑かかるぐらいなら野宿とかも考えるしかないか……できるのかな、野宿。この世界。


「正直に申し上げます。記憶がない、と最初に自己申告したのは偽りだと今は思っていますが。しかし、敵意がない事は確かだと思います。ですので今、この状況で、彼女を処分する必要はないかと。」


……本当、セシリアさんって優しいよね。嘘だってわかったんなら追放しちゃっていいじゃん……駄目だ。私この人放っておけないって。スパイなのにこんなに正直もので優しい人が何でこの世界にいるの? 最後まで見守りたいよ……


「なるほどね。信用はしていない。しかし、処分は今ではない、ってことね。でもその言葉そっくり返すけど、今、どういう状況だかわかってるよね? 帝国軍が近々攻めてくる。これはもう、この子のその発言で確定しちゃったわけ。もういらなくない?」


「私が、困るのです!」


「どうして? 素直に言ったら追及はやめてあげるよ。」


え? あ、ダメダメ! セシリアさん! 自分がスパイって言っちゃだめだよ、絶対!


「私の身の上を、彼女は知りすぎているからです。その、私が、情報を人質に取られてるのです。」


あ、その方向性ならあり! 全然あり! セシリアさんのスパイ疑惑が出るぐらいならそれでいいよ! 全部私にすっちゃって!


「ならなおさら殺しちゃえばいいじゃん?」


え、でもその結論は困る!!


「……」


セシリアさんが、表情で訴えてる……そうだよね。こういう状況だともうそれしか、ないよね……ほんっとごめん……でも一番悪いのは神様だから!


「……はぁ。まあいいや。セシリアとその子の個人的な事ってことね。わかった。こんな状況だし。邪魔にならないなら好きに飼えば?」


え? くみ取って、くれた? さっきまでやる気満々だったのに? なんだろう。リディアさんってセシリアさんと何かあるのかな? もしかしてこの関係性とか追加サプリに書いてあったりする? うわっ、すごく気になる……

でも、これは、なんとか、なったのかな? でもなぁ……何でだろう、不安だなぁ……


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