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第58話 おっさんたどり着く

前話のあらすじ:墓地を通り抜ける

 さて、やっと学園が見えて見た訳だが、中の方が今よりも明るいが道がわからない俺はセインについて行くしかないだろう。


「折角、抜け道から学園に入ったのだから、何か図書館に入るための裏道とか裏口みたいなのないの?」


「ああ、それならあるから安心していい。さすがにその点を考慮していない訳がないだろう?」


「なら良かったよ! もしかしたら、考えていないかもって心配したよ。で、どうやって入るんだ?」


「森の方から何個か裏口がある。でも、それはバレる可能性が高いだろうから。学園長室から繋がっている裏口から行こう。そうすれば、相手にもバレずに図書館に入れるはずだ。でも、知っているだろうが図書館は迷宮に近い状態だからな。魔法を使わずに肉体戦だぞ。特に身体強化も使えないことを頭に入れておく必要がある」


「わかっているよ。確かに動きは当時より落ちているだろうけど、今回くらいはなんとか解決してみせるさ。それにエリクサーを飲んだおかげで、以前よりも体の状態がいいんだ」


「その話は後日にゆっくり聞くとしよう。さて、学園に入ったら駆け足で学園長室まで行くから遅れるなよ?」


「なんとかついて行くさ」


 セインの足は相変わらず早いはずなので、道がわからない俺がついて行くのは、後ろを追いかけるだけで精一杯だろう。

 それほど、道を知っているか知らないかでは大きな差がある。

 これは、こちらの世界だけじゃなくて、日本でも同じかもしれないけどね。


 セインがドアをゆっくりと開けると、目の前はタンスのようだ。

 タンスの裏に繋がっていたのか。


 そうゆうような抜け道が多そうな場所だ。

 でも、ありすぎても逆に危険にならないだろうか?

 俺も自分の家に抜け道を作っておくべきかもしれない。

 確か、実家にもそのような抜け道は存在していて、当時子供の頃は妹と一緒にしらみつぶしに探していたことがある。

 

「一人でも移動できるが、二人の方が簡単だろうから、レン手伝え。俺が上を持って左に動かす。お前は下を持って左に動かせ」


「人使いが荒いな〜。わかったよ」


 移動させないと進むことができないため、音を立てないようにゆっくりと移動させる。

 地球の頃とは違い、体を鍛えてあるおかげで難なく移動させることができた。


「ここは……食堂?」


「そうだ、食堂のキッチンにある食料庫に繋がっている」


「なんだか、このように隠密行動しながら侵入するのって今まで全然なかったから新鮮だね」


「ああ、当時は正面から攻めきることが出来たからな。今でも出来るかもしれないが、今回は状況が全く違う。バレてしまって逃がすわけにはいかないのだ」


 タンスを元の位置に戻してから、セインが走り出したので、後ろをついて行く。

 ほとんど明かりがない状況のせいで、全力で走ってしまうとなんだか酔いそうな気がするところではあるが、弱音を吐いている暇はない。


 セインがどんどんと突き進んで行くから、必死に後ろを追いかけて行く。

 足が痛くて止まりたい気持ちになる……。

 まあ、止まるわけないけど!!


 真っ暗だからか人はいない。

 というか、学園長室にどうやって入るつもりなのだろうか。

 鍵がついてないわけないと思うのだが……。

 さすがに学園長室は重要書類とかあるから基本的に鍵が閉まっていると思うのだけど、セインには考えがあるのだろう。

 というか、ないと困るのだけどね。


「ついたぞ」


「なんだか、早かったような長かったような不思議な感覚だな」


「とにかく、時間をかけるわけにいかないからな。中に入ってすぐに旧館に行こう」


「学園長室の鍵は持っているの?」


「ああ。持っているから問題ない。というか、入ることが出来るからこの作戦を立てているに決まっているだろう? 行き当たりばったりの作戦を立てるにはリスクが高すぎる。しかし、旧館は俺も入ったことがほとんどないからな。中では慎重に進むしかないと思っている。それに常に本棚などが動いているため、同じ道を通ることもできないから、帰るのだって一苦労だぞ」


「なんで、本棚などを動かす設計にしたのか本当に謎すぎるよ」


「なんでも、危険な書物などまで全部揃っていると言われている。それに魔法のおかげで自動で修復されるし、本なども自動で並び直されているらしい。だから、世界のことで知りたいことがあれば旧館で探すのが確実というわけだ。あくまで見つけることができればの話だけどな」


「本当に迷宮だよ、それだと……。そこまで重要なのはわかったけど、学生は立ち入り禁止にした方が良くないか?」


「なんでも、取り決めでそういうわけにはいかないらしい。多分貴族の利権が絡んでいるのだろう」


「7大公爵家の力があってもダメなのか?」


「なんでも他の7大公爵家が圧力をかけていると聞いたことがある。それなら、面倒なことになるからな。自己責任ということにしてもらっている」


「自己責任か……」


「とりあえず、行くぞ」


 セインは鍵を持っていたみたいで、ドアに鍵を差し込んで鍵を開けたみたいだ。

 適当に開けたら開きそうな気もするのだが、結構この世界はセキュリティがしっかりとしているため、他の鍵や針金を通しても開けることはできないのだ。

 

 中に入ると、学園長室は綺麗に片付いていた。

 俺の母親は綺麗好きだから想像通りだ。

 当時、俺が部屋を散らかしていたら、よく片付けなさいと怒られたものだ。


「さて、聞いた話ではここからいけるはずだ」


 そう言って、セインは絨毯を剥がし始めた。

 ああ、絶対怒るって……。

 俺がしたってバレたら絶対後で怒られるやつだよ……。

 

 さすがにセインには怒らないだろうけど。


 絨毯を剥がすと大理石で出来た地面が姿を見せた。

 どうせ、この一部が剥がれるとかなんだろうな。


 セインがメモを確認しながら一部の大理石を剥がすと、隠し扉が出現した。

 やっぱり、そのような作りになっているんだね。


「さて、行くぞ」


 ここを抜けた先が旧館か。

 ここからが宿敵がいる場所という訳だ。

 なんだか、緊張してきたな。

 

 抜け道はそこまで長くなくて、少ししたら旧館に辿り着いた。


「ここからは、話し声も気をつけるぞ」


 セインの言葉にしっかりと頷く。

 絶対に逃がしたくないからな。


 師匠の仇は絶対に1匹足りとも逃がしてなるものか!

読んでくださりありがとうございます。


連日で投稿が遅くなってしまい、申し訳ございません。

明日は朝に更新予定です。

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