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第39話:神の偽造、あるいは埋もれた原典

扉の向こうに広がっていたのは、王都の華やかな歴史を根底から覆す「世界の設計図」の残骸でした。

真実を知った発掘者たちが、命を賭けて隠し通した「記録」と「遺産」が、今ショウたちの手によって紐解かれます。


ショーベルが穿うがった壁の向こう側。冷たい扉を押し開けた先に広がっていたのは、巨大な「発掘基地」の遺構だった。壁や天井はブロックのようなものできれいに補強されている。巨大な空間そのものに古代魔法だろうか、封印魔法や他にも魔法がかけられている。

高い天井には、当時の魔導技師たちが設置したであろう巨大な魔晶石の灯が、悠久の時を経た今もなお、呼吸をするかのような淡く不気味な光を放っている。その青白い光に照らし出されたのは、整然と並ぶ魔道具の数々、山積みになった異世界の文字が刻まれた石板、そして現代の技術では再現不可能なほど精密に造られた掘削機械のようなものだった。


「……何だ、ここは。王都の地下に、こんなものが眠っていたなんて……」


ゼスタが呆然と呟き、錆びついた巨大な歯車にそっと触れる。その指先が触れた瞬間、機械の奥底から「カチリ」と、何かが目覚めるような微かな駆動音が響いた。

 エリオは、壁際に並ぶ膨大な記録棚に駆け寄り、狂ったように背表紙の文字を指で追い始めた。ショウの服から供給される魔力が、彼の瞳を青く輝かせ、情報の処理速度を極限まで跳ね上げている。


「……信じられません。ショウさん、これを見てください。王都シャイニールは、もともと『遺跡を発掘するため』だけに作られた拠点が発展した街だったんです……!」


エリオが震える手で広げた羊皮紙には、この世界の「成り立ち」に関する驚愕の事実が記されていた。

 かつて、この世界アプラウディアが形を成す前。絶対王はこの地に眠る太古の超文明の残滓ざんしを掘り起こさせ、その「発掘品」が持つ強大なエネルギーと技術を強引に転用することで、現在の世界のシステムを構築したのだ。

 つまり、この世界は創造神が自身の力だけで無から生み出した純粋な地ではなく、過去の文明の『技術』によって作られた、世界だったのである。


「絶対王は世界を作り終えた後、自分が過去の遺物に頼ったという『事実』を消し去るために、遺跡を物理的に埋め戻し、発掘に関わった者たちの存在さえも歴史から消去しようとした……。絶対王一人で全てを創造したという、完璧な神話を作るために」

「……だから、全てを埋めて上に街を作り、偽りの歴史を縫い合わせたのか。なんという、独りよがりの仕立てだ」

「そして、絶対王は創造神となる……」


俺は神の糸の感覚を研ぎ澄ませながら、部屋の最奥へと進んだ。

 そこには、自分たちが口封じのために殺されることを悟った当時の発掘者たちが、絶対王への最後の抵抗として隠した「真実の聖域」があった。


「神にとっては隠したい秘密でも、俺たちにとっては唯一の『真実』への糸口だ」


俺は祭壇に置かれた、一冊の重厚な金属製の手記を手に取った。

 そこには、初代勇者の仲間三人が、なぜ聖剣も持たず魔王を討てたのか、その血を吐くような理由が記されていた。

彼らもまた、この秘密を知ってしまったのだ。

 神の力の根源がこの遺跡の遺物にあるのなら、同じ遺物から抽出した力を使えば、神が定めた『勇者と魔王の物語』に従わなくとも、魔王や勇者をほふることができる。そして、それこそが神が最も恐れる「神殺しの可能性」であるということを。


「ショウさん、これです……! 禁書に記されていた『ハンスに託された手紙』の原本。そして、彼らがこの遺跡から持ち出した『神の加護を無効化する術式』の全記録……!」


エリオが叫んだその時、地下通路の奥から、石壁を揺らすほどの轟音と共に重厚な足音が響いてきた。

 壁を物理的に破壊したショーベルの衝撃波が、獲物を待っていた「神の番人」たちを呼び寄せてしまったらしい。


「……来たな。汚れた歴史を掃除しに来た連中だ」


ショーベルが不敵に笑い、再び愛剣を抜き放つ。その刀身が地下の冷気を吸って鋭く光った。

 29歳、成人男性。

 全ステータス1の俺は、手に入れたばかりの膨大な設計図と記録をどうするか考えた。


「この世界の『ほつれ』は、神の代わりに俺たちが全部直してやる。……みんな、ここは強行突破です!」


俺たちは、数千年の闇と神の嘘をその身に抱えたまま、戦闘準備にとりかかった。


第39話をお読みいただきありがとうございました!

明かされた世界の秘密――それは、創造神による「歴史の偽造」と「遺跡の流用」でした。

過去の文明を利用して作られた箱庭の中で、ショウたちは神の支配を揺るがす禁忌の力を手にします。

いつも応援ありがとうございます!次回、お楽しみに!

面白いと思っていただけたら、ぜひブクマや評価をお願いします!

※AIとの共同執筆作品となります。


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