封印
通路の炎が消え始め、兵士次々と入ってきた。
他の村人も兵士達と戦っていたが、1人また1人と倒れていく。
そしてついに、ゼット1人となってしまった。
ゼット:(入り口が封鎖されるまで耐えなければ。)
ゼットは剣を巧みに操り兵士を切り伏せていく。
足場が燃えさかる中、ゼットは善戦していた。
部隊長:(この小僧、思ったよりやりおる。)
部隊長:「まて、ほかのものは手を出すな。わしがやる!!」
そういうと、部隊長が前に出てきた。
部隊長:「わしは、バルディア王国騎士団部隊長のオウガン、お前の名を聞いておこう。」
ゼット:「ボトム村のゼットだ!!」
オウガン:「そうか、わしはお前には何の恨みも無いが国王の命により討たねばならん。
残念だが仕方あるまい。」
そういうと、部隊長は、剣を突き出した。
ゼットはそれをよけると、横から剣を振り切る。
部隊長は後ろにさがりよける。
長い攻防が繰り広げられた。
そうしているうちに、エンクロウズ村の入り口が封鎖された。
ゼットがそれを確認したとき、死角から剣が来るのを見逃していた。
ゼットは左腹に焼けるような痛みを感じると、膝をついた。
ゼット:「カイル、2人を頼む。」
そうつぶやくと、ゼットは前のめりに倒れこんだ。
オウガンは、ゼットに一礼をすると上を見上げた。
オウガン:(入り口を塞がれたか。)
オウガン:「おい、入り口はここだけか?」
案内人:「はい、ここだけでございます。」
オウガンは一瞬考えると直ぐに決断した。
オウガン:「そうか、よし、引き上げるぞ。」
そういうと、来た道を戻っていった。
オウガンは洞窟の入り口に数人の見張りを残したうえで王国へ戻り、国王に事のしだいを報告した。
国王:「そうか、ご苦労であった。」
宮廷祈祷師は再討伐を具申したが、オウガンはこれ以上の争いはこちらが不利であることを説明した。
宮廷祈祷師はそれに反論できず、洞窟を封印することで折り合いをつけた。
それから1月ほどかけ、洞窟の入り口は封印された。




