ビッグスライムとの死闘
とんでもないスピードで投稿を続けております。甘い蜜蝋です。みなさんよろしくお願いします。ランキング情報が日々出てきてワクワクしてます。ただ、投稿スピードが異常なのでこっそり修正もしております!ごめんなさい。
ビッグスライムが巨体を震わせ、ずるり、と体を持ち上げた。
通路いっぱいに広がるその影は、まるで生きた壁が迫ってくるかのようだった。
粘液がだらだらと滴り落ちる。
「ジュウウ……ッ!」
石畳が黒く泡立ち、白煙がもうもうと立ちこめる。
鼻をつんざく酸の匂いに、思わずむせそうになる。
「……でかい。どうすれば……」
トリスは木剣を構えたまま、一歩、また一歩と後ずさった。
だが、背中に触れたのは冷たく湿った壁。
もう逃げ場はない。
「も、もう一回よく見てみよう!」
⸻
【再鑑定】(観察補正)
名称:ビッグスライム(アンコモン)
動き:突進は直線。着地後「3呼吸」だけ表層がゆるみ、核が前寄りにズレる。
目印:突進前に腹の下で「ぷく・ぷく(小泡2つ)」→突進合図。
薄い場所:腹側の下1/3、真ん中少し右。そこだけ気泡の筋が通っている。
推奨:突進を斜めに外し、着地直後「3つ数えて」から刺突。
「……見えた!」
(“ぷく・ぷく”が合図。“3つ数えて”刺す。薄いのは……ここ!)
トリスは足元の小石をつまみ、スライムの左側にコツンと投げた。巨体の“顔”がそっちを向く。腹の下で——
ぷく、ぷく。
「来る!」
「ぷるんっ!」直線突進。トリスは壁スレスレを斜め前に抜ける。巨体が床を叩き、「ジュッ」と煙。着地——
(いち、に、さん!)
「うおおおおっ!」
薄いと鑑定が示した“腹の下1/3の右寄り”へ、木剣をまっすぐ突き込む。ぶよぶよが一瞬だけ、スッと退く。硬い手応え!
その時、反射的にトリスは横へ飛び退いた。
だが遅かった。飛び散った飛沫が頬にかかり
「っぐ……ああっ!」
焼け付く痛み。皮膚が赤く爛れ、涙が滲む。
焦げた肉の匂いに、胃の奥がひっくり返りそうになった。
「熱っ……熱い……!」
震える手で頬を拭い、トリスは必死に木剣を握り直す。
腕も足も震えていた。
怖い。逃げたい。
でも
(怖い。でも……やるしかない! ここで倒さなきゃ、俺は……生き残れない!)
⸻
トリスは叫び声を上げ、駆け出した。
真正面から木剣を突き込む。
「うおおおおっ!」
木剣の先端が、ぶよぶよとした緑の表層を押し分ける。
ぬるりと滑る感触に、全身の毛穴が総立ちになった。
さらに奥へ、奥へと力を込める
だが。
「……っ、止まった……!?」
木剣は途中で動かなくなった。
核には、届かない。
「くそっ……!」
その瞬間だった。
スライムの粘液が逆流するようにぐわっと押し寄せ、トリスの腕ごと木剣を飲み込んだ。
「うあああああっ!!」
酸が肉を焼く音が耳に届く。
「ジュウッ! ジュウウ……ッ!」
激痛が走り、視界が白く染まる。
腕が……溶ける……!?
必死に木剣を引き抜き、後ろへ転がった。
背中を石畳に打ち付け、肺の中の空気が吐き出される。
「かはっ……! はぁ……はぁ……!」
荒い呼吸。心臓は早鐘のように打ち続けていた。
腕の皮膚は赤黒くただれ、触れるたびに鋭い痛みが走る。
(俺じゃ……勝てない……のか……?)
ほんの一瞬、心が折れかける。
だが、その時
脳裏に浮かんだのは孤児院の子どもたちの笑顔
「……俺が、帰らなきゃ……みんな……困るんだ……!」
必死に意識をつなぎとめ、トリスは壁に手をついて立ち上がる。
痛みで足は震えている。
それでも、その瞳は諦めの色を宿していなかった。
「まだだ……まだ終わってない……!」
巨体を揺らすビッグスライムが、再び突進の構えを取る。
粘液が滴り落ち、石畳が次々と溶けていく。
少年と怪物の、死闘はまだ続いていた。
評価してくれると、とってもとっても嬉しいです!
初投稿作です!みなさんおてやわらかにお願いします。
AIをとーても使いながらの執筆となっております。
あと、AI様にお絵描きをお願いするのにハマり中です。




