近い将来豚肉は安く食べられる肉ではなくなるかもしれない
さて、現在養豚業界はアフリカ豚コレラの驚異に脅かされており、中国では昨年の2018年8月にアフリカ豚コレラが発生して以来1億5000万頭の豚が死亡ないしは殺処分されているそうです。
中国の豚の飼育頭数は3億だったのですが約半分の数に1年ちょっとでなっているようですね。
そして世界の4分の1の豚がアフリカ豚コレラによって死亡したか殺処分され、しかも現在感染は拡大しておりその拡大はしばらく止まらないであろうと言われています。
アフリカ豚コレラは非常に伝染性が高く、ワクチンもその他の治療法もないため、感染したらその集団を殺処分して、その死骸を特定の廃棄場に積み込む以外にできることがないのです。
なお、混同しやすいのですが、日本でも発生し流行している豚コレラは「アフリカ」がつかない「豚コレラ」であり、これにはワクチンがありますので予防そのものは可能です。
ところが、現在世界中で流行しているアフリカ豚コレラには、ワクチンも治療法も何もなく、しかもアフリカ豚コレラによる死亡率は現在100%なのだそうです。
現在ベトナムや香港、フィリピン、北朝鮮、韓国、ラオス、ミャンマー、インドネシア、東ティモールでも発生しており、東ティモールは、オーストラリアと比較的近い場所でもあるため、オーストラリアでも警戒すべき状況となってきていることが報じられているようです。
しかもヨーロッパのベルギー、ブルガリア、ハンガリー、ラトビア、ポーランド、ルーマニア、ロシア、ウクライナでもアフリカ豚コレラが発生しておりこれらは今後も拡大する可能性が高いです
で、中国では豚の数が半分になったことから、当然豚肉の価格が急激に上昇し今年1月までの7倍以上の価格になっているようで、犬や兎の肉の価格も高騰しているようですが、豚肉は中国での肉の総消費の約70%を占めているため中国では豚肉の輸入量が増大し、2019年の豚肉の輸入量は44%の増加、牛肉も50%の増加で、世界的な肉価格の上昇が起きる可能性も高いが、このアフリカ豚コレラの問題は数年で好転することをはまずないことだったりします。
効果的なワクチンが開発されそれが安価に製造できるようになれば問題ないのですが、今後、ワクチンが開発できるかどうかも定かではないのですね。
現在はまだ安い豚肉ですが近い将来には高くて庶民は食べられないものになるかもしれません。




