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第二百三十九段 八月十五日、九月十三日は
(原文)
八月十五日、九月十三日は、婁宿なり。この宿、清明なる故に、月をもてあそぶに良夜とす。
※八月十五日、九月十三日:共に名月の日。十五夜と十三夜。
※婁宿:古代中国の天文学に由来する。黄道に沿った星座(宿)二十八を定め、月・日・春分点・冬至点を定める基準とした。婁宿は西方七宿の二番目の宿。そのうち牛宿をのぞいた二十七宿を各日に当てる考えがあり、それによると八月十八日、九月十三日は婁宿となる。
(舞夢訳)
八月十五日と九月十三日は、婁宿の日である。
この婁宿は、清明であるが故に、月を愛でる素晴らしい夜なのである。
八月十五日と九月十三日が名月の夜とされる由縁を解説している。
ただ、余りにも短く、特に古代中国天文学に疎い人は、理解がしがたい。




