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第二百一段 退凡・下乗の卒塔婆
(原文)
退凡・下乗の卒塔婆、外なるは下乗・内なるは退凡なり。
※退凡・下乗の卒塔婆:釈迦が霊鷲山で説法した時、マガダ国のビンバサーラ王が途中に立てたという一対の卒塔婆。「退凡」には凡夫を退けるの意味、「下乗」は乗り物から降りよの意味がある。
(舞夢訳)
卒塔婆には、退凡・下乗があり、外側が下乗で内側が退凡である。
中世は、仏教の根源たる釈迦信仰が強かったとのこと。
遁世人の兼好氏も、仏法を習う以上は、釈迦信仰から避けては通れない。
玄奘三蔵の「大唐西域記」を引用してあるので、それからの知識と思われる。




