271/338
第百九十二段 神・仏にも、人のまうでぬ日
(原文)
神・仏にも、人のもうでぬ日、夜参りたる、よし。
(舞夢訳)
神社や、寺には、人が参詣しない日の、夜に参るのが最適である。
参詣者が多く、自分の神経が集中できない昼間より、できれば人が全くいない夜の時間帯に、神社や寺に参り、その深い静けさの中で、神仏に触れたいと思うのだろうか。
確かに人ごみの中、自分の心がざわついていれば、神仏との対話どころではない。
ましてや、参拝の作法にあれこれ講釈を垂れる人が近くにいると、その場で帰りたくなる。




