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第百九十一段 夜に入りて物の映えなし(2)

(原文)

さしてことなる事なき夜、うち更けて参れる人の、清げなるさましたる、いとよし。若きどち、心とどめて見る人は、時をも分かぬものなれば、ことに、うち解けぬべきおりふしぞ、褻晴なく、ひきつくろはまほしき。

よき男の日暮れてゆするし、女も、夜更くる程にすべりつつ、鏡とりて、顔などつくろひて出づるこそをかしけれ。


(舞夢訳)

特別に異なることのない夜に、遅い時刻に貴人のもとに参上する人が、優雅な様子であるのは、本当に素晴らしい。

若い者同士で、互いに気にかけている場合は、時刻の区別はつけないのであるし、特に気を許してしまいがちの時にこそ、普段と公式の区別はつけずに、身だしなみなどは整えたいものである。

立派な男性が、日没後に髪を洗い、女性も夜更けに一旦席を外して鏡を持って顔に化粧をして再び元の席に戻るなども、なかなか感じがよい。



下品なあからさまや、あざとさではなく、品よく装うこと。

兼好氏は、それが、特に夜に高い効果を発揮するとの持論。


酔っぱらって大騒ぎ、醜態も平気な人には、この持論は理解できないと思う。

静かなバーラウンジが好きか、大騒ぎする学生コンパのようなものが好きか、それぞれではあるけれど。

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