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第百七十四段 小鷹によき犬

(原文)

小鷹によき犬、大鷹に使ひぬれば、小鷹にわろくなるといふ。

大につき小を捨つることわり、誠にしかなり。

人事多かる中に、道を楽しぶより気味深きはなし。

これ、実の大事なり。

一び道を聞きて、これにこころざさん人、いづれのわざか廃れざらん。

何事をか営まん。

愚かなる人といふとも、賢き犬の心に劣るらんや。


※小鷹狩:はやぶさ等の小型の鷹を使ってうずら・ひばりなどの小鳥を捕える。

※大鷹狩:大鷹を使い、鶴、雁、鴨、兎などを捕える。


(舞夢訳)

小鷹狩に適した犬を大鷹狩に使用すると、その後は小鷹狩に適さなくなると言われている。

大きなものに関わることで、小さなものを捨てるという道理は、実にもっともなものである。

さて、人間がかかわる事柄が多い中で、仏道に親しむことほど、感慨深いものはないし、これは本当に大切な事である。

ひとたび、仏道に触れて、これを志そうとする人は、全ての関係していたことを捨て去ってしまうだろう。

そして、その人が仏道以外の何に、取り組むのだろうか。

たとえ、愚者であったとしても、賢い犬の心に劣るはずはないのだから。



仏道が俗世の諸事よりも価値が高いものである以上、それに専心して取り組むのが道理であるとの主張。

受験勉強や仕事やノルマ、家族を抱えている人には、無理な話。


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