表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
110/338

第七十八段 今様の事どもの珍しきを

(原文)

今様の事どもの珍しきを、言ひ広め、もてなすこそ、またうけられぬ。

世にことふりたるまで知らぬ人は、心にくし。

いまさらの人などのある時、ここもとに言ひつけたることくさ、物の名など、心得たるどち、片端言ひかはし、目見あはせ、笑ひなどして、心知らぬ人に心得ず思はする事、世なれず、よからぬ人の、必ずある事なり。


(舞夢訳

最近の珍しい話題を言い広め、もてはやすことも、また気に入らない。

世間で過去の話題になった時くらいまで、その事を知らないでいる人のほうが、奥ゆかしく好ましいと思う。

その場にはじめて顔を出した人の前で、(前からいる)自分たちの間でよく話に出る物事や名前などを、その意味をわかっている者同士で、思わせぶりにその一部だけを言い合い、目くばせをするとか笑い合うとかする人たちがいる。

そんな事をして、意味が不明な人に、困惑をもたらすことばあるけれど、そういう事は、世間を知らず程度の低い人が、必ずやる事である。



時流の話を面白がり、大騒ぎするような人より、少々浮世離れしていて、「へえ、そんなことがあったの?」と聞くくらいの人の方が、落ちついていて好ましい。

簡単に言えば、軽薄に大騒ぎするだけの人は、中身が無い人なのだろうか。

ただ、これくらいでは、大きな問題ではないけれど、次の「新来の人をないがしろにする」ような人たちである。

新来の人が、新しく出た場所で、様子がつかめないのは当たり前の話であって、訳が分からない話を、コソコソとして見たり、目くばせをして笑い合うなど、新来の人には困惑であり、不愉快でしかない。


ママ友たちのいじめで、公園デビューができないとか、そんな事例を思い出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ