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神宮寺 真冬  作者: 闇雲
13/16

ファンデーションの砂漠に閉じ込めて⑤

取材から何分ほど経っただろうか。

真冬は地下三階に来ていた。

地下一階で行われている取材の声は微かに聞こえる程度。

味気のない壁に飾られた色とりどりの世界。

それらは全て彼がゼロから作り上げた物質・人間・世界。

何ら参考にすることなく、想像を具現化したモノ。

しばらくそれらを眺めていると、あることに気付く。

「これは……扉……?」

如何にも『開けてみろよ』と言わんばかりのそれは扉にしか見えない。

壁と同化していて気付かなかったが、きっとそうだ。

「……何だ……?」

押しても引いても開かない。

ただ、立入禁止とも書いていない。

鍵がかかっているわけでもない。

扉が重いわけでもない。

「にひっ。」

立入禁止でないならば、開けても問題ないだろう。

そう思い、扉に暗示をかける。

「……暗示は効くみたい。」

造作もなく開いた扉。

その奥はひたすら暗闇。

せっかく開けたのだから何があるのか確かめてみたい。

だから足を進める。

「……懐中電灯、あった。」

足下を照らす。

ところどころに錆びた工具のようなものが落ちている。

虫の死骸も落ちている。

非常に劣悪。

間違っても裸足は厳禁だ。

好奇心の泥沼に引きずり込まれてしまった真冬。

既に取材のことなど忘れ去っていた。

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