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124.『自分の今』/『桃と太陽の味』
『自分の今』
私が死んだ後も生きて世界を見られる人達が羨ましい。
私が生まれる前に世界を見ていた人達が羨ましい。
「それって、あなたは誰かが死んだ後の世界を見ている人であり、まだ生まれていない人が直接見られない世界を見ている人という事ね」
つまり?
「自分の今を大切に生きて」
『桃と太陽の味』
自宅の庭で冷えたゼリーを食べる。
透明なカップに入った、ほぼ透明なゼリーで、桃の果肉がゴロゴロ。
蓋をピリピリ開けると、カンカン照りの太陽の光が反射して、キラキラ光る。
まるで手の平の上に小さな泉があるかのよう。
金属のスプーンですくって食べると、桃と太陽の味がした