第0話「神の上の存在と、僕だけが知る秘密」
はじめまして。作品を手に取っていただき、ありがとうございます。
この物語は、トップアイドルたちを支える「プロデューサーの弟」である一人の高校生を主人公にした、青春と恋愛の物語です。
学校ではごく普通の高校生。
けれど放課後には、日本中が憧れる五つの人気アイドルグループと関わる、誰にも知られてはいけない秘密の日常が待っています。
芸能界の華やかな表舞台だけではなく、その裏側で努力を重ねる彼女たちの素顔や、一人の高校生として接する主人公との交流も描いていきます。
それぞれの出会いがどのような恋へとつながっていくのか、温かく見守っていただけたら嬉しいです。
それでは、『プロデューサーの弟ですが、五つの国民的人気アイドルグループと秘密の青春を送っています。』の物語をお楽しみください。
日本中で絶大な人気を誇る五つの女性アイドルグループ。
HONEY BLOOM
SUGAR RIBBON
CHERRY SMILE
MILK CROWN
PEACH MELODY
どのグループもドームツアーを成功させ、音楽番組、ドラマ、映画、CMと、毎日のようにテレビへ出演している。
高校生にとって彼女たちは、ただの芸能人ではない。
“神”
そんな言葉では足りないほど、遠い存在だった。
「あの子たちに会えたら人生終わってもいい。」
「一度でいいから握手してみたい。」
「ライブの最前列なんて夢のまた夢。」
それほどまでに人気を集めていた。
もちろん、僕の高校でも同じだった。
朝のホームルーム。
昼休み。
放課後。
男子も女子も、話題は五つのグループばかり。
「HONEY BLOOM最高!」
「いや、MILK CROWNだろ!」
「PEACH MELODYの新曲神すぎる!」
そんな会話が毎日のように聞こえてくる。
誰もが憧れ、誰もが応援している。
だが——
誰一人として知らない秘密があった。
その秘密を知る人間は、ごくわずか。
僕の名前は、
柊木一眞。
高校二年生。
どこにでもいる普通の男子高校生……。
表向きは。
だけど、本当は違う。
僕には、一人の姉がいる。
柊木沙織。
彼女は、かつて伝説のアイドルだった。
現在は芸能界最大級のアイドルプロジェクトであるGRT48グループの創設者・プロデューサー、安本康晴が新たに手掛ける五つのグループすべての総合責任者。
さらに、GRT48グループの取締役という重責も担っている。
五つのグループすべてのプロデューサーであり、メンバーたちからは「沙織さん」と慕われる存在。
そして——
僕は、その弟だった。
だから僕だけは、
HONEY BLOOMのメンバーとも、
SUGAR RIBBONのメンバーとも、
CHERRY SMILEのメンバーとも、
MILK CROWNのメンバーとも、
PEACH MELODYのメンバーとも、
普通に話すことができる。
ライブの裏側にも入れる。
レッスンも見学できる。
楽屋にも呼ばれる。
それは、誰にも知られてはいけない秘密だった。
もちろん学校では一切話さない。
姉からも何度も言われている。
「一眞。このことだけは絶対に誰にも話しちゃ駄目。」
「うん。」
「もし知られたら、メンバーにも迷惑がかかる。」
「分かってる。」
だから僕は、ごく普通の高校生活を送っている。
……送っているはずだった。
だけど、その秘密がきっかけで、僕の人生は少しずつ変わっていく。
憧れのアイドルではない。
テレビの向こうの存在でもない。
一人の少女として笑い、
一人の少女として悩み、
一人の少女として恋をする。
そんな彼女たちと出会い、触れ合い、支え合う日々が始まる。
これは——
プロデューサーの弟である高校生・柊木一眞と、五つの人気アイドルグループ、総勢四十人の中から紡がれていく恋と青春の物語。
誰にも言えない秘密から始まる、
五つの恋の物語が、今、幕を開ける。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
プロローグ「神の上の存在と、僕だけが知る秘密」では、主人公・柊木一眞と、五つの国民的人気アイドルグループ、そして姉・柊木沙織との関係をご紹介しました。
学校では誰も知らない秘密。
トップアイドルたちにとっては「プロデューサーの弟」であり、学校では普通の高校生。
そんな二つの世界を行き来する一眞の日常が、ここから少しずつ動き始めます。
次回からは、彼が実際にアイドルたちと過ごす時間や、それぞれのグループとの交流が本格的に描かれていきます。
どのグループで、どんな出会いが待っているのか。
そして、その出会いがどのような恋へと発展していくのか。
ぜひ楽しみにしていただければ幸いです。
もし作品を気に入っていただけましたら、ブックマークや評価、ご感想をいただけると、今後の執筆の大きな励みになります。
これからも『プロデューサーの弟ですが、五つの国民的人気アイドルグループと秘密の青春を送っています。』をよろしくお願いいたします。




