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入学セレモニー 其の参

2021.1.24


再編にエピソード追加しました。


ほんの少しだけ手を加えるつもりが大掛かりな再構成になり、少し後悔してます。




殆ど、書き直しみたいな…。


前より良くなってますように。


「――――――――さて、ゲートからガードボットを引き連れ市街地を逃げ回っていたと思ったら、突然足止めて真っ向から迎え撃って全滅させるところなんざ、二人についつい期待しちゃう展開だなっ!!」

「銀髪の美青年と黒髪眼鏡のイケメンの二人組・・・嗚呼、今年は当たりよ・・・去年はハズレだったわ、ボコボコにやられちゃって見る影もなかったもの」

 ガードボットをナイフで切り刻みながら、二人は舞のように呼吸を合わせて踊る。

「ああ、俺そーゆーの興味ねぇーから、それより見ろよ、この一瞬でこいつら何体のガードボットを破壊したんだ?」

 全てのドローンを破壊して、鉄くずの山作ったその場を立ち去る二人。

 

「凄いっ!!!!!!この子達サイコーぉっ!!、二本のナイフを分け合って窮地乗り越えてんじゃん、演舞を見せられたみたいで、おねぇーさんファンになっちゃったぁ」

 うっとりと頬を赤らめてモニターに見惚れるミサト。

「どうでもいいって!女子まだかよー!」

 くねくねしながら、モニター越しに熱視線を送るミサトに対して、ジェームスは不機嫌だ。

「大体っ!これぐらいの実力の奴らは毎年居ただろう?今年はギフト持ちなんだから早くギフト見せろってよ!」

「塔東口にいる警備ステアーズと遭遇すれば二人の実力は丸裸にされちゃうでしょうけど・・・ふふふふ、美男子の丸裸ぁぁぁん」

 進化の塔東口に、スタンバイしていたふたりのステアーズのシルエットがモニターに映し出される。

「ああ、なんていったって今回の警備ステアーズは誰もが知る超有名人だ」

 モニターの中のニヤと天満は塔を見つめてしばらく停止した後、方向転換し南側へ移動。

「ジェームス見てよ、何この子たちっ!?ちょっとぉーっ!!敵の気配でも察知したわけ?」

 東口で待ち構えているステアーズの存在を察知したように、猛スピードで南方向に移動する二人は追尾するカメラドローンを振り切ってルートを変更して塔を目指す。

「速いな、方向を変えたとたん桁違いのスビートだっ!!」

 モニターの二人の姿が見る見る小さくなる。

 追尾ドローンが付いていけない。

「塔内から追加のドローン出します、二人の先回りするね」

 タブレットを操作して、進化の塔一階のエントランスから発進した小型の二台のドローンが飛び上がり、カメラが切り替わる。

 薄暗い石畳の通路と大理石の壁、シャッターを下ろしたいくつもの店がモニターに猛スピードで映る。画面が塔を十字に走るメインストリートに向かって方向を転換した瞬間、ドローンのカメラに二人の影が猛スピードで通り過ぎる。

「ウソっ!?先回りするつもりだったのにっ!もう着いたっていうのっ!!?」

「人間の出せる速度じゃねーだろ!撮影用ドローン構内でも時速80キロ出せるモデルだろ!?」

 スタジオのモニターは再び塔中心へ爆走する二人の背中を見送ることとなった。

「なんて速さだっ!!疾風怒濤とはまさにこれっ!!片道三キロの距離をわずか二分足らずで走破してきたというの!」

「大型バイク並だな!」

 カメラが猛スピードで先行する二人に追いつくと、ニヤが天満の手首を握り引っ張って走っている様子を捉えた。

「あふん、美少年同士が手と手を取り合って愛の逃避行みたいですぅ」

 しかし、カメラが寄るとニヤが天満の手を引いてるいるのだが、少し様子がおかしい。天満の脚が浮いている様に見える。

「アレ、天草の意識飛んでるな。ありゃー猫柳ニヤが天草を引きまわしてる状態か?」

 天満は朦朧とした表情のまま、身体もほぼ真横に浮いた状態で引っぱられて風圧に翻弄されている。

「まもなく塔中央階段よ!このまま掲示板にサインすればあとは折り返し、島から脱出すれば彼らの勝ちよっ!!!」

 カメラが警備側のステアーズの映像に切り替わる。

「当然、そんな簡単にセレモニーは終わらないだろうがね、ミサトそうだろ?――――――――。今年の新入生もギフト持ちだ!それも産まれた時からだから、最年少の猫柳二夜もギフト歴十四年のベテランと言える!」

「だから、こっちも相応の相手を用意したわ!見てジェームスっ!!侵入した二人に向かって塔のステアーズも呼応するように動き出したわ」

 塔の東口、入場口の大階段の踊り場にいた二メートルを越える巨体の男と、真っ赤な髪の美女がポニーテールを揺らして階段を駆け上がり、塔に進入する。

 モニターには、警備ステアーズの胸部のカメラの映像が、猛スピードで進化の塔の回廊を進む。

 赤いポニーテールがハンドサインを出して右手に曲がる。

「警備ステアーズ側は二手に別れた!中央側からと北口側に別れて挟み撃ちするつもりよ!」

「さぁ!いよいよ始まったっ!!イッツ・ショータイムだっ!!!注目して刮目せよ全世界っ!!ステアーズとはどんな存在かっ!そしてステアーズを目指す者たちがどんな存在かをっ!!」


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