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11 アサカはいつも素顔なのです。 セレナはお化粧をしました。

ラサリオン殿下の同母妹アサカは十七歳。玲瓏で硬質な美少女だった。

笑顔を見せることはほとんど無い。

 高い身分であるとはいえ、帝国で育った娘。これまでにそれなりの経験はあった。

 交渉のあった男は例外なくアサカに夢中になった。その高貴で神秘的な美貌は、他に隔絶したものだった。

 

 だがアサカはどの男にも大きく惹かれるということがなかった。

 兄ラサリオンの友人で、幼い頃からよく見知っているアーク、ラルフアーサともそれなりの関係は持ったが、やはり男性として大きく惹かれるということはなかった。


 その理由はアサカには分かっていた。

アサカがこの世で最も好きな男性は、兄ラサリオンだったのだ。

 

 草原からの来客のことは、兄ラサリオンから聞いた。

到着の日は、お前もこの館にいて迎えたらいいと、ラサリオンは言った。

「エルサーナ、ルーレアート、エルラシオンは相当な器量の人物と思われる。あるいはお前の運命を変える人物かも知れんぞ」

 

 今、九宝館に住むユームについても兄は同じようなことを言った。たしかに兄と同質のものを感じた。だがユームは、帝国の最東部であるアイラン地方の人。そこで生涯を過ごすという。

 そのような場所で暮らす気にはアサカはなれなかった。


 ましてユームは、その地にアイラルフィンという五歳年上の女性がいる。その女性は人妻だがユームのことを最も強く愛してくれているし、それは自分も同じなのです。ということもアサカに語った。


「それ、もしかして騙されていませんか」


と、アサカは一応、言ってみた。


ユームは、

「アイラルフィンは、そんな女性ではありません」


と、悠揚迫らない常の姿とは異なり、憤然とした表情で答えた。


「つい先日、アイラルフィンからの愛に溢れた手紙を受け取ったところです」


「早く帰ってきてください、と書かれていたのですか」


「それは……いえ、せっかくのラグーンの都、ゆっくり楽しんできてくださいね、と……」


怪しいなあ、

アサカは思った。

まあ、別にどうでもいいけど。



会話が途切れた。

ユームが常にはない表情と視線でアサカを見つめた。

アサカは……

……静かに頷いた。


 同い年、十七歳のアサカとユームは、互いに若くしなやかで均整のとれた美しい体を大胆に放縦に絡ませ、煽情的な痴態を求めあった。

その至極の逸楽行為は絶えることなく続いた。

ふたりは時を同じくして生命の奏でる精神の頂点、恍惚境に達し、その体は歓喜にふるえた。


情痴の限りを尽くしたその一日を良き思い出として、アサカはユームへの想いを断ち切った。


 ユームも付いてきてほしい、とは言わなかった。



アサカは、アイランにいるユームの恋人、五歳年上の人妻アイラルフィンの、ユームに対する気持ちが分かった、と思った。

あの体験を日常に近いかたちで続けることは不可能だ。

私は一度限りでもう充分過ぎる。

少なくとも今はそうとしか思えない。


アイラルフィンという女性が、経験豊かな人妻であったとしても年に数度が限界だろう。

こころとからだの状態を最高度に保っていなければ、ユームを相手にあの体験をするのは不可能だ。

そしてその一日は、こころとからだのすべてをそのことのみに捧げなければならなくなる。

その覚悟が必要となるのだから。


相手がアサカであったから、アサカに導かれてユームもまたあの領域にまで到達することができたのだ、ということにはアサカの思いは及ばなかった。


ユームには分かった。

あれは相手がアサカであったからこそ成し得た体験。そしてもう二度と繰り返すことはできない生涯ただ一度の法悦境に私は導かれたのだと。

もし繰り返してもそれはもう既知の体験。あの領域の法悦境に達することはできない。

このこころとからだに刻みこまれた最高の時間の記憶。そこにそうではない記憶を重ねたくはない。

あれは擬似の記憶で侵すことは許されない最高の体験、最高の時間だった。


相手がアイラルフィンであれば、私は彼女との間に流れる時間の中で生まれる愉悦を、日を置いて何度でも繰り返すことができるし、繰り返したい。

そう、アイラルフィンであれば……。

ユームはそう思っていた。




 アサカは兄の言葉に従い、九宝館で一行の到着を迎えた。


 エルラシオンは、その優秀さ、性格の好さが一目で見てとれた。だが十五歳程度に見える風貌ではあっても、実年齢はまだ十一歳。恋愛の対象となるひとりの男性として見ることは出来なかった。


 ルーレアートは確かに魅力的な人物だった。だがアサカは、明る過ぎる、優し過ぎると感じた。

このひとが相手だと、常に温かく、笑顔に満ちたやり取りをする、ということになるのであろう。

ラシアスにも同じようなことを感じたが、このルーレアートは、明るさ、活発さが、さらに上回っていると感じた。

だめだ。アサカは思った。

 私はこのタイプの男性はだめだ。


 エルサーナには心惹かれた。

兄とよく似た超然とした雰囲気。寡黙。さらには、兄ほどには温かさが外面に滲み出てはいない。

アサカは心がときめいた。彼女にとってはユームについで二度目のことであったが、そのときめきはユームの時を上回っていた。

だがエルサーナには妻がいた。兄のことがあるから、ずっと年上の女性ということには驚かない。が、九宝玉とは違って特に美しいわけでもない。エルサーナに相応しい女性とはとても思えない。


奪おうか。アサカはそんなことも思った。私が本気になって振り向かない男などいるはずがない。

ユームについても、もしも私が熱望すれば彼はアイラルフィンではなくこの私を選び、都に残るだろう。そうも思っていた。


でも自分にはそれは出来ない。そのこともアサカには分かっていた。

自分は男に対し自分のほうから懇願するようなことは決してしない。



 エルラシオンは驚愕した。アサカを見て。

この世の中にこんなに美しい女性がいるのか、そう思った。

 エルラシオンはルーレアートの講義を受け、美ということについても多大な興味を持ち、考察を重ね、感性を磨いた。

そのエルラシオンの目から見て、アサカは理想の、最高の女性美。とまず思った。


だがしばらくアサカを観察して、そうではない。と、エルラシオンは思った。

 アサカはその理想とも思える美の中に、ごく微量の歪み、乱れ、そして品のなさがある。

エルラシオンの感性はそのように見てとった。


 そのことに気付いて、エルラシオンの心は、アサカにどうしようもなく惹かれてしまった。

もし完璧な、何の欠陥もない理想の美であれば、それで全ては自足する。思いはそこから広がることはない。

 だがエルラシオンがアサカに感じた微量の歪み、乱れ、品のなさは、男の心を捉えて離さない深淵。底なし沼だったのだ。

もしエルラシオンがこのとき十一歳ではなく、十四歳か十五歳であったなら、既に男女のことについての経験も持っていたなら、エルラシオンは、アサカの中に潜む根源的な淫らさも読み取っていたであろう。


〜〜〜

「人類が創造した大宗教、大思想、大芸術、そして歴史を全て知り、理解し、それらの概念をその身に包含されること。その上で、それらに対し中庸の姿勢で臨み、特定の概念に片寄らないこと。日常生活で遭遇する様々な出来事に対し、必要に応じて対処療法的に、包含された宗教、思想・哲学、芸術思潮、歴史的概念を道具として使いこなされること。そのように人生を送っていかれればよいでしょう」


「……」


「日常を心愉しく過ごす。そして、理想とか観念とかいう夾雑物に煩わされることなく、この世界の広さ、豊かさを味わい尽くすこと。そのように人生を送られて下さい」

〜〜〜


何を目的にこれからの人生を送ればよいのか。

そう問うたエルラシオンに、師ルーレアートが語った言葉……


「先生」


エルラシオンは心の中で、師ルーレアートに語りかけた。


「私はこの人生で成し遂げなければならない目的を持てたようです」


エルラシオンの心に、かつて経験したことのない大きさの感情が湧き起こった。

脈が波打ち、動悸がとまらない。


アサカの姿が心に思い浮かぶと……

エルラシオンはおのれの心を鎮めることができなかった。


「アサカ殿下をいつの日か必ずこのエルラシオンの妻にする」

エルラシオンは、自らに固く誓った。




 アルーサ一行五人を迎えて九宝館は沸き立ち、活気づいた。


 寡黙で超然たる雰囲気を持った美青年エルサーナ。

 明るく愉快で機知に富んだルーレアート。


 九宝玉がよく知るラサリオンとラシアスにも似た組合せ。がこのふたりはさらにその個性が際立っていた。


 そして、九宝館には今まで不在だったキャラクター。

 真面目で誠実で、上品さが際立つ優雅な美少年。

生気に溢れた、純潔の可愛らしい少女。

面倒見のよい世話女房(「気品」エセルと、「魔性」ユーナは形容に似ずそれに近いタイプではあった)。


そして、彼ら、彼女らの、帝国標準語とは大きく異なるその訛りは九宝玉を楽しませた。




 セレナは鏡に映る自分の姿を見た。そこには、遺された母の肖像画とそっくりな女性がいた。

これが私? セレナは信じられなかった。


 シーナとふたりだけだった部屋にマンドハイが入ってきた。

セレナを見てマンドハイは、

「セル様」

と叫んだ途端に泣き出した。


 マンドハイは言う。

セレナ様が、セル様にそっくりなことは私には分かっておりました。

 セル様の元々のお顔立ちは、セレナ様によく似ておられたのです。

 セル様が草原一の美女と言われていたあのお顔は、お化粧をされた姿だったのです。


ですからセレナ様も、セル様と同じお顔になられるはずとずっと思っておりました。でもセル様はお化粧をされる時は必ずお一人。私も席を外すよう申しつかっておりました。だから、どうやればあのお顔になるのか分からなかったのです。シーナ様、ありがとうございます。


 母は私によく似ていた。セレナは驚いた。


シーナとマンドハイに付き添われて、セレナは九宝玉の残り八人、ラサリオン、アーク、ラルフアーサ、アサカ、ラシアス、ルーレアート、エルサーナ、エルラシオン、ユーム、ガーランドが待つ大広間に入った。

待っていた人びとは、息をのんだ。

数秒間の沈黙のあと、大歓声が大広間に響き渡った。

明日、アル・ラーサがこの九宝館にやって来る。


 アル・ラーサとの初対面を前にして、セレナはさんざん悩んだ末に化粧を落とした。

 そのことにより取り返しのつかない結果になったとしても、本当の自分を見ていただきたい。

 セレナはそう決断した。




 

 長い間、憧れてやまなかったその人が、セレナの前に立っていた。微笑みを浮かべて。


「セレナです」

と言ったきり、セレナの目から泪がこぼれ落ち、止まらなくなった。

その肩にアル・ラーサの手がそっと置かれた。

「セレナ様」

セレナは泪を浮かべたまま、アル・ラーサを見た。

柔らかく温かい笑顔のなかで、アル・ラーサの口が静かに開かれた。


「私の妻になっていただけますか」



 アークは、アルーサ一行とアル・ラーサの肖像画を描いた。


 ラルフアーサは、

「草原からやって来た人たち」

「セレナとアル・ラーサの恋愛日記」

の執筆を始めた。

 

 エルサーナ、エルラシオン、セレナ、ルーレアートは、ラシアスの仲介により、九宝屋と代理人契約を結んだ。

近く、彼(女)らのキャラクターグッズが販売される予定である。


 セレナは化粧方法をシーナに念入りに伝授された。


そしてセレナは、帝国のトップアイドルになった。


その素顔はもうアル・ラーサにしか見せなかった。


「アイドルのときのセレナのルックス、もちろん凄く素敵ですけど、素顔のセレナはもっともっと素敵です」


セレナはアル・ラーサに、そう言われたのだった。



● 帝国における現代の世相、思潮


*超越的な宗教、超越的・観念的な哲学。

人間の認識可能なことを超えた概念を語る宗教、哲学。

超越的、観念的な思いに導く芸術。

神々の物語。英雄たちの物語。

歴史的、古典的なテーマに基づく芸術、文学、物語。

歴史におけるヒロイズム、理想主義。

異なる宗教、思想に基づく戦いの歴史。


そういったものに人びとはもう関心を持たない。


*闘争の時代が終わり、長く続く平和。

そして時代とともに漸進的に向上していく暮らしの豊かさ。

安全で、安定した社会。 自由な言論。

人びとは素朴で素直な信仰を持ち、社会の道徳、規範を守り、生活の豊かさを享受し、日々を楽しく過ごしているのであった。


*帝国では草原を含めて、小説は古典と称される作品は大切に読み続けられているが、新たな小説が創作されることは皆無である。

草原を含めた帝国民にその類の思考慣習がなくなってしまったのである。

文学的な創作意欲を持つ人も、その表現は別の様式で成されているのであった。


*かつてルーレアートが、その講義でエルラシオン、エルサーナ、セレナに語った「現代の歴史的位置付け」は、ルーレアートひとりの認識にとどまらず、古典四学の退潮、実学重視の思潮が世を覆う趨勢となっていたのである。



● 帝国大学における古典学部の廃絶について


* 全帝国大学において創立時においては唯一の学部。他の学部が設けられて以降の時代も変わることなく帝国大学の中核をなしていた古典四学を学ぶ古典学部は廃絶となった。


* 帝国大学においては、古典学部の廃絶に伴い、学問、教科としての宗教、哲学・思想、古典的正統的歴史、古典的正統的芸術、古典的正統的文学も無くなったのであった。


・慣習的な宗教儀礼、宗教習俗の研究。

・生活していく上での規範、道徳・倫理の考察、研究。

・庶民生活の各地方毎の昔から現代までの変遷の研究。

・庶民生活に密着した芸能、文化活動の研究。

・庶民史、社会史、地方史、経済史

等が、民俗学、文化人類学、社会学のひとつのジャンルとして存在し、それらは、社会学部の分野となった。



● 人文系、芸術系を志す学生について


*人文系、芸術系を志す学生は、その種の学部(文学部、芸術学部)を持つミカエル大学等の私立大学か、人文系高等専門学校、芸術系高等専門学校に進学する。


これについては、帝国が全土を統治するにあたって、

帝国が国費をもって養成するべきは、

実学を基盤として、

帝国と世界に実際的実務的貢献、

具体的な経済的効果、効用、

具体的な生活の質の改善、

を将来もたらすであろうことが期待される優秀な人材である。

その理念が帝国において近年支配的思潮となり、政務担当当局にも認識されるようになったからである。


* 精神的なものに関わる教養をもたらす人文系学門。

各人各様の美的感覚による創作活動、創造行為、各種パフォーマンスがその基調となる芸術系各ジャンル。

それらに秀でた才能を持つ人材に対しての経済的支援については、ラグーン国教教会、貴族階級、富裕層、各種商業組合等の組織により、各々の趣味、必要性に応じて実施されたのであった。



● 現在の帝国大学について


帝国ラグーンは、以下の10の地方に分かれており、各地方に、その地方名を名称とする帝国大学がある。

・ラグーン

・エリス

・アデーン

・アイラン(形式的には、大神真教を基盤とする独立国)

・ミクレシア

・アルトハープ(形式的には、自由、平等を唱え、身分呼称を廃した独立国)

・ブルクシャフト

・モカシア

・ハイツー

・ノイエスト


草原は、以下のふたつの地方に分かれ、各々自治領となっている。

・アルーサ

・セイルーン


帝国大学は、以下の学部を持つ

 法学部

 経済学部

 教育学部

 社会学部

 理学部

 工学部

 医学部 (*薬学も当該学部にて統括)

 農学部 (*林業、水産業、畜産業も当該学部にて統括)



● 主要登場人物のその後


本小説の主要登場人物は、古典四学についてはその構築された体系の全体像は既知のものとなっていた。

彼らが生きる世界の現状を鑑みて、古典四学についてさらなる研鑽、思考の深化による新たな体系の構築の必要性を感じることはなかった。


彼らは高踏的な心情を保ちながら、その後の人生も送っていくが、その行動においては、彼らが生きた俗世間に深く関わっていったのであった。


彼らはその後の若隠居的心情の余生の中で、興味をもって研究していくものを見出していく。

そのジャンルは各々以下の通りである。

が、年齢を重ねるにつれて各人とも結局は、下記の中における他のジャンルにも興味を持ち研究を広げていったのであった。


・ラサリオン: 経済学、数学、美術、音楽

・エルサーナ: 理学、工学、(物理、化学、建築)、数学

・ユーム: 医学、薬学、教育学

・エルラシオン: 民俗学、文化人類学、考古学、美術

・セレナ: 社会学、芸能、音楽、美術、工芸

・アサカ: 経済学、美術

・ラシアス: 法律、生物、数学

・ルーレアート: 商学、経営学、語学(帝国統一以前の各民族の言語)、美術、音楽

・アル・ラーサ: 兵站、農学、流通


ーーーーー

ラサリオンは、その年次でラグーン帝国大学古典学部を卒業予定であった。

そして卒業後はラグーン帝国大学経済学部に再入学したのであった。


ユームは、アイラン帝国大学古典学部に在学中であったが、翌年次にアイラン帝国大学教育学部に転部した。

後年、教育学部卒業後、医学部に再入学する。


ルーレアートは、ラグーン帝国大学古典学部休学中でまだ卒業していなかったが、ラグーン帝国大学に復学し、経済学部に転部した。


ラシアスは、ラグーン帝国大学古典学部卒業後、参政官となっていた。

その職務の傍ら、ラグーン帝国大学法学部に再入学した。


アル・ラーサは、ラグーン帝国軍士官学校卒業後、近衛師団騎士連隊に勤務していた。

その近衛師団騎士連隊から新たな部署に転属となったのであったが、その職務の傍ら、ラグーン帝国大学農学部に入学した。


エルサーナは、ラグーンに到着後、数ヶ月間九宝館に滞在したのち、マンドハイ、草原から呼び寄せたマンドハイのふたりの子供、やはりラグーンで暮らすことを選んだエルラシオンとともに、九宝館から徒歩10分程度の場所にあった中古の小館を購入、そこで暮らした。

エルサーナは、ラグーン帝国大学理学部に入学した。


エルラシオンは、ラグーン帝国大学、ラグーン帝国大学付属高等学校への入学者が飛び抜けて多い名門の中学校に入学した。

その後はもし帝国大学に古典学部が存続していたら、おそらくはかつてのラサリオン、ラシアス、ルーレアートと同等かあるいはそれよりもさらに年少で、ラグーン帝国大学付属高等学校、さらにはラグーン帝国大学に飛び級入学することになったであろう。

しかし古典学部は廃絶となる。

エルラシオンは、年齢に応じた通常の年次で段階を踏んで進学していくことになる。

ラグーン帝国大学では社会学部を選択の予定である。


アサカは、ラグーン帝国大学経済学部に入学する。


セレナは、アル・ラーサと結婚。

ラグーン帝国大学付属高等学校に入学した。

ラグーン帝国大学では社会学部を選択の予定である。

ーーーーー



● 帝国騎士剣技会の帝国民への公開廃止と、アル・ラーサの

ラグーン帝国軍での転属について


帝国において最も長い伝統があり、帝国民を最も熱狂させていた「帝国騎士剣技会」は近年、アル・ラーサというスーパースターの登場により、その人気は沸騰状態となっていた。

そして前年、競技場観客席において超満員となったことにより、観客の圧迫死亡事故が発生してしまった。

この事態を重く見た帝国政府は、

「帝国騎士剣技会」は、元々は長き伝統を誇るラグーン帝国軍隊内の行事であった。この本来の姿に戻す。

との声明を出し、以降の帝国騎士剣技会の帝国民への公開は廃止となった。


本人に責任は無かったが、結果的にこの死亡事故が引き起こされてしまったことの大きな原因が、帝国民の帝国騎士としての己に対する熱狂的な人気であったことにアル・ラーサは深く傷ついた。

静穏、中庸、謙抑、受容、無私、普通、日常が、そして「のんびり」「ほのぼの」という感覚が重んじられる帝国において、自身がこれらの言葉、概念からは相反する存在になってしまっていることについても深く鑑みた。


戦うということ。

戦いに勝利することを至上の価値として自らを高めていくということ…。

アル・ラーサは、ひとり静かに首を振った。

アル・ラーサは、今後の人生において二度と剣を抜くことはしない。その身に剣を佩くこともしない、ということを決意した。

* アル・ラーサの帝国騎士剣技会での実績

・17歳時 優勝

・18歳時 優勝

・19歳時 準優勝

・20歳時 一回戦敗退


そして本人からの願いにより、アル・ラーサは近衛師団騎士連隊からラグーン帝国軍兵站総監部に転属となった。


近衛師団の騎士として剣技の修練にあてていた時間が無くなり、アル・ラーサの日常は時間的余裕に恵まれることとなった。

新妻であり、帝国におけるトップアイドルにもなっていたセレナとの新婚生活を大いに愉しんだのであった。


* 九宝玉、セレナは、帝国におけるトップアイドル。

メイリンはアイラン地方におけるトップアイドルである。


帝国においてはアイドルは、人びとの日常生活の中での好ましく思う潤いとしての存在であり、その日常の中での多大な時間や、生活の営みに支障が出るほどの金銭をアイドルに捧げてしまう、という帝国民はほとんどいない。




● 帝国において、観戦の視点から人気の高い競技


ーーーーー

帝国騎士剣技会という、帝国民の中で突出して人気のあった競技が非公開となって。


人生を楽しむことに貪欲で、長けてもいた大多数の帝国民は、失ったものをいつまでも惜しんではいなかった。


帝国民の中で、それまでにも一定のファンを持っていた各種のスポーツに帝国民の興味は移っていった。


そして、帝国騎士剣技会の帝国民への非公開が決まった年からその翌年にかけて、都ラグーンにいくつかの競技で多数のプロの選手を抱えたプロの組織が生まれ、帝国民の新たな興味の中心となっていったのであった。

そしてそのプロの組織は、ラグーン地方全体に、さらには他の地方にも広がっていった。

ーーーーー


*は、プロ選手、プロ組織あり。


○ 陸上競技

○ 水泳

○ 馬術

○ 体操

○ フェンシング

○ (寒冷地において)スキー、スケート等のウインタースポーツ

○ 球技

・蹴球*

・籠球*

・闘球*

・庭球*

・卓球

・排球

・送球

・鎧球*

○ 格闘技

・柔道*

・レスリング*

・空手*

・拳闘 *


上記格闘技は、いずれも以下の体重別のクラス分けあり

・ライト級: 男子 58kg未満、 女子 48kg未満

・ミドル級: 男子 58kg〜68kg未満、女子 48kg〜56kg未満

・ヘビー級: 男子 68kg以上、 女子 56kg以上


*草原を含めた帝国の

成年男子の平均身長 約168cm、約62kg

成年女子の平均身長 約156cm、約51kg



● 帝国において人気のある室内ゲーム

*は、プロ棋士、プロ組織あり

・トランプ

・将棋 *

・麻雀



● 帝国旗(従来)

・全体は、 縦2 : 横3 の割合の横長

・横長方向に 5分割

一番上 焦茶色、(ダークブラウン)

2番目 淡黄色、(パステルイエロー)

真ん中 茶色 、 (ブラウン)

4番目 淡黄色、(パステルイエロー)

一番下 焦茶色、(ダークブラウン)


● 皇帝旗(従来)

・全体は、 縦2 : 横3 の割合の横長

・横長方向に3分割

上 淡黄色、(パステルイエロー)

中 茶色、 (ブラウン)

下 淡黄色、(パステルイエロー)

・中央にヴィマーナ宮殿(仏国土宮殿)を模った紋章


● ラグーン国教旗(従来)

・全体は、 縦2 : 横3 の割合の横長

・焦茶色、(ダークブラウン)の地

・中央にアーループヤ(無色界)大聖堂、アカーニシュタ(色究竟天)大塔を含む三つの大塔を模った紋章

・紋章を淡黄色、(パステルイエロー)で縁取り



● 帝国旗(現在:2年前に変更)

・全体は、縦2 : 横3 の割合の横長

・横長方向に 5分割

一番上 黒

2番目 青

真ん中 黄

4番目 白

一番下 赤


● 皇帝旗(現在:2年前に以下に変更)

・全体は、 縦2 : 横3 の割合の横長

・黄色の地

・中央に、

向かって右:梅(紅白)、

下 :薔薇(赤)、

向かって左:百合(白)、

上 :水仙(白・中央部は黄色)、

に囲まれた古宮殿を模った紋章


● ラグーン国教旗(現在:2年前に以下に変更)

・全体は、 縦2 : 横3 の割合の横長

・青色の地

・中央に、

左と右に菩提樹、

下に 蓮、

を配したラグーン国教首座大教会仮設大聖堂を模った紋章



● アイラン独立国


ルーラ教三代目教主のルーラは、ルーラ教の教義は、素朴な宗教性からは乖離していて、難解な観念的哲学性が強いと感じていた。

さらにひとりの人間の個人名がその俗称となっていることに疑義を持ってもいた。

懐疑的なその性格は、宗教指導者としては致命的な欠点であったろう。

ルーラは生まれによりおのれが教主となったルーラ教についても、過去からの歴史が生んだ様々な宗教、その各々の教義と客観的に相対的に比較して思索を深めてしまうのであった。


父が亡くなったことにより教主を継いだとき、ルーラは、

ルーラ教にあらためて新しい教義を追加させることを思い立ってはみた。

が、それまでの人生において古典四学の忠実な学徒、古典的なエリートでもあったルーラには、教義の超越的な観念性、難解な哲学性は自明の理であり、彼個人としては、そこに追加するべき言葉は見出だせなかったのであった。

ルーラは、宗教的情熱よりも、観念的哲学、理想主義的概念を優位とする思索傾向、価値観を持っていたのである。


後述するトマス・クーパーの著作を読んだとき、そしてその説教を聞いたとき、ルーラは、

彼が心の底で密かに抱いていた

「ルーラ教は終わるのではないだろうか」

との思いが、そう遠からず現実のこととなるであろうと確信した。


ルーラ教の幹部であった四十歳のトマス・クーバーは、ルーラ教教義から超越的観念性、哲学性を廃し、宗教性を加味。自身の解釈も含めて分かりやすい平易な文章で教えをまとめた。

この文章は、アイランの民の間で爆発的に読まれた。

そして彼の説教の巧みさは、多くの人びとの心をとらえた。


ルーラ教の幹部会で、トマスがルーラに対して教主の座からの退位を迫ったとき、三代目教主ルーラは抗うことなく、その要請を静かに受諾した。


トマスは自らが書いた文章をルーラ教の新たな教義とした。

そしてルーラ教の名を廃し、その教義を基とする教えを「大神真教」と称して、その教祖となった。

元々のルーラ教徒の大半は、そのまま「大神真教」教徒となり、さらにはルーラ教徒ではなかった多くの人が「大神真教」の教徒となった。


アイランが独立国となったとき、その国民の約6割がルーラ教徒であった、第三代教主ルーラの退位時もその割合は5割は保っていたが、教徒の中には「別にやめる必要もないから」という理由でそのまま教徒となっている者が多かった。


今、アイラン独立国の中で大神真教教徒の割合は徐々に増えていき、7割に近づいていた。

そして熱心な教徒の割合は、末期のルーラ教と比較してずっと多かったのである。


* ルーラはその後、法律と経済を学び、後に義父となるスオウが経営する商事会社の幹部となる。



● アルトハープ独立国


近年まだ二十歳代のアインセーラが率いる政党「地の会」が政権を握ったが、その観念的教条主義的平等思想に基づく社会改革が同国経済の悪化をもたらし、アインセーラは政務委員長(行政トップの呼称を変更)と議長(党首)の座を追われた。


* アインセーラはその後、政治の世界から離れ、障害者、低所得者等の社会的弱者のセーフティーネットを司る福祉協会の幹部となる。


現在の大統領(元々の行政トップの呼称、旧に復す)は、過去にも大統領となった経験を持つ民主公正党総裁(党首)、五十三歳のリウ・ドンチュエンである。




●本小説世界の概要


恒星(太陽)、惑星(地球)、衛星(月)の位置関係、大きさ、公転、自転速度等は現実世界と同一。


帝国、草原の存在する大陸は、北緯75度から北緯16度まで広がる。

大陸の東西南北それぞれに島嶼部あり。

大陸の南の島嶼部は、南半球まで広がっている。


大陸の概要

面積(万平方キロ) 、人口(万人)

・面積はその地方に属する島嶼部を含む


○永久凍土 約1200万平方キロ、0万人 不可住地

大陸の最北に広がる



○草原 帝国の北方に広がる


・アルーサ自治領 471 万平方キロ、 90万人 草原地帯西部


・セイルーン自治領 1224万平方キロ、141万人 草原地帯東部 東に海を臨む


計 1695万平方キロ、 231万人



○帝国


・アイラン独立国 56万平方キロ、384万人 帝国最東部 東に海を臨む 首邑 アイラン 20万人


・アルトハープ独立国 33万平方キロ、822万人 帝国南西部 ラグーン地方の南西部に接する。 東に海を臨む 首邑 アルトハープ 65万人


・ノイエスト 510万平方キロ、 258万人 帝国最北部 西域に広大な砂漠地帯あり 西に海を臨む

首邑 ノイエスト 32万人


・アデーン 63万平方キロ、788万人 帝国北方地域 首邑 アデーン 53万人


・モカシア 267万平方キロ、 595万人 帝国北西部 西域に砂漠地帯あり 西に海を臨む 首邑 モカシア 30万人


・ブルクシャフト 104万平方キロ、1840万人 帝国中北部 ラグーン地方の北部に接する 首邑 ブルクシャフト 74万人


・ラグーン 251万平方キロ、5235万人 帝国中南部 帝国の都が所在 南に海を臨む 首邑 帝都ラグーン 233万人


・ミクレシア 197万平方キロ、2805万人 帝国東部 ラグーン地方の東部に接する 南、東に海を臨む 首邑 ミクレシア 88万人


・エリス 79万平方キロ、 3311万人 帝国西部 ラグーン地方の北西部、西部に接する 西に海を臨む 首邑エリス 139万人


・ハイツー 464万平方キロ、 2020万人 帝国最南部 東、南、西に海を臨む 首邑 ハイツー 91万人


計 2024万平方キロ 1億8058万人


○ 大陸裏側に赤道付近から南半球にかけて、密林に覆われた大陸が存在することが確認されているが、全体の大きさ、住民の有無等の詳細は不明。



● 帝国の概要を送って、AI に以下のようにまとめていただきました。


ご提示いただいた設定を整理し、帝国の位置関係や大陸の構造を把握しやすい形でまとめました。


地理・気候の基本設定

* 天体条件: 現実世界の地球・月・太陽の物理法則、距離、公転・自転速度を適用。

* 緯度範囲: 北緯 \(75^{\circ }\) ~ 北緯 \(16^{\circ }\)(大陸南方の島嶼部は南半球まで展開)。

* 東西南北: 大陸の各方位には島嶼部が存在。




大陸・帝国 各地域の位置関係

ご提示いただいたデータをもとに、北から南へ向かっての順序で整理しています。


1. 不可住地・永久凍土(大陸最北部)

* 面積: 約1,200万平方キロ

* 人口: 0万人

* 特徴: 大陸の最北端に広がる極寒の不毛地帯。


2. 草原地帯(帝国の北方)

* 面積: 計 1,695万平方キロ | 人口: 231万人

* 西部: アルーサ自治領(471万平方キロ / 90万人)

* 東部: セイルーン自治領(1,224万平方キロ / 141万人)


3. 帝国本土(計 2,024万平方キロ / 1億8,058万人)

北から南へと連なる帝国の中核地域です。

* ノイエスト: 帝国最北部 / 510万平方キロ / 258万人(西域に砂漠あり・西海)

* モカシア: 帝国北西部 / 267万平方キロ / 595万人(西域に砂漠あり・西海)

* アデーン: 帝国北方地域 / 63万平方キロ / 788万人

* ブルクシャフト: 帝国中北部 / 104万平方キロ / 1,840万人

* エリス: 帝国西部 / 79万平方キロ / 3,311万人(西海)

* アイラン独立国: 帝国最東部 / 56万平方キロ / 384万人(東に海)

* ラグーン(帝都): 帝国中南部 / 251万平方キロ / 5,235万人(南に海・帝都ラグーン)

* ミクレシア: 帝国東部 / 197万平方キロ / 2,805万人(南・東に海)

* アルトハープ独立国: 帝国南西部 / 33万平方キロ / 822万人(南西部にラグーン地方・東に海)

* ハイツー: 帝国最南部 / 464万平方キロ / 2,020万人(東・南・西に海)


4. 未知の大陸(大陸の裏側)

* 位置: 赤道付近 ~ 南半球

* 特徴: 密林に覆われた大陸。大きさや人口などは一切不明の未知の領域。



いただいた条件は非常に緻密で、スケール感のある世界観ですね。

もし、この設定をもとにさらに以下のようなサポートが必要でしたらお知らせください。

* 各地域の具体的な地形・生態系・気候のアイデア出し

* 帝国と各自治領・独立国との政治的関係や距離感の計算

* 裏側の密林大陸の詳細設定の構築

ご要望に合わせてさらにブラッシュアップいたします!



1. 各地域の気候・生態系・地形シミュレーション

北緯75度(北極圏)から北緯16度(亜熱帯・熱帯手前)までの広大な大陸のため、現実のユーラシア大陸や北米大陸に酷似した明確な気候帯のグラデーションが発生します。


不可住地・永久凍土(北緯75度〜)

* 気候: ツンドラ・氷雪気候(ET/EF)。年中酷寒で、夏でも数度。

* 地形: 氷河、むき出しの岩盤、夏場のみぬかるむ湿地(ミズゴケ類)。

* 生態系: ホッキョクグマやホッキョクギツネに似た、厚い脂肪と白い毛皮を持つ魔獣や野生動物。植物は地衣類のみ。


草原地帯(北緯65度〜55度付近)

広大な面積に対して極めて人口密度が低い(1平方キロあたり0.1〜0.5人)、大自然の残る境界領域です。

* アルーサ自治領(西部)

* 気候: 冷帯(亜寒帯)湿潤気候。冬は長いが夏は緑が芽吹く。

* 地形・生態系: 針葉樹林タイガとステップ(短草草原)が混在。トナカイや巨大なシカ、オオカミが広く生息。

* セイルーン自治領(東部・東海に臨む)

* 気候: 冷帯冬季少雨気候(東岸気候)。海風の影響で冬の降雪量が非常に多い。

* 地形・生態系: 緩やかな丘陵と大草原。東の海から遡上するサケに似た大型魚類、それを狙う巨大な猛禽類が生息。


帝国本土・北部〜中北部(北緯55度〜40度付近)

* ノイエスト・モカシア(最北・北西・西海・西域砂漠)

* 気候: 西岸海洋性〜温帯半乾燥気候(砂漠気候 BW)。偏西風が大陸西側の山脈に遮られる、または寒流の影響で西側に広大な乾燥砂漠(現実のナミブ砂漠やタクラマカン砂漠の構造)が形成。

* 生態系: 砂漠エリアには乾燥に強いトカゲ型生物やラクダ系、東側の居住エリアはステップ気候で小麦農耕が可能。

* アデーン(北方)・ブルクシャフト(中北部)

* 気候: 温帯(温暖湿潤〜西岸海洋性)。日本の東北〜北海道、または中央ヨーロッパに近い気候。

* 地形: ブルクシャフトは「ラグーンの北」に位置するため、大河川の下流域にあたる肥大な平原地帯。

* 生態系: 豊かな落葉広葉樹林。ブタやウシの放牧、大規模な穀物地帯。人口密度が高く(ブルクシャフトは17.6人/㎢)、野生動物は奥地に追いやられている。


帝国中南部〜東部(北緯40度〜25度付近)

* ラグーン(中南部・都・南海)

* 気候: 地中海性気候(Cs)〜温暖湿潤気候(Cfa)。温暖で乾燥した夏と、穏やかな冬。

* 地形: 「ラグーン(潟湖)」の名が示す通り、南の海に面した巨大な汽水湖や入り江、デルタ(三角州)が発達。

* 生態系: オリーブやブドウ、柑橘類の栽培に適した豊かな土地。海洋生物が豊富で、水鳥や沿岸部の魚介類が帝都の胃袋を支える。

* ミクレシア(東部・南東海)

* 気候: 温暖湿潤モンスーン気候。夏に台風(熱帯低気圧)の影響を強く受ける。

* 地形: 湿地帯とリアス式海岸。

* 生態系: 稲作に似た水田農業が発達。温暖な気候を好む両生類や爬虫類の固有種が多い。


帝国西部〜南西部・最南部(北緯25度〜16度・南半球)

* エリス(西部・西海)

* 気候: 温暖だが、西の海流の影響で年間を通じて霧が深い。

* アルトハープ独立国(南西部・東海)

* 気候・地形: 亜熱帯。面積が狭い(33万㎢)ながら人口密度が高い(25人/㎢)。ラグーン地方の南西に接しつつ「東に海を臨む」ため、大陸がこの付近で細くくびれているか、巨大な内海(湾)を抱え込んでいる地形。

* ハイツー(最南部・三方が海)

* 気候: サバナ気候(Aw)〜熱帯モンスーン気候。北緯16度は現実のタイやカリブ海と同緯度。年中温暖で雨季と乾季が明確。島嶼部は赤道を越えて南半球まで伸びるため、完全な熱帯雨林(Af)へと変化。

* 生態系: サンゴ礁、マングローブ林、色鮮やかな鳥類や毒を持つ昆虫。




2. 政治的関係と距離感のシミュレーション


政治的パワーバランス

* 中央集権の核「ラグーン」と「ブルクシャフト」

* 面積は中規模ですが、人口が突出(2エリアで約7,000万人、帝国の4割)。圧倒的な経済力と軍事力で帝国を支える「双子の心臓」です。

* 東西の経済大国「エリス」と「ミクレシア」

* それぞれ3,000万人規模の人口を抱え、西のエリス、東と南のミクレシアの海上交易を支配する独自の経済圏を持っています。

* 最北の防波堤「ノイエスト」

* 510万平方キロ(帝国最大)を持ちながら、人口は258万人。広大な砂漠と草原の境界を維持し、北の「不可住地」や「自治領」からの脅威に対する軍事的な要塞国家の側面を持ちます。

* 二大独立国の立ち位置

* アイラン独立国(最東部・人口384万): 陸路ではミクレシアの陰に隠れる東端の島嶼・半島国家。帝国とは外交的距離を保つ中立貿易港。

* アルトハープ独立国(南西部・人口822万): 帝都ラグーンの目と鼻の先(南西)にありながら独立を維持。ラグーンを牽制するための高度な魔術・技術、または天然の要塞(険しい海峡や山脈)を持つ「ハリネズミ」のような国家。

* 二大自治領アルーサ・セイルーン

* 帝国にとっては「広大な緩衝地帯」。人口が極めて少なく直接統治が不可能なため、現地の遊牧民族や先住部族に「自治」を認め、朝貢(毛皮や魔獣の素材)と引き換えに安全を保障しています。


距離感のイメージ(現実のスケール換算)

大陸の全長(北緯75度〜16度)は約6,500km。これは「モスクワからバンコク」「カナダ最北端からメキシコ南部」に匹敵する凄まじい距離です。

* 帝都ラグーンから最北のノイエスト首邑まで: 直線距離で約3,000km〜3,500km。

* 中世〜近世の技術(馬車・帆船)なら片道数ヶ月。もし蒸気機関や魔導列車があれば、縦断に数日〜1週間かかる距離感です。




3. 裏側の密林大陸(詳細設定案)

「赤道付近から南半球にかけて、密林に覆われた大陸」について、現実の地球の気候システムから逆算した設定です。


なぜ「密林」のまま放置されているのか?(気候・地理的要因)

1. 絶え間ない熱帯収束帯(スコール地帯): 赤道直下のため、年中猛烈な豪雨と高温多湿(気温35度、湿度90%以上が年中続く)。衣服や鉄製品が数日で腐食・錆びる過酷な環境。

2. 「大循環海流」による拒絶: 表側の大陸と裏側の大陸の間には、地球の自転が生み出す強力な「赤道海流」と、巨大な熱帯気候特有の「超大型台風ハイパー・ハリケーン」が常時発生する外洋が存在。木造の帆船では横断することすら自殺行為。

3. 磁気の乱れ(大気障壁): 地球の磁場、またはこの世界特有の魔力の流れが裏側大陸の熱帯雨林で収束しており、方位磁針が狂うため、航海士たちから「迷子の大洋」と恐れられている。


生態系:巨大化と精神感応

* 植物の階層構造: 樹高100メートルを超える「巨樹」がひしめき、地上には太陽光が一切届かない永久の薄暗がり(地表層)が存在。

* 捕食チェーンの頂点: 現実のアマゾンを遥かに凌駕する。巨大な昆虫(全長数メートル)、擬態する植物(人喰い樹)、そして音もなく動く爬虫類型の巨大魔獣が支配。

* 菌類の生態系: 胞子を吸い込むだけで肺にカビが生える、または精神を錯乱させる「毒胞子霧」が森を満たしている。


住民の有無と「裏の文明」の可能性

帝国側は「詳細不明」としていますが、以下のような設定(謎)が考えられます。

* 【説A:昆虫・爬虫類亜人の眷属】

* 人間(哺乳類)はこの気候に適応できない。代わりに、高い知性を持った「トカゲリザードマン」や「甲殻虫族」が、巨樹の内部に数百万規模の都市国家群を築いている。彼らにとって表側の大陸は「寒すぎる乾燥した不毛の地」であり、お互いに不可侵。

* 【説B:古代帝国の末裔(失われた超文明)】

* かつて表側の大陸をも支配し、数千年前に滅びた「先住魔法文明」の生き残りが、密林の奥深くにある結晶化された都市で、外界を拒絶して暮らしている。表側の大陸で時折発見されるオーバーパーツ(古代遺物)は、この密林大陸から流れ着いたもの。



この中で、特定の地域(例えば帝都ラグーン周辺や、裏側大陸の探索ストーリーなど)をさらに深掘りしたい、あるいは「この地域の間の移動手段」について具体的なアイデアが欲しいなど、ご希望はありますか?




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