ダンジョンの管理人
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侯爵様から、返事が届いたと知らせを受け、商業ギルドに行った。いつもの様に応接室に案内されると、調査隊のサーベイさんと騎士長のエルミオンヌさんが先に来ていた。
「こんにちは、エルミオンヌさん、サーベイさん」
「「こんにちは、ケンジ殿」さん」
挨拶を済ませると、ドアが開いてマークさんが入ってきた。
「皆様、お待たせしてすみません。侯爵様からの返事が届きました、それと、これは侯爵様からケンジさんに」
マークさんは二通持っていた手紙の一通を、俺に手渡した。
侯爵様から俺宛に届いた手紙には、ダンジョン内の魔物を、定期的に間引かないと、将来的には【魔物の暴走】 に発展しかねないと言う事が書いてあった。サーベイさんと相談して間引いて欲しいと。手紙の最後には、ダンジョンの管理者に任命すると書いてあった。
「ダンジョンの管理者ですか、素晴らしい! ドラゴンスレイヤーのケンジさんなら適役です」
マークさんは興奮した様子で話す。
「ダンジョンは街から離れている為、近くに村を作り、冒険者が泊まれる施設を作る必要があります。村が出来上がるまでは、冒険者は野宿を強いられます。ダンジョンに入る許可を出しても、挑戦する冒険者は少ないと思います。ダンジョンに入る冒険者が増えるまでは、魔物の間引きは必要です」
サーベイさんの解りやすい説明に納得した俺は、ダンジョンの管理者を引き受けた。村作りも手伝う事になった。村に泊まれる施設と言えば宿だ。『草原の止まり木』 二号店、 良い響きだ。とりあえず、ダンジョンの魔物の間引きから始める事になり、明日から本格的に始動する。
俺はサーベイさんと、魔物を間引く割合を相談した後、商業ギルドを後にした。
「わぁー広いのです!」
「辺り一面草原で、地上にいるみたい」
アミは駆け出し、シェリーも後を追う。ここはダンジョンの七階層、七階は草原エリアになっていて、兎に角広い。魔物は居るが片っ端から排除して、七階層の魔物は狩り尽くした。地竜を除いて。
「レックス、この階層は俺が貰う。いいな」
地竜に名前をつけた。名前の由来は、恐竜に似ているから。
「主様の御心のままに」
ダンジョンが七階層まで成長し、其々の階層も広がりを見せている。
「お父さん、この草原に何か作るの?」
聞いてきたのはフォートだ。
「これだけ広いと、農場を作っても良いな、牙イノシンやキジ鳥に野うさぎ、ミノタウロスあたりを奴隷にして使えば、人を雇わなくて済む。【不可視】 と 【誘導】
を使えば、冒険者は寄って来ないし、肉は宿に卸すから、俺達が狩りに行く負担が減る。良いこと尽くしだ」
「お父さん、頭良いね。凄いよ」
「そうか、それほどでもあるな。あはははは!」
フォートのよいしょに気を良くして馬鹿笑いをしていると、アミとシェリーが戻って来た。農場の事を話すと二人とも大賛成してくれた。
「私の旦那様は、本当に賢くて素敵」
俺の耳元で囁くシェリーの腰を抱き、軽くキスをする。
「じゃあ、帰ったら、寝る時にサービスしてくれる?」
「もちろん、一杯サービスするわ、あ・な・た」
シェリーの吐息混じりの答えに興奮してきつく抱き締めた。
「お父さん、お母さん、いつまでも愛しあっていないで、帰るのです」
アミはいつまでもイチャイチャして、帰ろうとしない俺達に焦れたのか、ストレートな物言い。
「ごめんごめん、それじゃ帰ろう」
シェリーを抱き締めたまま 【亜空間トンネル】 を唱え、光りの渦に入った。
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