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地竜とタイマン

ブクマ登録して下さった方、

ありがとうございます!

楽しんで読んで頂けたら幸いです。

 森から帰って、商業ギルドで今後の対策を相談したが、結局侯爵様の返事を待ってからじゃないと動けないと言う結論に達した。今回、侯爵様への連絡に鳩を使う事になり、夜明けと共に飛ばせば、その日のうちに着くそうだ。侯爵様から連絡が来たら、集まる事になり、それまでは、自由に過ごして良いと言われた。


 とりあえず、一旦解散となり宿(うち)に戻った。空が白み始めている。少しでも眠ろうと、シェリーを起こさない様にそっとベッドに潜り込む。目を瞑り眠ろうとする俺にシェリーが抱き着いてきた。


  「あなた、おかえりなさい」

  「ただいま、ごめん、起こしちゃったね」

 抱き着いてきたシェリーの髪を撫でながらおでこにキスをした。

  「ふふふ、構わないわ、一人で寝るのは寂しいから、あなたが帰って来たのが解って嬉しいわ」

 俺の胸に顔をつけて甘えるシェリーは、本当に可愛い。それに安らぐ。俺はシェリーを抱き締めているうちに眠りについた。シェリーも気を使って起こさなかったのか、目が覚めた時には昼を回っていた。


 シェリーに昼食を出してもらい、ダンジョンに行く事を告げた。シェリーは何も言わずに送り出してくれた。

  「なるべく早く帰って来てね」

  「今日は速攻片付けて帰って来るよ。約束する」

 シェリーに行ってきますのキスして宿の裏庭に出た。

  【亜空間トンネル】

 光りの渦が生まれた。この魔法は今いる場所と離れた場所を繋げて移動出来るオリジナル魔法。フォートとアミを助けに行った時に使った魔法だ。光りの渦を抜けると、目の前にはダンジョン。


 ダンジョン内は昨日と変わっていない様だ。五階層まで降りて行き、地竜の前に立つ。地竜は俺を睨みつけ、威嚇の咆哮を上げた。並みの奴なら、震え上がるだろうが、俺には効かない。


  【重力百倍】

 地竜は地に倒れて、必死にもがいている。俺は動けない地竜に近づいて行く。

  「グルァァ!」

  「うるせぇよ」【オラ!】

 ヤクザキックを改良して、【オラ!】

  の一声で発動する様にした。因みに親父の鉄拳は 【ウリャ!】 だ。

 聖魔力を纏った足が、地竜の前足を踏み潰す。地竜が悲鳴の様な鳴き声を上げるが、お構い無しに蹴りつける。楽に殺してなんかやらない。


  『まっ、待ってくれ、これ以上は死んでしまう』

  「驚いたな、お前、人の言葉が話せるのか」

  『話せる。これ以上攻撃しないでくれ』

 両前足を潰された地竜は、舌を出して命乞いをした。地竜同士の争いで、負けた方の地竜が降参の合図に舌を出すと、サーベイさんが言っていたが、人間相手に舌を出すとはね。最も、俺は人間ではないけど。


  「一つ聞きたい事がある。ミノタウロスを地上に放ったのはお前か?」

  『我ではない。奴等は勝手に出て行ったのだ、このダンジョンは出来たばかりで、魔力を溜め込む事が先決だ。外に行く理由がない』

  「ふーん、じゃあ、何故止めなかった? お前はこのダンジョンのボスだろ? お前が命令すれば、従ったろ」

  『そっ、それは……』

  「お前のせいで、俺の子供達が怪我したんだよ。借りはきっちり返すぜ、楽に死ねると思うなよ」

  『待ってくれ、我は長い眠りにつく。このダンジョンから一歩も出ない、誓う。絶対に人間を襲わない』

  「お前が長い眠りについたとして、俺が死んだ後、眠りから覚めたお前が人を襲わない確証なんて、何処にあるんだよ。そんなに長く寝ていたいのなら、俺が永遠の眠りに誘ってやる」

 俺は手に聖魔力を集めた。

  『頼む、何でもするから殺さないでくれ。死にたくない』

 こいつはブルードラゴンの足元にも及ばないな。気品の欠片もない。

 こうまで死にたくないを連呼するとは。何か冷めちゃったな。


  「よし、殺さないでやるよ。その代わり、俺の奴隷になれ。俺が死んだ後は、俺の子孫に仕えろ」

  『わっ、解った、そなたを主として仕える。主様が亡くなった後は、子孫の方々に仕える』

 別に、奴隷にするのに、地竜に誓わせる事はないのだが、自ら誓う事で、奴隷になった後、精神的に回復させない為に誓わせた。


  【奴隷紋】

 地竜の首に紋章が浮かび、そして消えた。見た目奴隷とは気づかない。

  「お前はダンジョンのボスだ。だが、お前のボスは俺だ。魔物を管理して地上には出すな」

  『解りました、主様』

 重力百倍の魔法を解いて、傷も治してやった。

  「いいか、魔物をちゃんと見張っておけよ」

  『解りました』

 そう言って、地竜が舌を出したまま、首を縦に振った。少し間抜けな仕草を見て、俺は笑ってダンジョンを後にした。シェリーや子供達に見せたら、喜ぶかな。




読んで下さりありがとうございます!

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