第42話 思い出作り
前回のあらすじ
ついに始まった、世界戦争。
世界は大地震に困惑していた。
特級戦争が終わり出てくると同時に"謎の女"に襲われたれん。
何やら女と真白は深い繋がりがあるようでー!?
真白と話をすると、真白は裏切り者だったと知らされるれん。
れんは一体、この先どうなるのかー!?
「あなたを………」
「"殺したいから"」
真白は、れんの目をみながら"確かに"そう言った。
目には、涙が浮かんでおり何かを我慢しているようだった。
「・・・なんで。」
「・・・言えない。でも、それだけ」
そう言うと真白は、れんに背中を向け立ち上がった
「・・・殺さなくて、いいのか」
れんがそう言うと、玄関に向かう足はピタッ。と止まった。
「・・・嬉しくないから。そんなので勝っても、何もならないじゃないー」
「私は、"みつるちゃん"みたいになりたくないから」
言い終えると、また真白は玄関の方へと歩き出した
「殺せないんだろ!俺をー」
「情が湧いて、家族のように笑い合っていたから!俺を……」
「殺せないんだろう…………?」
れんは涙を流しながら、必死に真白がこっちを向いてくれるように言った
「ふふ。なに。そんな冗談言えるくらいになったの?」
真白は玄関のドアノブを開けた
「心配して、損したじゃない。」
真白はそう言い残し、れんを置いていった。
"あの時"のように
またれんは置いていかれた
れんの心にあるのは、寂しさだけだった。
「・・・・・」
その後真白が作ってくれたおかゆをそっと置いた。
「また………消えた…………!!!!!」
歯を食いしばりながら、れんは涙をポツポツと流した。
「・・・れん。大丈夫……か?」
うつむいていると、そこには義和が立っていた
「その…たまたまトイレ行こうとして起きたら、なんか話してたから…」
「そのまま盗み聞きしてたら、なんかすごい話してたからー」
するとれんは思いっきり義和に抱きついた。
「もう………やだ…………………」
「これ以上……もう誰も消えてほしくない……」
「誰も欠けることなく……ただ平和に暮らしたい…」
「俺は…………みんなが"大好き"だから………」
義和は、こんなにも激しく泣いているれんの姿を見て少し戸惑ったが、義和は何も言わずにれんの頭をポンポン。と撫でた。
「辛かったよな。きっと、特級戦争でも色々あったんだろ。一人にさせてごめん。もう、一人じゃないから」
義和がそう言っても、れんはうわぁんうわぁん。と小さい子供のように泣きじゃくるだけだった。
数十分経つと、れんは泣き止み義和と一緒に庭へ出た。
「少し、落ち着いたか?」
「あぁ。ありがとう。」
れんの目は、泣いたせいか少し腫れていた。
「なぁ。れん。綺麗だよなぁ。星」
空を見上げると、そこには無数の星がキラキラと輝いていた。
「・・・きれい……だな」
「大丈夫だ。れん。お前に何があろうと、あの星みたいに仲間は沢山いるー」
「輝くのを忘れるな。人は、輝くと居場所がすぐ分かる。だから、みんなに助けてもらいやすい。だから、輝くんだ。みんなに助けてもらえるように。」
義和は地べたに座って言った。
「あぁ。ありがとう」
「・・・なぁ。れん。今のタイミングでとは思うけど、敦がうるさくてな。明日、みんなで旅行行かないか?」
「・・・え?」
「あぁ。言いたいことは分かるんだ。今お前の命を狙ってるやつもいるし、それに、なんで地震が起きてたりしたかもわからんと思うから。」
「まぁそれは今話して、明日行こうかなって思ってて。」
「あぁ。とりあえず、話してくれないか。なんで地震が起きたのかとか俺が襲われた理由」
「あぁ。わかった」
そう言うと義和は、れんに一から話し始めた
「なるほど…じゃあ、各国が俺らのことを攻めてくる可能性もあるのか?」
「あぁ。まだ国と国同士が協力しているかも分からん状態だから、何とも言えないのが現状だ」
「なるほどな…」
「それで、行こうって誘ったのが、やっぱり皆"怖いんだ"。」
「世界を敵に回すということは、"死ぬかもしれない"。その前に、皆で楽しい思い出作って、最後に死ぬなら死のう。って敦が言い出して」
「いいじゃん。行こうぜ」
「え!?いい…のか?」
「あぁ。俺も死ぬ前に何かみんなで思い出を作りたいから。」
「れん。ありがとう」
そうして2人は、夜空をみながら深く眠りについた。
翌日、れんは特級戦争の話を1から10まで話した。
特級になったことも、自分が神の一族だったこと。
それに、真白が裏切り者だったことを。
「え…!!!!!本当にいいのかぁ!?れん!!!」
敦は、目を子供のように輝かせており、れんの顔を覗くように見ていた。
「あぁ。良いよ。」
「いやっふぉーーー!!!!!!!!!」
「さっすがれん!!!!!わかってるぅ〜〜!!!」
「すみません、れんさん。この馬鹿が調子乗っちゃって」
「いいんだよ。蘭。こちらこそ、礼を言うべきだー」
「ありがとう。みんな」
れんは皆に深くお辞儀をした。
「おい、れん。俺は行かねぇぞ」
すると、桐生がひざを立てながら朝ごはんを食べていた。
「ごめんな〜桐生が行かへんなら俺も行かへん。4人で楽しんできてーや」
「あぁ。まぁ分かってたよ。じゃあ俺らは行ってくる。ここに2人も初代の特級が居るのはこっちとしても嬉しいしな」
義和がそう言うと、飯島は行ってらっしゃ〜い。と皆を見送っていたり
「なぁ!蘭!これみて!?マジで可愛くない?」
敦は、ハムスターを飼いたいのか、とても大きいペットショップに来て、ハムスターをみていた
「なんで熊本にまできてペットショップなんだよ…」
「まぁまぁ。次は熊本城見れるんだしさ。な?付き合ってあげよ」
「まぁ、れんさんがいいならいいっすけど…」
「にしても、ほんと人減ったよな。今じゃ桐生たちを入れても6人しかいないもんな」
れんは、大量の子どもに授乳をしてあげている親ハムスターを見ながら、ボソッと呟いた。
「まぁ、それは思います。リアムも抜けてしまった今、本当に寂しいですよね」
「あぁ。まぁでも、特級が5人も居るから安心っちゃ安心なんだけど。」
「たしかに…そう思うと凄いことですよね。相手には、来栖一人しか特級がいないんだから」
「あぁ。本当に、凄いことだよ」
バンッッッッッッッッッ!!!!!!!!!
優雅にハムスターを見ていると、店員さんがいたレジのところから銃声のような音が聞こえた。
「・・・まさか…」
ピーーーーーー
れんたちが、銃声に気を取られていると、館内放送で気だるそうな男がやる気のない声で話しを始めた。
「あーあー。マイクテストーマイクテストー」
「えー日本の特級のみなさん。こんにちは。唐突ですが、この場は俺たちー」
「"特級対策イギリス軍"が占拠しましたー」
「特級……対策……?」
男は、一息置いて言った
「もし、ここであなた達がおとなしく外に出てきて、更に降参までしてくれたら、俺等の仕事が減るんで助かるんですがーそんなバカじゃないと思うので、手始めにここのペットショップにいた、動物を金で見ているクソみたいな従業員は7割ぐらい殺しましたー。もしここで、おとなしく外に出て降参してくれればペットショップにいる人間は生かしてあげますよー。もし、出てこないならばー」
ドンッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!
「こんなふうに店ごと吹っ飛ばしまーす」
男がそう言うと、熱帯魚が居るスペースが爆発した。
れんたちは、熱帯魚スペースから500メートルほど離れているためあまり見えなかったが、巨大魚が内臓をさらけ出し、死んでいた。
「れん!!!早くでよう!じゃないと、いつこのハムスターちゃんたちが死ぬかわからねぇ!!!」
敦は、焦りながられんの手を持ちながら言った
「まぁ、そう簡単に決められないだろうから時間をあげまーす。5分で決めてくださーい。」
男がそう言うと、放送は終了した。
放送の音量がデカすぎて聞こえなかったが、放送が終わると従業員や客がギャーギャーと助けを乞う声が聞こえた。
「どう……しますか………れんさん」
蘭が困惑した声で言った。
「どうするもクソもねぇだろ…蘭!!!ここに俺等が留まってればここにいる人も死ぬし、ここにいる動物達も死ぬんだぞ!!!」
「んなのわかってるよ……でも、外にでたら誰が、何があるかもわかんねぇんだぞ!放送のやつは、特級対策"イギリス軍"と言っていた。日本とアメリカにしか特級制度はない。つまり、日本とアメリカにしか俺等みたいなちんこを持ってる奴は居ねぇ。日本とアメリカ以外の国はまず安心していい。特級どころか、5級すら生まれない、一般人しか産めないんだ」
「だから、まず安心するんだ!相手はまず超能力が使えない。つまり、俺等のほうが有利なんだよ!」
敦はこの説明を聞いて安心したのか、少し落ち着いた。
「でも蘭。敦の言っていることも確かだぞ。ここで黙っていたって、爆発で俺等まで死ぬ。何もしないよりは、外に出たほうがいいんじゃねぇか?」
「えぇ。それはそうです。ですが義和さん。ここで脳死で突っ込んでも死ぬだけじゃないですか?もし相手が銃を構えていて、出てきたところを撃たれたらー」
「中に留まるぞ」
ずっと黙っていたれんが、真剣なまなざしでそう言った
「・・・え?」
「俺等はこの爆発では死なない。」
「は……?なんでそんなこと言えんだよ!そんなのなんの保証もないだろ!」
「・・・2ヶ月前ぐらいかな。真白と初めて会った時、桐生たちの歴史を話してくれたんだ。桐生と飯島は戦争の道具にされた。そのおかげで日本は頂点に立った。ここで思ったんだよー」
「"なんでアメリカは核を使わなかったのか"って。」
「そんなの、まだ出来てなかったからだろ」
「いいや。違う。きっと彼らにー」
「"効かないから"」
「いやいやいや……待てよ!そんなの、ただの予想だろ!?それに、あの2人が本当に核で殺せないなんて、そんなのアメリカはどうやって分かるんだよ!」
「分からない。でもなんでろう。"敵が逃げていってる気がする"」
「は………?何、言ってんだよ」
「いいから。取り敢えず従ってくれ。きっと、爆発ぐらいじゃ俺等は死なない」
「もしだよ……もしそうだとしても!中に居る人とか、動物は…"死んじまう"んだぞ」
「じゃあどうすんだよ…みんな救えってか!?あぁ!?このなかにいる人間、動物を一匹一匹全部救えるわけねぇだろ!!!それに、もう熱帯魚も死んでんじゃねぇか。今更みんなを救おうなんて、無理なんだよ」
れんは、初めて敦に怒鳴った。
初めて怒鳴った姿を見てビックリしたのか、敦は怯えていた。
「・・・それでも………それでも俺はー」
「"救いたい"」
「・・・じゃあ、一人で外に出ればいい。それで許して貰えるかは分からんが、少なくとも話は聞いてくれるだろ」
「れんさん…!それはあんまりですよ!敦はれんさんのために命をかけるって言ったんですよ?そんな仲間にそんな事言えますか…?」
「頑張ったよ。俺も」
「え…?」
「特級戦争で、みんなを救おうとした。でもそれは、無理だった。弟を死なせ、じいちゃんも死なせ、更には知らないやつの友達まで殺した。誰も死なずに勝ちましょう。なんて、無理なんだよ」
「・・・いいよ。俺は一人でも行ってくるよ。」
「自分が殺すより、見捨てて死なれたほうが俺は苦痛だから」
「まてよ!!!」
そう言うと、敦は一人で出口に向かい、それを追うように蘭も走っていった。
「・・・・・はぁ。ほんと、お前は素直じゃないよな。れん」
「は?なにが…」
「狙いがあんだろ。お前には」
「・・・別に。なにもない」
「嘘つくなよ。ここで行ったら、人質が有効だって勘付かれて、次は日本国民全員とかが人質になるのが怖いんだろ?そのために、ここで犠牲者を出すことにした。これであってる?」
「・・・・・」
「図星だな。でも、行かせてよかったのか?もしここで行ったら、人質作戦が効くってバレちゃうぞ?」
「・・・いいんだ。善な心を止めて、どうする」
「あんなに必死に止めてたくせに?」
「あれは…もう死んでほしくなかったからだよ」
「でも、大丈夫なんだろ?」
「・・・あぁ。"きっと"な」
「あぁ!出てきました!!!!!!!!!」
敦と蘭が外に出ると、そこには無数の警察官が防護盾を構えており、その後ろには拳銃を持った警察官が敦達を囲むように立っていた。
「やぁやぁ!!!君等が、あの問題児?でも、出てきてくれて助かったよー!僕もね、人を殺したくない主義なんだ!」
手を挙げている敦と蘭に、どこの国かは分からないが、外国人の顔をしており、グラサンをかけた綺麗な赤色のドレスを着ている華奢な女が近づいて言った。
「でもさーまだ、仲間いるよねー?防犯カメラにがっつり2人映ってるのよ」
「・・・居場所もわかってるのに、なんで突撃してこなかった。」
蘭は、女を睨みながら言った。
「だってー、あんな獣臭くてブサイクな動物しかいないペットショップに行ったら、せっかくのドレスが台無しじゃん?」
「てっめぇ…!」
「その理由で!!!こっちに突っ込まなかったのか?」
蘭は、怒った敦を抑制するためにわざと大きい声で叫び聞いた。
「うん。そーゆーこと」
「・・・どうか、許してくれよ!あいつらは、こなかったんだ。行きたいなら、お前らだけで行けって。なぁ?俺はどうなってもいい。だから、ペットショップの中に居る人間と、動物と、俺の横に居る男は助けてくれないか?」
「おい!なにいってんだよ!」
「いいから。ここは、格好つけさせてくれよ」
女は、考えるようなポーズを取り、んー。と言い、口を開いた。
「じゃあ聞くね。人間を救いたのは分かるんだけどーなんで動物も救いたいの?」
女は、サングラスをずらし、敦と目を合わせて言った。
その女の目はとても美しく、青い瞳が敦の目に映り込んだ。
「だって…同じ命じゃないか!人間と同じで、一つ一つの命だし。それに、なにより可愛いし。」
「ふーーーん。君、好きな動物は?」
「それはー」
(この女………まさか!!!)
「こたえるーーー」
「"ハムスター"」
ドンッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「・・・・・・・・・・え?」
敦と蘭の後ろでは、煙がモクモクと物凄く出ていた。
そして、敦が後ろを振り返るとそこはー
"ハムスターのスペース"だった
「あは……あははははははははははははははははははははは!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「ねぇ!どう?聴こえた!?ハムスターのちゅーーーって泣き叫ぶ声がさぁ!!!!!!!」
女は、ただ立ち尽くしている敦の後ろで、笑いながらハムスターの真似をし、チュチューと鳴いていた。
「ダメだ………ダメだ……」
「ダメー」
ドンッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!
すると、敦の前に、空からダッチワイフが出てきた。
「殺せ。その女を……………」
敦は、顔をぐちゃぐちゃにして泣きながら言ったー
「"殺せ"」
チリンチリン
「いらっしゃいませー」
「って!真白先輩!?!?」
「あぁ。加奈子。久しぶり」
「うち待ってたんよ?先輩のこと!やっと帰ってきてくれたんか!」
「みんな、今風俗の仕事で出てるから、ちょっと待っといて!うち、水ついでくる!」
「あ!言い忘れてたわ!」
「おかえり。真白先輩」
「ただいま。みんな」
現在 特級
皆様、大変お待たせ致しました。
きっと、スランプ?みたいな状態になっていて、あまり書けませんでした。
毎日ほんと一文ずつですがなんとか書いていました。
そして、今日全部書いてみるかも重い腰を上げ、なんとか書き終えました。
投稿していないのにも関わらず、多くの人に読んでいただいて嬉しい限りです。
皆様本当にお待たせしました。
これからも何事もなければ3日に1回かけると思いますので、これからどうぞよろしくお願いします。
次回予告
旅行中に襲われたれん軍団
遂に国と接近しー!?
爆発に巻き込まれたれんと義和は生きているのかー!?
敦と蘭は協力し、女を倒そうとするがー!?
れんが言っていた、敵が逃げるような気がするとはー!?
「あれは、"嘘だったのか''」




