30話 可愛いだけじゃダメかしら
カトリーさんにパーティー申請のやり方をいつの間にか、教わることになってしまった。
ただ、カトリーさんと目立たずにご飯を食べようと思っただけなんだけどなあ。
そんなことより、お腹空いた~。
「パーティー申請のやり方は、まず……意識を集中して魔法を使うような感覚でやるのよ」
「魔法なんて使えないし……意味不明だよう」
どうにか、さっさと習得してご飯を食べに行こう。
早くしないと、明日になっちゃうよ。
魔法を使う感覚とか言ってるし……、どうしよう。
「頭の中で白い光を思い浮かべて、それを相手の頭の中に送り込むようなイメージをするのよ」
さっきの説明よりは意味がわかったような気がする。
やってみよう。
白い光、白い光、白い光……。
「ん~~~~~」
あ、なんかいろいろ出ちゃいそう。
「ちょっと~……、違うものがでてるみたい」
大丈夫、ちょっと空気が出ただけ。
「踏ん張ってどうするの? リラックスして目をつぶってやったほうがやりやすいよ」
「えへへ……」
ちょっと、恥ずかしい。
「うん、わかった」
気を取り直して、集中。
うん、イメージできた。
これをカトリーさんへ送るように念じる。
「おっ。すごい。キタキタ……」
《カトリーへの申請が受け入れられました》
「カトリーさん。私できたみたい」
「いいね~。今から、そのパーティ申請にちょっと小細工するからね。この後から申請が許可された人の言語が習得できるようになるからね」
カトリーさんの指先が青白く光輝き、空中で何やら文字を書き始めた。
「ちょっと、後ろ向いて」
私は言われるとおりに、後ろを向いた。
カトリーさんは指で私の背中に何か書いている。
私の知らない文字らしい。
「はい、終わり。知能が低い生物にはパーティ申請自体できないからね。コロコロ虫にパーティ申請しないでよ」
「え? ダメなの? 可愛いだけじゃダメかしら」
「多少は知的要素がないと、ダメだって。可愛いだけじゃダメです」
う~ん、使えないなあ。
コロコロ虫やスライムとお話ができたら楽しいかも……とか思ったのに。
「じゃあ、ご飯行こうよ。お腹がペコペコペコリン」
ペコペコを可愛く言ってみた。
「透明になる魔法を使っても、今度はわかると思うから。私の気配がバンバンわかっちゃうよ」
ペコペコペコリンは流されたか。
カトリーさんはそう言うと透明になった。
「おお。なんか分かる。いる感じがする~」
さっきとは違って、カトリーさんの位置がなんとなくわかる。
「でしょ? でも、異次元世界とかまで行くとわかんないのよね……」
「異次元世界? なにそれ」
「私のお家は神界だから、帰ってる時は私の場所はわからないからね」
「うん、わかった」
じゃあ、食堂に行こうよ~。
「カトリーさん。じゃあ、学食行こうよ。こっちだよ」
私は透明状態のカトリーさんと学食に向かった。





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