日常
「お母さん!お父さん今日帰ってくるんだよね!」
「ええ、そうよ」
私は子供と手をつなぎ、花屋に向かった。
「ねえねえ、僕がお花を選んで良い?」
「良いわよ、とっても綺麗なお花を選びましょう?」
夫が帰ってくるのが幸せだった。
彼は一兵士として国に奉仕している。
彼はとっても優しい人。
弱きものを助け、正義を貫く。
そこに私は惚れた。
「お母さん!お花がいっぱいある!」
そして花屋につき、店内にはいった。
「あらあら、いらっしゃい」
店員が挨拶すると、子供は笑顔で話した。
「あのね、お父さんにお花さんをプレゼントするんだけど……」
すると店員はニコニコと笑い、一つの花を手渡した。
「これはね、 ストレリチアと言って『輝かしい未来』という花言葉があるの』
「輝かしい未来?」
私は子供に説明した。
「輝かしい未来っていうのはね、これから楽しくて幸せな事がずっとずーっと続くってことよ?」
すると子供は笑顔で話した。
「僕これがいい!これをお父さんにプレゼントする!」
「それじゃあこれをください」
「はーい」
そうして店員から花を受け取り、花屋を出た。
「ねえねえ!早く帰ってお父さんの為に準備しよう!」
「そうね、絶対に楽しみにしてるわ」
私は子供の手を握り、帰宅しようとした。
その瞬間体が浮いた感覚がした。
何が起きたのか分からなかった。
でも分かることがあった。
「お母さん!!!!!!」
あぁ……呼ばれてる……助けて……あげないと……
「お……さ……!」
声が聞こえる……
「お……あ…ん!」
まぶたが重い。
「お母さん!!!」
息子が涙目で私を見ていた。
「お母さん!お母さん!」
体が言うことを聞かない。
頬から何か熱いのが垂れてる。
「ご……めん……ね?」
「お母さん!!!!!」
意識が遠のく。
私は息子の頭を撫でようとした瞬間、破裂音が聞こえた。
そして息子の声が聞こえなくなった。
近くには燃えているストレリチアがあった。
「……か……神様」
口を開いた瞬間、破裂音と共に意識が無くなった。




