平等のため、革命のため
「奴らはここを通る、その瞬間やれ」
「しかし民間人が!」
「我らの目的を忘れたのか?」
私は黙り込む。
そして男は話した。
「我ら異種族は暴力によって虐げられていた、ならば我らも暴力によって復讐をするしか無いんだ」
男は淡々と喋った。
「……わかりました」
過去にやられたことを思い出し、私の良心を押し殺した。
「俺は残ったクソ共を始末する為に移動する、必ず目的を達成しろ」
そうして男は何処かへ向かった。
私はアパートの屋上から奴らが来るまで待機していた。
目標は簡単だ。
車に乗ったゴミを私の魔法で爆発処理するだけだ。
奴らは私の両親を殺した。
弟も、妹も、目の前で殺された。
そして満足して私に近づき、恐怖で動けない私の体で遊ばれた。
……ああ、思い出したくない思い出したくない思い出したくない!
落ち着くんだ、私。
冷静さを保て。
全ては復讐のため、異種族のため。
すると目標らしき黒い車が段々と近づいてきた。
「もうすぐだ……」
私は集中した。
「10m……」
奴らが近づく。
「9m……」
ゴミを処分できる。
「7m……」
家族の仇を取れる。
「6m……」
復讐できる。
「5m……」
目的を達成できる。
「4m……」
許せない。
「3m……」
許さない。
「2m……」
許したくない。
「1m……」
殺してやる。
「死んじまえ!!!!!!」
私は力をこめ、爆発魔法を使った。
そして私が放った魔法が奴らに飛んでいく。
私は笑顔になった。
嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい。
復讐できるんだ、殺せるんだ、消せるんだ。
すると一人の子供が目に入った。
その子はお母さんと笑顔で歩いていた。
他にも沢山の子供や老人など住民がいた。
……でも撃っちゃった。
その瞬間、大きな爆発がした。
それはもう跡形もなく、人々が沢山いた場所は何もかも無くなった。
子供の泣き声がする。
うめき声もする。
助けを求める声がする。
「なんでだろう?初めて人を殺したのに笑顔しか出ないや」
すると先程の男と複数人の黒服達が何もない所を銃をもって歩いていた。
そして彼等が消えると、泣き声も助け声も消えた。
残ってるのは動かない人形だけ。
子供も老人も女性も男性も何もかも人形になった。
さっきまで声を出してたのに。
それでも笑顔は止まらない。
そして男は帰ってきた。
「よくやった、お前は英雄だ」




