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イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵(ギフト)というぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜  作者: mitsuzo
第三章

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128「姫路ミズホの疑問①」



「わかった。そういう話なら、唐沢君と胡桃沢君が中心に魔物を狩ってもらってレベリングしてもらおうかな。私たちは、もし、手に余るような魔物が出たときに助太刀するよ」

「「わ、わかりました!」」


 ということで、その後も俺たちが先頭のままダンジョン探索を進んでいくこととなった。



——10階層


 あれから、2時間くらいして10階層に到着。10階層は魔物が出てこない『セーフティポイント』ということで、ここで一旦休憩を取ることになった。


 ちなみに、10階層は緑が適度に生い茂っている場所でその中心付近に『2階建の岩山をくり抜いて作ったような建物』があり、そこが探索者(シーカー)たちの休憩所として利用されていた。これは探索者(シーカー)ギルドのほうで準備したものらしい。


「それにしても、君たちはすごいな」


 と、蓮二さんが俺に話しかけてきた。


「ちょっと前まで高校生⋯⋯しかも高校一年生だったなんて信じられないよ」

「ど、どうも⋯⋯」

「唐沢君と胡桃沢君もすごいが、ソラ君は二人よりもさらに突出しているね。彼らのフォローをしているのを見ただけだったけど、よくわかるよ」

「あ、ありがとうございます」


 そこまで手放しに褒められるとは思わなかったので照れてしまう。


「やはり、その強さは『転移者』の『恩寵(ギフト)』によるものなのかな?」

「えっ?!」


 蓮二さんがいきなりそんなことを言ってきて動揺する俺。


「まーそうですね」

「ふ〜ん。どういう能力なのか⋯⋯⋯⋯は、さすがに教えてくれないかな?」

「す、すみません」

「いや、いいよ。すまない、つい踏み込んだことを聞いてしまって⋯⋯。でも、その『恩寵(ギフト)』というのは転移者本人『以外』にも能力の恩恵が得られるんだね」

「⋯⋯⋯⋯」

「はっはっは。すまない、すまない。今度こそこの話はやめるよ。気を悪くしないでくれ」


 と、蓮二さんが笑いながら俺の肩を叩くと、「少し、奥のほうを見てくるよ」と言って去っていった。


 俺は唐沢と胡桃沢のほうへ行こうとしたが、二人は美鶴さんと獅子神さんに根掘り葉掘り質問されタジタジになっていた。もちろん、そんな『鉄火場』に足を踏み入れる勇気などない。


 ということで、そそくさとその場を離れようとすると⋯⋯⋯⋯何かに(・・・)袖を掴まれた。


「お話したい。いい?」

「え? あ、はい」


 ミズホパイセンに捕まった。



********************



「それで、お話って何でしょう?」

「えーとね、君の『恩寵(ギフト)』の話なんだけど⋯⋯」

「え⋯⋯?」

「あ、その前に⋯⋯私たちクランメンバー全員、ソラ君が『転移者』であること知ってる。あと『恩寵(ギフト)』という特殊な能力を持っていることも知ってる。で、いろいろと話したい。いい?」

「⋯⋯わ、わかりました」

「ありがと。私は普段、魔道具研究をしている。それで⋯⋯」


 と、ミズホ先輩が話を始めた。


「この世界には魔法・スキルという能力があるけど、その能力発現したのダンジョンがこの世界に発生してから。でも、それってすごく奇妙なことだと私は思ってる」

「⋯⋯⋯⋯」

「それで、ソラ君の話を聞いたとき、ダンジョンなんてものが存在しない世界から転移したと聞いた。そんな世界から来たソラ君にとってこの世界はどんな感じ?」

「ファンタジーだな〜って感じ」

「やっぱり!」

「やっぱり?」

「私もずっとその『ファンタジーだな〜』と感じている。でも、私みたいに感じている人は『稀』で、ほとんどの人がダンジョンはもちろん、魔法もスキルも当たり前として受け入れている。いや、もはや『空気』のレベルで『あるのが当たり前過ぎて意識もしていない』という感じ。でも、私はそれは絶対におかしいと思っている。だって、ダンジョンが発生してまだ30年も経っていないのに⋯⋯⋯⋯これだけ『常識扱い』されるのは明らかにおかしい。それって、ソラ君はどう思う?」

「⋯⋯⋯⋯」


 ミズホ先輩は、話し始めると一気に捲し立てた。すごい熱量だ。それだけ、この世界の違和感を感じているということなのだろう。


 そして、この話は前に賢者(ワイズマン)が話してた『洗脳(アレ)』の話だと俺はすぐにピンときた。


「ああ、おかしいと思う。仮に俺がこの世界で生きていたとしても、そんな30年も経たないつい最近のダンジョンや魔法・スキルを無意識レベルで『常識』と思っているのはおかしい」


 俺はそのまま自分の感想をミズホ先輩に告げる。


「だよねー! だよねー!」


 すると、ミズホ先輩が俺の手を取りながらピョンピョン跳ねる。


 何、このかわいい生き物?


 おいくら万円?


「やっぱ、そうだよねー! うんうん! やっぱ私の『違和感』は間違っていなかった!」


 そう言って、満面の笑みを浮かべるミズホ先輩。


「でも、どうして、こんなに、みんなこのダンジョンとか魔法とかスキルを不思議に思わないようになったんだろ⋯⋯。それがわからないの。ソラ君はどう思う?」

「⋯⋯⋯⋯」


 そう言って、ミズホ先輩が俯く。


 俺は賢者(ワイズマン)から聞いた話をしようか迷った⋯⋯がやめた。というのも、あの話⋯⋯⋯⋯『世界統一主義者(グローバリスト)たちがメディアを使って洗脳した』という話が『本当の話』かどうか確証がなかったからだ。


 賢者(ワイズマン)が「私を二重スパイとして接しろ」と言っていたことを考えれば、賢者(ワイズマン)の話は『話半分』で聞いておくのが安全だろう。


 とはいえ、『洗脳』の話はしてみようかな。もしかしたら、ミズホ先輩が洗脳について何か知っていればいろいろ情報が聞けそうだし。


「生活魔法で異世界無双〜クズ魔法と言われる生活魔法しか使えない私が、世界をひっくり返すまでのエトセトラ〜」

https://ncode.syosetu.com/n6900id/


毎日14時更新となります。


よかったら、こちらもお読みいただければと思います。


mitsuzo


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