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イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵(ギフト)というぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜  作者: mitsuzo
第三章

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106「秘密結社『朧《おぼろ》』」



「うわぁぁぁぁ! ま、魔物だぁぁ! 魔物がいるぞぉぉっ!!!!」


 現在、会場のあちらこちらで秘密結社『(おぼろ)』と名乗る者たちが『魔物』を使って探索者(シーカー)たちを襲っていた。


 本来、ダンジョンの外に魔物は出てこないというのが『常識』であっただけに、実力者と見なされるC級ランカー以上の探索者(シーカー)たちであっても、この目の前の魔物を見て戸惑い、混乱し、冷静にかけていたこともあり、魔物たちの襲撃に翻弄されていた。


「はっはー! 大したことねーなー、クソ探索者(シーカー)ども! お前ら本当にC級ランカー以上かぁ〜? 弱過ぎっ!!」


 黒装束の男がそう言って、魔物の襲撃に良いようにされている探索者(シーカー)を罵倒する。すると、



『『『『『グギャァァァァァァァァァァァァ〜〜〜〜〜っ!!!!!!』』』』』



「っ!? なんだ⋯⋯?」


 突然、黒装束の男の後ろで数匹の魔物の悲痛な呻き声が響き渡った。男はその声を聞いて後ろを振り向いた瞬間——、


 斬っ!


「⋯⋯え?」


 黒装束の男の胴体が真っ二つ(・・・・)に分かれた。


「がはっ?! い、一体、何⋯⋯が⋯⋯?」


 男は訳も分からず体が裂かれた理由を知ろうと、死に際、何とか意識を保って襲われた方向に視線を向けた。そこには、


「フン⋯⋯バカが! 雑魚の分際でイキがるなよ?」


 自身の愛刀『遠雷(えんらい)』を携えたインフィニティ日本本部S級ランカー不知火不師斗(しらぬいふしと)が不機嫌そうな顔で立っていた。


「し⋯⋯不知⋯⋯火⋯⋯不師⋯⋯斗っ!?」


 男は自分を襲ったのが不知火不師斗だと知って、ガクガクと恐怖に震えると怯えた表情のまま息を引き取る。


「おう、お前ら大丈夫か?」

「「「「「不師斗さん! はい、大丈夫です!!」」」」」

「いいか。こいつらは『(おぼろ)』という秘密結社で簡単に言うと探索者(シーカー)を的にしている『敵』だ。あと、この魔物はあいつらが『人工的に作り出した魔物』だ。だから、ダンジョンの魔物というわけではない。だから、ダンジョンで当たり前のように魔物を討伐しろ。冷静になればアリゲートザウルスごとき、C級ランカー数人いれば倒せる。だから、まずは冷静になれ⋯⋯いいな?」

「「「「「は、はい⋯⋯っ!!!!」」」」」


 不師斗が声を掛けると、さっきまで混乱していた探索者(シーカー)たちは徐々に落ち着きを取り戻す。それを確認した不師斗はその場を後にする。


「さて、幹部連中は一体誰が(・・)来ているのかね⋯⋯」



********************



「ぐはぁぁぁっ!!!?」


 魔法攻撃で吹き飛ばされ壁に激突した黒装束の男は、すでに瀕死の状態のようで立つことができないでいた。


「あんたらが秘密結社『(おぼろ)』なの? 何、こんなショボい連中なの? 拍子抜けね〜⋯⋯」


 だいぶ、煽りMAXで男に対してそう嘯くのは、


「メイベル様! お願いですから自ら敵に向かっていくのはおやめてください!」


 イギリス総本部副ギルドマスター・メイベル・ホワイト。


「そうです! こういった下賤の者たちにメイベル様が手をかけるなど! 何とも、うらやま⋯⋯ゲフンゲフン⋯⋯⋯⋯何とも許し難き所業!」

「死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね!」


 そして、メイベルを『メイベル様』と言うその3人のメイド嬢らは、メイベル家に仕えるメイドであり、メイベル・ホワイト専属メイドである。


 はじめに、メイベルに注意をしたのは3人のメイドの中で赤髪が特徴的なショートボブの『ベロニカ』。彼女は3人をまとめるリーダー。


 続いて、2人目は少し言動に怪しさ(・・・・・)を醸し出す変態性はあるものの、卓越した頭脳でメイベルに向けられる様々な危険を予測・察知し、先回って対応する隠密行動を得意とするのは、ベロニカの忠実な部下『チェリー』。


 そして、最後の3人目は、「死ね! 死ね! 死ね!」と連呼しながら瀕死の黒装束の男を何度も踏みつける⋯⋯白金のロングヘアが儚さのように映るロリ系美少女『プラチナ』。儚げな見た目に残業性が同居する『取扱危険少女』。


 そんな、個性豊か過ぎなメイド衆らは、メイベルと同様周囲から一目置かれるほどの実力者である。


「はいはい、わかったわよ。あとはまかせるわ。あと、プラチナ⋯⋯⋯⋯そいつ殺したらダメよ? 情報を聞き出す必要があるか⋯⋯」

「ごめん、メイベル。手遅れ」


 メイベルがプラチナに黒装束の男を殺さないよう注意しようとしたが時すでに遅しだった。


「は〜〜〜〜〜〜〜⋯⋯もう、プラチナ。あなたね〜」

「ご、ごめん⋯⋯なさい⋯⋯」

「うっ!」


 メイベルが怒ろうとする前に、顔をうるうるさせて上目遣いに懇願するプラチナ。


「は〜〜〜〜⋯⋯わかったわよ。でも、次からは許しませんからね! ちゃんと『半殺し』で止めるのよ!」

「は〜い! メイベル、大好き〜っ!!」


 そう言って、メイベルに抱きつくプラチナ。


「「さすが、あざとい!」」とベロニカとチェリーは内心呟くも、「「ま、いつものプラチナね」」とプラチナのあざとさに納得する二人。


 そんなメイベルたちの前に一人の『顔出しの黒装束の男』が現れる。


「よ〜、あんたメイベル・ホワイトだよなぁ〜? 実物はやっぱかわいいねぇ〜」


 下品な笑みを浮かべながら呟く男。


「⋯⋯何者だ?」


 メイベルは男の凄まじい威圧に警戒レベルをすぐに最大限に上げつつ声を掛ける。


「『(おぼろ)十二衆』⋯⋯⋯⋯朧申(おぼろざる)

「「「「っ!!!!!!」」」」


 男の威圧にベロニカ・チェリー・プラチナはかなりの脅威を感じ、すぐさま最大限の警戒と同時にメイベルの前に出て最大防御の陣形を築く。


(おぼろ)十二衆⋯⋯⋯⋯なるほど。どうやら当たり(・・・)のようね?」


 しかし、メイベルはそんな男の威圧の脅威を感じつつも表情にはまだ余裕があった。


「はっはっは! さすがメイベル・ホワイト! これだけの威圧を放っても動じないかよ! へっへっへ⋯⋯楽しみだね〜。それじゃあ⋯⋯⋯⋯⋯⋯お手並み拝見だっ!!」




 秘密結社『(おぼろ)』幹部である『(おぼろ)十二衆』の一人『朧申(おぼろざる)』が嬉々とした表情でメイベルたちに襲いかかる。


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