episode4
誤字、脱字が多々あると思われます。
気になった方はコメントなどで指摘の程宜しくお願いします。
不屈のHERO episode4
「おし、まずは2人の名前から教えてくれないか?」
「私は夜城 冬月だ。よろしく。」
「私は夜城 春です。よろしくお願いします。」
「俺の名前は『綾鷹 真』(アヤタカ マコト)。よろしく冬月ちゃん、春ちゃん。35歳独身だ!」
「何故師弟そろって彼女募集中など、独身だの独り身アピールをするのだ↓↓」
「まあまあそんなことどうでもいいんだよ。とりあえず話をしよう!何で凌と一緒にいるのかから話してくれるか?」
「えっとだな…………。」
「待った!立ち話もなんだ寺のなかで話そうか。」
師匠はそう言うと寺の中に入って行った。その後を冬月と春がついて行く。そして俺もその後を追った。
episode4
寺の中は本当に殺風景で必要最低限の物しかなく俺達は小さい円卓を囲むように座った。
「じゃあ話してくれるか?」
「うむ。まずは私達があったのは公園だ。その公園で私は凌の事を殺そうとした。がその時に春が私を止める為に凌の前に立ったのだがそれを自分の身を呈して守ろうとした為殺すのをやめたのだ。それから……。」
「待て待て。何で凌が殺されそうになるんだ?」
「それは………。そうだな、まず私達のことを話そうか。どうやってここまで生きて来たか。何でこんな事になったのかを。」
冬月はゆっくりと話し始める。物心ついた頃にはその施設にいたそうだ。そこは高くそびえる塀に囲まれその塀、越えても森が広がっていて逃げることができない監獄のようなところだったと言う。そしてそこには、冬月達以外にも沢山子供が居て、数人白衣を着た大人と軍服を着た兵隊が常に見張られていた。その人達の視線を思い出すだけであの恐ろしい実験に参加されられていた記憶が呼び起こされる。毎日強制的に実験に参加させられ、酷い苦痛を味わった。身体を改造された子供、細胞実験された子供、薬品投与など身体の中をめちゃくちゃにされた子供。その中でも酷かったのは生身の私達に重装備の兵隊と戦わされたこと。戦いと言っても子供が大人に勝てるはずもなく一方的な暴力だった。本物の殺し合い。冬月達は俺の知る日常とはかけ離れた過酷な人生を送っていた。
「……………。」
冬月は深呼吸した後また話し始める。仲間の1人が脱走を計画していた。施設の中には子供達に対して暴力などをしない心優しい人間が少なくとも居た。そして冬月達、子供達を人として接していたそうだ。その人の助けもあって脱走は成功したのだが、その後のこと。
「私達は極一部の仲間に裏切られたのだ。」
「裏切り?」
「そうだ。私達が脱走し施設から出た後、警備隊に通報し私達を売ったのだ。そして私達は見つかり何の抵抗もしない私達を痛ぶり、散々弄んだ後殺そうとした。だが私達に優しく接してくれたある女の人に助けてもらって私達を含む数人は逃げ出すことができたが結局生き残れたのは………私達だけだった。」
「…………。」
俺はその話を聞いて言葉を失った。俺が知らないところでとんでもないことが起きていることにショックを受けていた。
「私達は、逃げた後色んな街や村、都市を転々としていた。それは、その場所に長く居続けるだけでその街の人達に迷惑をかけてしまうからだ。街ごと潰されたこともあった。お前達のように奴等と戦うと言った者も居たが結局私達の目の前で死んでしまった。私達と関わるだけで死んでしまうのだ…………私達のせいで大切にしてくれた人も仲良くしてくれた人も……みんな…………みんな死んでいった!!もお嫌なのだ!!大切な人達が死んでいくところなんてもう見たくないのだ!!」
そう言うと2人は大粒の涙を流した。それだけ2人が背負っているものの重みが想いが伝わってきた気がした。
「俺は…………俺は絶対に2人を置いて死んだりしない!」
俺は立ち上がり泣いている2人に言った。
「そうだぞ冬月ちゃん。春ちゃん。俺達は絶対に2人を置いて死んだりしないよ。だから泣かないでくれ。男はな女の涙に弱いんだよ。だからさ。」
師匠は何処から取り出したのかわからないがハンカチをそっと手渡した。
「お前達は何故そんなに私達のことを心配してくれるんだ?何故そんなにも優しくしてくれるのだ?」
「決まってるじゃないかそんなのなぁ師匠。」
「ああ。」
「「困っている奴がいたら男でも女でも助ける!それが女なら男の十倍の力で助ける!」」
俺と師匠は腕を組みながら堂々と言った。
「ぷっ。ははははははははははっ。お前達は本当に馬鹿な奴だよ。そんなことで命の危険があると知っておて私達に優しくしてくれるのか。」
「おかしいよね。やっぱり変わってるよ2人とも。」
「馬鹿でも変わってても俺は俺だ!絶対に約束も守る!」
「だったらその約束は守ること出来ねぇな!何故なら今から俺達がお前達を殺すからだ!」
寺の入口に腕の長い奴が2人立っていた。
「何勝手に寺の中に入ってんだ。それ以上土足で入って来たらどうなるかわかるよな?」
師匠はゆっくり立ち上がり睨むようにその2人を見る。
「これは失礼。我々はベルとバルと言います。私がベル。そしてこっちの左腕に大爪をつけているのがバルです。バルの先程の暴言申し訳ありません。」
「んで!何のようだ!」
「我々の目的はあなた達を切り刻んで夜城冬月様と夜城春様を連れて帰ることです。」
「そんなこと簡単に出来るとでも思ってるのか?」
「もう言葉など必要ありませんよ。これからはこっちで話しましょう。」
2人は大爪を付けた腕を前に出しそれに片手をそっとかざした。
「冬月。春。さっきの約束本当か嘘か、今から証明するからちょっと待ってろ。師匠から見て左の奴よろしくお願いします。俺は右の奴やりますから。」
「OっK〜。安安とくたばるなよ凌。」
「大丈夫。逆に瞬殺してやりますよ。」
そして俺たちも構える。
「師匠。あれやりません?」
「あれってあれか?けどなこの前お前に教えたばかりだろ出来るのか?」
「出来るのか出来ないかじゃなくてやるんですよ!」
「そうか。じゃあやってみろ!」俺と師匠は、空気をつかむように拳を作り、脇を閉め、グッと力を込める。
「何やってんだおまぇーら!」
「我々がそう簡単に倒せるとお思いですか?」
ベルとバルは両者共に突っ込んできたが
「残念だがなその時点で遅いんだよ。」
俺達はもう準備が出来ていた。
「師匠、ちゃんとやってくださいよ。」
「はっ!誰に言ってんだ!そう言うお前もちゃんとやれなかったらどうなるかわかってるな?」
「誰に言ってんすか師匠。俺が出来ないとでも?」
そして俺と師匠は床が抜けてしまうほど力強く踏み込んだ。
「「『閃空拳』!!」」
拳を振り抜く。空間を二つに裂くように何かが一筋の閃光のように流れて行く。
「何だこれは!」
「何ですかこれは!」
バルとベルはそれを真正面から受けトラックに跳ねられたかのように飛んでいった。
「ふん!」
「よっしゃあ!」
それを見ていた冬月と春は、何も言わずその場に立ちほうけていた。
「どうしてお前達はそんなにも強いのだ?」
「ん?そりゃあ春や冬月を守ってやりたいからかな。」
「答えになってないよ凌君。」
「取り敢えずだ。冬月も春もここにいて良いんだぞ。俺が守ってやる。」
「「…………………。」」
「ん?」
2人とも黙り込んで下を向く。泣いているのか?
「あ~あ、凌。女の子を2人も泣かせやがったなぁ~男として一番しちゃいけないことをしたなぁ~。」
「違うのだ。嬉しいのだ私は……お前達に会えて嬉しいのだ。」
「私もだよ凌くん。今日まで頑張って生きてきて、色んな人に会えた。その中で凌くんに会えて本当に嬉しいよ。」
そう言って2人は泣いていた。春は笑みを浮かべ涙を拭い。冬月は俺達に背を向けて涙を見せないようにしていた。
続く。




