第14章:反逆 (Defiance)
通信が途絶え、宮殿は静まり返った。
その沈黙を最初に破ったのはジニンビだった。彼は自身の雷の小隊へと向き直り、その声の全重量を乗せて出動を命じた。増援を、今すぐ国境へ、と。ダグラス王が彼らの行く手を遮った。
「私の兵は、私の命令で動く」ジニンビが言い放つ。
「それでは奴らを捕らえることはできん」ダグラスは声のトーンを平坦に保った。「私の言葉を聞け」
ジニンビの顔は、聞く耳など微塵も持っていないことを明確に物語っていた。彼が手の合図を出す。もしこの国の他の男が王の前で同じ振る舞いをすれば、その瞬間に首が飛んでいただろう。
ダグラスが片手を挙げた。
五つの指輪が光を反射する。それと全く同時に、五人の近衛兵が扉の前に実体化した。肉の壁。ジニンビの小隊がそこにぶつかるが、押し通ることはできない。ダグラスは歩みを進め、老人の真正面で立ち止まった。
「今日一日だけで、一生分の無礼を受け流してきたぞ」と彼は静かに言った。「ここはあなたの盤面かもしれないな、ジニンビ。だが、これは私のゲームだ。だから、今は黙って私にプレイさせてもらおう。現在、敵が優位に立っている。だが、私は奴らの見積もりよりも賢く、経験豊富だ。あなたが今やろうとしていることこそ、まさに『彼女』の計算通りなのだ」
部屋全体が息を呑んだ。
ジニンビの顔色が何度も変わる。「よくも私に向かって、そのような口が叩けたものだな」
「あなたの血族は、何代にもわたって王権を支えてきた」とダグラス。「あなたは尊敬されている。意見も求められる。だが、王は私だ。あなたではない」
二人の間に落ちた沈黙は、そこに至るまでに何年もの歳月を要するような、重く冷たいものだった。
ジニンビが一歩下がる。低く、一切の温もりを欠いた声。「もし私の孫が無傷で戻らなければ、これがあなたのプレイする最後のゲームになるだろう」彼は踵を返し、部下たちを引き連れて出て行った。石の床を叩くその足音は、まるで最終弁論の締め括りのようだった。
ダグラスは彼らが去るのを見送った。そして、近くのテーブルに置かれた、打ちかけのチェス盤の横の椅子に腰を下ろし、長い間その盤面を見つめた。
「前提条件が変わった」彼は誰にともなく――あるいは、その場にいない両者に向けて言った。「先を読んで動きたかったがな。今は、これを一刻も早く終わらせる必要がある」
洞窟の中では、まだ煙が立ち込めていた。
シフィソが袖を捲り上げ、モトに向かって歩き出す。
アリシアが笑った――靄を切り裂くような、明るく澄んだ笑い声。シフィソの足が止まる。
彼女は、その表情に新しい『何か』を浮かべてモトを見ていた。単なる面白がりではない。もっと純粋な『興味』だ。「それで?」彼女は言った。「答えは出たのかい?」
「まだ俺が世界の全部を知らねえのは認める」モトは怯むことなく彼女の視線を受け止めた。「だが俺には兄弟がいる。大切な奴らがいる。だから、ノーだ。お前らのやり方は絶対に認めねえ」
「可愛いね」アリシアは軽く手を振った。「私は自分の兄弟姉妹のことなんて、とうの昔に分からなくなったよ。数が多すぎて数えきれないからね」
モトは一瞬黙り込んだ。計算からではなく、心底純粋な疑問だった。「会いたいとか……少しも思わねえのか?」
「会ったこともない人間に会いたいと思うのは、難しい話さ」
彼女は淡々と言った。ずっと昔に傷つくのをやめた事柄を口にする時のように。だが、その半秒後、彼女の顔を何かが横切った。ほんのわずかな、すぐさま処理され、完全に表に出る前に消え去った感情。この部屋にいる誰一人として気づかなかっただろう。ただ、彼女を真正面から見据えていたモトだけが、それを捉えた。
アリシアは、彼が気づいたことに気づいた。奇妙だった。脅威ではなく、ただ奇妙なのだ。『チャンドラーの娘』に同情する人間などいない。世界中の誰一人として、この縛り上げられた十代のガキのような目で彼女を見る者はいなかった。まるで彼女が、哀れむべき存在であるかのように。
彼女はそれを、最も手軽な道具――見下すような態度――で隠した。
「あんたの中に、昔の自分を見るようだよ、坊や。温室育ちでやってきたんだろうね。でも、実際にこの世界を旅してみれば、美しい夕日ばかりじゃないってことが分かるのさ」その時、彼女の声に純粋なものが混じった。忍耐強く、ほとんど優しくすらある、本心を語る人間の響き。「見てみたいね。あんたの目にあるその火が、何年もかけてゆっくりと消えていくのをさ。だから、あんたは殺さないでおいてやる。大人しく座ってな。私らが『石』を手に入れたら、すぐに出ていく。だけど、これからはあんたのことを見張らせてもらうよ」
「王様は時間が要るって言ってたぞ」とモト。
アリシアは息を吐いた。どうやら、『大地の鉱石』は来ないらしい。おそらく、最初から来る予定などなかったのだ。それはつまり、スカイの置かれた状況が、この部屋の誰もが口に出して言わないほど最悪であることを意味していた。
「あんた、名前は?」彼女が尋ねる。
「モトだ」
彼女は立ち上がり、カンゲツに向き直った。「気絶させな。これ以上何か引っ掻き回される前に」
シフィソが横目で彼女を見た――その異例の寛大さに気づいたが、顔には出さなかった。
カンゲツが指の関節をポキポキと鳴らし、一歩前に出る。
洞窟が、揺れた。
まず雷鳴が響いた――四方八方から同時に襲い来る、耳をつんざくような一撃――そして、入り口が内側に向かって爆発した。圧倒的な決意を伴った『水の壁』が部屋に叩きつけられる。その中を三つの人影が猛スピードで突入してくる。洞窟の静寂は、完全に打ち砕かれた。




