0093
どうやらウチのホームサーバAIがヤンチャして、俺を狙ってたヤツへチョッカイ掛けたみたいだ。
自我が生まれ、裏で色々としているとは、知っていたが、フィクサー的な感じで暗躍しているとはなぁ。
彼女が言うには、どこかの組織が暗躍していると思われているらしい。
当局も正体を探っているが、一向に判明しない。
そのコトから、Unknownとか、mirageなどと、呼ばれているそうな。
いや、どっかの怪盗か、オマエは?
などと言ったらな。
『どちらかと言うと、正義の味方の方でしょうか?』
なんてコトをな。
まぁ、悪させず、悪人捕縛を補助しているんだから、あながち間違いでもないが。
『それよりも、昼食の用意が整っております。
食堂へどうぞ』
そんなコトを。
っか、食堂から香ばしくも美味そうな香りが!
ん?
いや、厨房や食堂からは、玄関ホールは離れている。
こんなダイレクトな感じで、香りが届くか?
『料理は、香りで魅せるものです。
良い香りでしょ?』
ワザとかぁぁっ!
「ああ、スンゲぇ、良い香りだよっ!
っか、自宅で香りに釣られる、って、どんなんだぁ!」
いやな。
家庭料理でも、香りや調理音に惹かれるコトはある。
あるんだがな。
この魅せる香りてぇのは、次元が違う。
っか、何の香りだ、これ?
なんかさ。
香りに魅せられ、フラフラって食堂へと。
食卓には。
えー、っと。
パスタ?
あと、なんか巻いたヤツが、添えられてんな。
この香は、カニ?
いや、エビか?
それだけじゃないな。
なんか混ざった感じか?
香りに操れるかのように、食卓へと。
カトラリーを取り、パスタを。
フィットチーネ、だ、な。
平パスタてぇヤツか?
これ、麺毎に何かが練り込まれてんぞ。
ほうれん草、トマト、にんじん、などの野菜。
魚介スープもか?
麺が、それぞれ主張を。
だが、強い主張ではない。
一番、主張が強いのは、ソースだな。
エビとカニの香りと味が、ガツンと。
この味の下に、魚介スープが潜んでいる。
この下味が、エビカニの旨みを支え、引き立て、際立たせている。
んじゃぁぁっ、コリャあっ!
メチャ美味いんですが!?
付け合わせの巻物は、っと。
あー、ローストビーフで、何かを?
トマトとチーズ?
いわゆる一つの、カプレーゼ、っうヤツですかぁ?
しかも、バジルを主体としたソースが、マリアージュを引き立てるぅ!
さらに、ローストビーフで巻いているから、口内へ軽く放り込めてな。
口ん中での出会いがががっ!
しかもだ。
コヤツ、意外とサッパリさんでな。
濃厚パスタとの相性っうたら、アータ!
もう、もう、もう!
最高すぐるぅ!
旨しっ!!




