0076
アーマードハンガーにて機乗を。
今朝と同じように、アーマードへ乗った訳なんだが…
「格闘型ドロイドと模擬戦していただけますか?」って、嶋咲さんがな。
いやいや、ちょと待てぇっ!
「無茶言わんで下さいやぁっ!
苗字は武道ですが、格闘技の経験などないですからね!
しかも俺は、運動不足な中年オヤジなんですが?」ったらな。
「大丈夫です。
戦いの動きは、アーマードがフォローしますから。
武道さんは、アーマードの動きに合わせていただけますか。
おそらく、精神同調システムにてサポートされますから」
そんなん言うんだがな。
本当かぁ?
まぁ、良いだろう。
俺は、ちと狭いコロシアムの様な場所へと。
へー、こんな場所が在ったんだなぁ。
地下闘技場ってか?
夜になったら、バトルコロシアムとかになって無いよな?
コロシアムへ入ると、3m超えの巨人が。
うーん、明らかに日本人だが、こんなデカい人間は居ないだろう。
明らかにドロイドなんだろうが、なんで人に似せてんだ?
「あの〜
嶋咲さん?」
「なんでしょう?」
「なんで、人間の姿を模してるんでしょう?
似せる必要は無いのでは?」
だよね?
「あー、その、なんですね。
ドロイド開発部の拘りと言うか、悪ノリですな。
巨体にしたドロイドを、如何に人に似せれるかを試しているそうで」
「いや、なんで、そんなことを?」
「巨体ゆえに、粗とかが分かり易いのだとか。
いかに人へ似せれるかを模索している内に、そうなったらしいですな。
今は格闘家などの激しい動きをした際に、違和感がない筐体を目指しているそうです。
そのデーターを他にも流用しているらしく、無駄にはならないのだとか。
まぁ、流石に詳しくは知りませんがね」
ふーん、世の中、色々とアルもんだな。
しかし…トランクス一枚で、素足なんだが?
シューズぐらい履かせたら…あ、状態を観察するなら、身に纏う物は、極力少ない方が良いのか?
まぁ、全裸や腰蓑で無いだけ良いか。
っても、流石に股間までリアル再現はして無いだろう。
必要ないだろうしな。
………して無いよね?
で、3m超え巨人のイケメン君と対戦を。
別にモテない訳でも無く、若い頃は、それなりに付き合いもあったからなぁ。
イケメンを敵視することもない。
っか、女性と付き合うのが煩わしく、避けてるかんなぁ。
行き付けの飲み屋で、懇ろになってるホステスも数人な。
っても、相手も客と割り切っている関係だから、後腐れはない。
気楽な付き合いてぇヤツだな、うん。
素人女に、これをすると大問題だが、それなりの金は払う訳だからな。
相手も上客あつかいだわさ。
ただなぁ。
ボディガード引き連れては、今迄のようには行かないだろう。
チッ。
そんなん思いながら、ドロイドと相対する。
さっそく模擬戦ってな。
格闘マンガを思い出し、軽くジャブを。
って、をいっ!
いきなりタックルして来るかぁっ!
ん?
咄嗟に跳び退って避けたんだが…
良く避けたな、俺。
っかさぁ、跳び退る際にさ。
バク転てぇの?
それして、足の甲でドロイドの顎を蹴り上げてるんですが?
いや、明らかにさぁ、俺が可能な動きではない。
顎を蹴られたドロイドは、仰け反るような姿勢に。
俺はと言うと、着地と同時にドロイドへ突撃。
肩からドロイドへ体当たりしつつ、ドロイドを搗ち上げる。
意外と威力があったらしく、宙へ舞うドロイド。
ソコヘ…
ん?
停止命令?
なんだぁ?
「武道さん、遣り過ぎです!
ドロイドが大破しますから、止めてください!」
嶋咲さんから、悲鳴のような停止指示がさ。
っか、嶋咲さんには一瞬で、目で追えなかったらしい。
AIから緊急停止命令が出て、模擬戦中止にな。
えーっとぉ。
マンガや小説などじゃぁ有るまいし、目で追えないって…マジで?
いったい、どがぁ、なっちょるんじゃろか?




