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16歳



15の最後の日。


盗んだバイクで走り出したら捕まってしまう時代で、

人々は回りの目を気にしながら生きていた。


そんな中でも僕はまたひとつと歳を重ねようとしていた。



「何とも生きづらい社会だ。」



なんて、若さを詩ってはみるけど、

社会の駒にすら満たない僕達は、



"何処の誰が言ったのかわからない言葉に怯えながら、

面白可笑しく作られた情報に踊らされているだけであった"



大いなる群集の内の1でしか無かったのだが、


その日は何かが違った。



厄年?いや、厄日と呼ぶべきだろうか。


それは僕の人生史上、もっとも不運な時間であった。



登校途中にカラスに糞を落とされたと思えば、

落ち込む矢先に犬の排泄物を見事に踏み、

そしてもはや流れと言ってもいいように、

よろけた先に自転車が突っ込んで来るのを反射的に、

そう、俊敏と呼べる程に交わした僕は車に引かれてしまった。



空へと羽ばたく様にいや、翔と言わんばかりに、

大空へと華麗に投げ飛ばされると、



「あぁ、空が綺麗だ、、」



なんてうつつを抜かしていた。


「だって、


てか、、


飛んだら、落ちるだけだし?



あ、よくあるドラマのワンシーンみたいに?



時がゆっくりと動いていくみたいな??」



リンゴが木から落ちるように、

僕も同様にそれに引き寄せられたかのように、



"熟れ過ぎた果実は堕ちるのであった"



実った果実はもののみごとにひび割れた。



「よぉ、、」


機能しない神経、いや、脳が何かの音に反応する。


「すんげー飛んだなww


見事だったぜ。」


まるでバカにするかのようなその声は、

頭痛に似た不快感を醸しながら、

僕の意識へと繋げ、こだます。


「おーぃ、


返事したらどうだー。」


「誰ですか。」


「誰ってなあ、、


誰だろうなあ。」


「ちょっとよくわからないです、、」


「そうだなww


とりあえず、


"起きろ"


」


寒気に似た身震いと共に、

僕の傷付いた身体は起き上がった。


真っ暗な病室。


「おーぃっ!」


あの声がする。


「やっと起きたかよ、、」


僕は置かれたデジタル時計に目を向けると同時に

声がする方へと視界を向けた。



16歳になった瞬間、


妖しく光る"それ"に出逢った。



「Happy Birthday」































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