第4話2 ホルムズ海峡危機とナフサ不足と医薬品危機
質問「医薬品って、質量単位で見ると、海輸頼みなんでしょ?」
Gemini
はい、実はイラン国内でも深刻な医薬品不足が長年にわたって慢性化しており、現在も厳しい状況が続いています。
さらに、皮肉なことにそのイランを起点としたホルムズ海峡の危機が、日本をはじめとする世界各国での「薬不足」にも飛び火するという、二重のサプライチェーン問題を引き起こしています。
それぞれの状況を整理すると、以下のようになります。
1. イラン国内での医薬品不足(深刻な理由)
イラン国内では、以下のような要因から、がんや難病の治療薬、さらには日常的な基本医薬品に至るまで入手が極めて困難になっています。
* 米国の経済制裁と金融の壁: 医薬品は本来「人道支援」として制裁の対象外とされていますが、イランの銀行が国際的な決済網(SWIFTなど)から排除されているため、海外から薬や原料を買うための代金の送金が事実上不可能になっています。
* 通貨安とインフレ: イラン・リアルの大幅な下落や高いインフレ率により、医薬品の輸入コストや国内での製造コストが急騰。政府の補助金カットも重なり、一般市民が十分な医療や薬を受けられない事態が社会問題化しています。
* 国内生産の限界: イラン国内の製薬企業も、薬の有効成分や包装資材の多くを海外からの輸入に頼っているため、制裁や物流の混乱によって生産がたびたびストップしています。
2. 世界・日本への影響(ホルムズ海峡危機との連鎖)
一方、冒頭でお話しした「ホルムズ海峡の閉鎖・混乱」は、世界中の医療現場にも大きな打撃を与えています。
* 「医療資材」の原料不足: ホルムズ海峡の機能不全や石油輸送の滞りは、医薬品の原料だけでなく、錠剤を包むアルミ・プラスチックのシート(PTP包装)、注射器、点滴バッグ、チューブといった使い捨て医療資材の石油由来の原料不足を引き起こしました。
* 世界的な薬不足(日本への波及): 日本国内でも、ジェネリック医薬品の供給不安や製造コストの高騰に加え、こうした中東情勢に起因する資材・原料の不足が重なり、医療現場や薬局で「いつもの薬が手に入らない」という事態(いわゆる2026年薬不足クライシス)が深刻化しています。
イラン国内では「制裁と経済危機」によって薬が手に入らず、逆にイランが引き起こした中東の地政学リスクによって日本などの「世界各国でも医療サプライチェーンが揺らぐ」という、複雑にねじれた構造が生じています。




