ニュイちゃんは、ピョンピョンと上下にジャンプしながら返事をしてくれる。
何か嬉しそうで一寸不安なんだけど……。
セロフィート
『 ニュイさん、行きましょう。
エノ、3時間後に戻って来ます 』
エノ
「 うん。
私は此処でコツコツと魔法の熟練度を上げとくね 」
玄武
『 LV10迄上げるには時間が掛かる。
3時間あれば武器の魔法を全て習得出来るだろう 』
エノ
「 玄武ぅ〜〜。
プレッシャー掛けないでよ! 」
セロフィート
『 武器の魔法を全て習得ですか。
楽しみにしてます 』
エノ
「 一寸、本気にしないでよ〜〜!! 」
私が未だ話してる最中なのに、セロフィートは古代魔法の転移魔法陣を発動させるとニュイちゃんとフィールドから消えちゃった。
エノ
「 ──もう!
玄武ったら、セロに余計な事、言わないでよね!
本当に魔法を全部習得しないといけなくなるじゃないのぉ〜〜 」
玄武
『 全力を尽くせば良いだけだろう 』
エノ
「 もうぉ〜〜〜。
好き勝手に言ってくれちゃってぇ〜〜 」
玄武
『 無駄口を叩く暇はないぞ。
武器を構えて魔法を使え 』
エノ
「 分かってますぅ〜〜 」
私は装備している釘バットを外して、水晶玉を装備した。
水晶玉の中心には魔法石が入っていて、色の違いで使える属性が違うの。
私が装備した水晶玉は、緑色をしている。
だから熟練度を上げれば風魔法を習得出来るようになるの。
単体攻撃のエアー,エアカッター,エアシュート,エアスラッシュ。
複数攻撃のウィンド,ウィンドカッター,ウィンドエッジ,ウィンドブレス。
熟練度を上げて習得しないといけない魔法が8つもあるぅ〜〜。
確かに無駄口を叩いてる暇なんかないね!
玄武が私の為に怪物を誘い出してくれる。
何か沢山の怪物が茂みの中からワラワラと出て来たんですけど!!
エノ
「 ──一寸、昨日の怪物より凶暴化してない??
何か……目が赤いんだけど…!! 」
玄武
『 浮き島から流れ込む魔気の影響を受けてるからな 』
エノ
「 魔気??
玄武、魔気って何?? 」
玄武
『 魔物,魔族の元気の源のようなものだな。
魔王の全身から垂れ流され続ける魔力だ 』
エノ
「 魔王は魔力を垂れ流してるの? 」
玄武
『 溢れ出る魔力は例え本人でも止められない。
器に入りきらない魔力の大半は垂れ流し状態だ。
魔王の魔力は魔物,魔族の糧になる。
そもそも魔物,魔族は魔王の魔力が具現化したものだ。
魔王を倒せば、魔気も消える。
魔気が消えれば、魔物,魔族は生きられない。
個体差はあるが数日後には消滅する 』
エノ
「 そうなの??
頭を叩けば問題解決じゃん! 」
玄武
『 そうだな。
実に単純な方法だ。
魔王のLVを超えられれば、魔王を倒すのは容易い。
其の前に先ず、勇者ランクを5にする事だ 』
エノ
「 先は長いのね…。
魔気が何なのかは分かったけど、其と動物が凶暴化するのと、どんな関係があるの? 」
玄武
『 動物は人間より佛性が高い。
“ 虫の知らせ ” とも言われるように鈍い人間より敏感だ。
其の分、魔気の悪影響を受け易い。
何の前触れも無く突然、動物が豹変したり、凶暴化,狂暴化する。
魔気を受け過ぎると稀に動物が突然変異する場合もある。
突然変異後に誕生した動物は “ 怪物 ” と呼ばれている 』
エノ
「 そうなんだ… 」