鼓綴里惠美
「 私達も勇者召喚の間から出よっか? 」
セロフィート
『 そうですね。
ルッグルクリ城は惠美の所有物になりました。
第2の実家として自由に使いましょう 』
鼓綴里惠美
「 えぇっ?!
ルッグルクリ城が私の家??
其は流石に一寸…… 」
玄武
『 不満なのか?
式神にした国王,王妃,皇女の主となったのだから、ルッグルクリ城は惠美の城だぞ。
ルッグルクリ城の名前を改名するか? 』
セロフィート
『 其は良いですね。
“ エーミン城 ” に改名します? 』
鼓綴里惠美
「 ……………………一寸いいかも(////)」
そんな訳で、≪ ルッグルクリ王国 ≫のルッグルクリ城は、私の第2の実家になっちゃった。
然も、知らない内にルッグルクリ城の名前が “ エーミン城 ” に改名されちゃった。
「 ヴィネパラ皇女による勇者召喚の儀式が成功した直後、上空から魔王の刺客である魔族が魔物の大群を率いてルッグルクリ城を襲撃して来たが、召喚された勇者エーミン様が〈 信仰神タココミエット様 〉から授かりし祝福の能力を使われ、魔物の大群と魔族を撃退された。勇気ある勇者エーミン様の功績を讃え、ルッグルクリ城の名を≪ ルッグルクリ王国 ≫の恩人である勇者エーミン様の名前に改名した── 」みないな内容の記事が書かれた号外が、其の日の内に≪ ルッグルクリ王国 ≫全土に弘められてしまった。
やる事が早過ぎでしょ?!
セロフィートの有り難くない粋な計らいの所為で、私は秒で “ 勇者様 ” から『 ≪ ルッグルクリ大国 ≫を魔族の侵略から救った英雄 』に祭り上げられてしまった。
やり過ぎだよ〜〜〜……。
エーミン城の主になりはしたものの、異世界人の私には荷が重過ぎるから当初の予定通り、式神になった王様,王妃様,ヴィネパラ皇女へ丸投げして一切合切を全面的にお任せする事にした。
≪ ルッグルクリ王国 ≫に滞在する間、私はエーミン城を拠点にして生活する事になる。
宿賃を支払って宿屋に宿泊するのが、無料でエーミン城に宿泊するような感じかな?
然も、美味しい朝食と夕食付きで、移動には馬車も使いたい放題。
有り難いけど、誰でもない私が犠牲者になってる……。
酷い話よ。
私を置き去りにして、セロフィートと玄武が勝手に話を進めてしまうんだから。
因みに此処迄の決め事は、勇者召喚の間を出る前に決定してしまった事。
私の意見は──、言う迄もないよね。
私はセロフィートと玄武と一緒に勇者召喚の間を出る事にした。