♥ 城内 8 / 勇者召喚の間 6 / 戦慄 3
魔族
「 ──出て来ないつもりだね。
まぁ、いいさ。
召喚されたばかりで死にたくないもんねぇ。
ボクは君を責めたりしないよ!
魔法陣から出ないのは賢明な判断だからね!
だけどねぇ〜〜〜、ボクには君を魔法陣から出させる事が出来るんだよ〜〜〜。
君がどんなに魔法陣から出る事を拒んでもね!
今から其をするよ! 」
姿の見えない魔族が楽しそうに言うと、石畳の床がグラグラと揺れ始めたの!
立っていられなくなる程に揺れが酷くなると、石畳の床からピシッ──って音が聞こえた。
ピシッ──の後に続けて、ピシピシピシッ──って音が鳴る。
此ってヤバくない??
若しかしなくても、石畳の床に亀裂が入って崩れるような音だよね……。
此のまま此処に居たら、私は地下に落ちちゃうかも!!
落下死する?!
「 ≪ ルッグルクリ王国 ≫のヴィネパラ皇女に召喚された勇者、魔王討伐に旅立つ前に、城内の地下にて無念の落下死!! 」なんて記事の号外が国中にバラ撒かれちゃうかもっ!!
そんなの嫌だよ!!
鼓綴里惠美
「 ──来たくもない世界に一方的に呼ばれて!
なりなくもない勇者に勝手にされて!
したくもない魔王討伐を押し付けられて!
未だ何もしてないのに、死ぬなんて嫌ぁあっ!!!!
──誰か私を助けてよっ!!
私、未だ死にたくない──!!!! 」
私は叫んだ。
心の底から、腹の底から出せる限りの声を出した。
石畳の床が音を立てて崩れてしまった!!
私の身体は暗い闇の中へ落ちて行った。
アウト~~~~いっぱ~~~~つ!!
◎ 当初は「 おぞのん 」と「 ゆりりん 」も主人公と共に勇者召喚の間に召喚される予定でした。
交信を受信する事が出来た主人公の召喚は成功したけれど、交信の受信を出来なかった「 おぞのん 」と「 ゆりりん 」の召喚は失敗し、魂の抜けた「 おぞのん 」と「 ゆりりん 」の遺体は血塗れで、冷たくなった状態で石畳の床の上に横たわっていた。
勇者召喚に失敗した「 おぞのん 」と「 ゆりりん 」の魂は、召喚された世界の何処かの誰かに生まれ変わり、大陸の陸民の1人として生きていく。
前世の記憶を持ったまま村娘の「 ヘルミア 」として生き続ける「 ゆりりん 」は、80歳の老婆となっていた。
魔王討伐の旅を続けていた主人公は、立ち寄った村で「 ゆりりん 」らしき老婆の話を知り、再会を果たした主人公と「 ゆりりん 」は御互いに喜びを分かち合う。
村に滞在し、「 ゆりりん 」の最後を看取った主人公は再び魔王討伐の旅へ出る。
──という流れを考えていました。
因みに「 おぞのん 」は魔族に生まれ変わっていて、魔王討伐を目指す主人公の前に現れて対峙する予定でした。
文字を打ち込んでいる途中で没になってしまいました。
◎ なんで王様,王妃,皇女を死なせてしまったのかなぁ……。
「 やっちまったなぁ! 」です……。
少しだけ後悔しています。




